ナイフが町に降ってくる (祥伝社文庫 に 5-2)

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396330323

感想・レビュー・書評

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  •  何か疑問を抱くと時間が停止するという謎の体質を持った末さんと、それに巻き込まれて、時間が停止した世界に迷い込んだ女子高生の真奈ちゃん。
     目の前にはナイフが刺さった死体があるし、行く先々でナイフに刺された人たちがいて、それがどうもみんな同じ時間、0.01秒の狂いもなく同じ時間に刺されている、という展開。
     謎を解かない限り、というか、末さんがこの謎の答えを納得しない限り、時間が止まったままという状態で、謎解きを進めていきます。

     SFチックな展開で、どういうオチを持って来るのかと思ったけれど、そこそこ正解に辿り着いた。
     私でも感付くぐらいなので、結構簡単なミステリだったんでしょうか。

     ていうか、それよりも、真奈ちゃんの性格が気持ち悪すぎて、めっちゃしんどかった。
     ストーカーも気持ち悪いけど、とにかく性格が気持ち悪い!
     ここまでの性格にしなきゃいけなかったのかしら。
     気持ち悪いうえに、最悪な性格だった。
     彼女ひとりで女子高生全体の印象を相当悪くさせたよね。

     あと、「停年」てわざわざ一般的でないほうの表記をしていたのは、わざとなんでしょうかね。
     そこですごい深読みした。

  • 2018年1月21日読了。
    2018年31冊目。

  • 謎に突き当たると周囲の時間を止めてしまう特殊能力を持つ統一郎。道端で突然倒れかかってきた人物の疑問をもち時間が止まる。

    巻き込まれた真奈と謎を解くことになるが、次々とナイフが付きたてられた人が見つかっていく。
    状況から犯行は自然と限定されてしまうが、西澤先生ならではで飽きさせない。

  • いかにも西澤さんらしいSFミステリ。

  • コメディチックなSFミステリー。
    有り得ない設定だと、犯人・犯行手段・動機などを推理するのが刺激的で楽しいですね。

    以下ネタバレ。
    被害者に刺さっていたナイフに血痕が付着していないという条件から、犯人と犯行手段の予想ができました。

  • 長々と読んできて、
    え?結局そんな終わり方なの?
    って感じだった(´ ` )

  • 時間停止+事件という、『7回死んだ男』を彷彿とさせるテーマ。展開に引き込まれ、あっという間に読んだ。面白かったが、真相は反則ギリギリのところ!くそー、騙された!

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    「謎が解けなければ時間は永遠に止まったままだ」何かに疑問を抱くと時が停止するという奇癖を持つ青年末統一郎の言葉に、女子高生真奈は逆上した。二人以外のすべての人間、物体は静止状態。そして謎とは、眼前でナイフを腹に突き立てて固まっている男。誰が、いつ犯行を?だが真相を探る二人は、町中でナイフの犠牲者を次々に発見。ナイフの雨が町を襲った?迷宮に陥ちた二人。はたして“時間牢”から脱出できるか…。前代未聞の設定で読者を翻弄する新本格推理の書下ろし傑作。

  • 面白かった!時間が止まっている間に、というのはすぐ考えたけど、真犯人(?)は意外でした。
    面白い終わり方です。

  • 悩みにぶつかると時間を止めてしまうという癖をもつ青年と,巻き込まれた女子高生が町内で連続して起こったナイフに刺される事件を解き明かす。
    時間を止めるなどというのは,西澤ミステリでは癖や体質で済まされてしまう程度の微々たる現象だが,それでもきっちりとルールがある。
    サクッと読めるけど,300ページもかけてやるほどのことではないかなと思う。

  • 見事な変格。

    着地点は予想通り。でもそこにいたるまでの推理合戦が見事。

  • 主人公の少女がザ・ワールドに出くわす。

    時が止まった世界を歩くと死体と男性を見つける。
    男性がザ・ワールドの元凶だった。

    男性が何か不思議なことに出くわすと、時間が止まってしまい、今回は目の前の死体が謎だった。

    町を歩くとナイフが刺さった人間を何人も見つかってしまい、謎が深まっていく。果たして、謎を解いて時を動かすことはできるのか。

    これいいね、「探偵役が事件を解かないといけない」という状況が完璧。

  • だいぶ前に読んだので少し記憶がうろ覚えだけど、石持浅海さんのような不思議現象の中での推理物だった。不思議現象ならでは推理だったけど本当にそうなるのかとも思った気がする。

  • 今回の設定は時間停止のストップモーションという状況。状況推理をひたすら展開するのはやはり毎回面白い。オチもしっかりしているが、後味が悪すぎる。登場人物も好かない。好みの問題で☆3つかなと。

  • 表紙にすでに危険信号は現れていた。

    そう、あたしは西澤作品が大好きなんだけど、反面タカチとかボアン先輩とかの、ぬるめの学生シリーズが苦手なのだ。

    やはりこの作品も主人公?が女子高生。
    ロジックはしっかり組み立っているのだがなんとなく、ゆるい。
    女子高生だからなのか先生へのラブ心が延々書いてあったりいたずら書きをしてみたり‥

    なんか緊張感が。

    しかもこのユルいシーンが作品に深みを与えて‥ということも別にない。
    なので、大好きな西澤作品ではあるが、がっかり評価で★3つ。

  • 謎を見つけてしまうと、時間を止めてしまう『少年』と
    それに巻き込まれてしまった少女。
    『少年』が謎に思ったのは、すれ違いざまに倒れた男について。

    止まった街中で、ナイフで次々と刺された人を発見する2人。
    どう考えても同時期に刺されたとしか思えない人達に
    謎がどんどんと深まって、犯人が誰なのか分からないという状態。
    一体犯人は誰なのか、どういう事なのか。

    まさか…と思って読んでいましたが
    半分ほど予想的中。
    そう来ますか! という犯人でした。
    ある意味分かりやすい??

  • 2004年12月30日読了

  • 何かに疑問を持つと近くの人間一人を巻き込み、時間停止する癖を持つ主人公。


    止まった時間の中で、巻き込まれた少女と共にナイフの突き立った死体の謎を解く。

    不条理且ロジックな西澤マジック、開演!!

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著者プロフィール

1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒業。
『聯殺』が第1回鮎川哲也賞の最終候補となり、1995年に『解体諸因』でデビュー。同年、『七回死んだ男』を上梓。
本格ミステリとSFの融合をはじめ、多彩な作風で次々に話題作を発表する。
近著に『夢の迷い路』、『沈黙の目撃者』、『逢魔が刻 腕貫探偵リブート』などがある。

「2023年 『夢魔の牢獄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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