賛美せよ、と成功は言った (ノン・ノベル)

著者 :
  • 祥伝社
3.23
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  • (3)
本棚登録 : 188
感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396210366

感想・レビュー・書評

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  • 「路上で踏んだ靴底についたガムみたいな話題の話」って言う前作の先入観があったけど、気を取り直してと意気込みながら読んだ本作の冒頭で前作の…

    あああああああああ…と頭を抱えながら最後まで読んでみたけど、あの学生の関係性がどうしても…石持氏の書く学生のノリが生理的に合わなくて…あああ…ポジティブなレビューにならない…
    あくまで私に合わなかったってだけで…

  •  成功した旧友を祝うために集まった仲間たち。その席で、仲間の一人が恩師を殴り殺してしまう。事件は単純だった。しかし、そこには別の人間の思惑が絡んでいた。
     成功した者の人格の問題ではなく、失敗した者から見たときの話だから、どうしたって同席は無理なのだろう。身につまされる。

  • 久しぶりの碓氷優佳シリーズ。予備校時代の仲間の成功を祝う席で、自分の未来に暗雲がかかった一人が恩師を殴り殺す。目の前で起きた事件の中にある違和感。彼は事件を起こす事を「誘導」されたのか?今回は誘導したと思われる人物と優佳の心理戦を高校時代の友人小春の視点から描かれているのが面白かった。端からは恩師を偲んだ飲み会なのに裏ではお前が黒幕だろ、いやそれで証明出来るの?と色々渦巻く思惑の想像を追いかけやすいのが良い。小春は良く二人の心理戦を読む事が出来るな、と感じていたので迎えた結末では成る程と納得。前作までの記憶ないけどあった方が面白かったかもなー。

  • スピンオフはあったものの6年ぶりの碓氷優佳シリーズ。
    前作のスピンオフの終わりで、優佳の不気味さに気付いた高校時代の友人・小春の目線で描かれる。
    予備校の同窓会で起こった恩師の殺害事件。
    同級生の一人が一見衝動的に恩師を殴ってしまっただけの事件に思われたが、そこには見えざる殺意があり、その真相に優佳が迫っていく…
    事件までの流れはさらっとしていて、話の大部分が心理戦。そこにはマウンティングの要素も含まれ、読んでいて、相変わらず不快になる。それでも、少し言葉を選んだりしているところは、優佳が30代になったことを意識しているからだろう。
    次作では、ぜひ優佳の結婚相手も登場させてもらいたい。

  • 碓氷優佳シリーズ。
    予備校時代の仲間の成功を祝う祝賀会で、出席者の一人が恩師を撲殺した。犯人はすぐに逮捕されたが、優佳は彼の行動がある人物に仕組まれたものだと感じる…
    議論ばかりしている展開というかこの著者独特の味わい。盛り上がりには欠ける。
    碓氷優佳は『扉は閉ざされたまま』で強烈なインパクトがあったが、シリーズが何冊も出ているとは知らなかったので、未読の作品も読んでみたい。

  • 2021/11/22 読了。

    図書館から。

    シリーズ物だったみたいですが、
    これだけ読んでも大丈夫な気がする。

    徐々に詰めていく感じが淡々とはしてるんだけど
    一気に読んでしまう。

    前作からちゃんと読もう。

  • 待望のシリーズです。どうしても新書タイプで読みたくなるのは、なぜでしょう。目線の進め方が、この作品シリーズにあっているのでしょうか。議論や切り返しで、全体の場を支配する、そんな攻防を第三者目線で見たらどうなるか、それだけで、もうたっぷり堪能できます。その場に居合わせたらって言う読者の願望が少し叶う展開でした。

  • 碓氷優佳シリーズ4作目。


    基本的に登場人物の頭がいいので、息詰まる展開でお話が進むので面白いです。
    倒叙ミステリーの本作は、犯人は早い段階で分かるのですが、周りに気づかせないように雑談を通して論理的に犯人に迫っていくところにワクワクしました。
    読みながら、「まだまだ裏があるのでは…?」と勘ぐってしまいました(笑)

  • 高校時代の予備校の仲間が15年ぶりに集まり、夢を叶えたメンバーのお祝いをすることになった。
    しかし祝賀会に参加していた恩師が仲間の1人に目の前で撲殺されるというショッキングな事態に。
    残されたメンバーたちはこの事態にどう向き合うのか…

    シリーズ5作目で初めて犯人を追い詰める優佳が第三者視点で描かれる。
    といっても第三者である小春は4作目に登場した高校時代の「親友」で、十分に頭が良いのでテンポ良く進む。
    今までは比較的動機に興味がなかったような優佳が心理的な部分での読み合いがメインであった今作。
    この物語だからこそ、第三者目線で語られる必要があったと言えるし、第三者目線だからこそ、この物語になったと言えるのではないかと思った。

  • 碓氷優佳シリーズ。
    トーエンという、夢を語り合った予備校の仲間たち。
    ひとりの成功者のための約束の祝賀会(同窓会のようなもの)で起きた恩師殴打殺人。
    仕掛人を見破ったふたりが、その理由を会話で探る。

    私が推理したのとは違った。

    石持浅海のミステリーは、結果(事件)とヒントが提示されて、読者も一緒に推理していけるのが楽しい。


    ここに登場する優佳たち数人の女性が高校のクラスメイトだった頃のエピソード「わたしたちが少女と呼ばれていた頃」も続けて読むとよいかと。(どっちが先でも大丈夫)

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著者プロフィール

1966年、愛媛県生まれ。九州大学理学部卒。2002年『アイルランドの薔薇』で長編デビュー。03年『月の扉』が話題となり、〝碓氷優佳シリーズ〟第1弾となった05年『扉は閉ざされたまま』(祥伝社文庫)が 「このミステリーがすごい!」第2位。同シリーズの最新作に『君が護りたい人は』(祥伝社刊ノン・ノベル)。本作は『Rのつく月には気をつけよう』(祥伝社文庫)の続編。

「2022年 『Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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