- Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396341176
感想・レビュー・書評
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笹本小説は、話の途中で場面が移動し、
時間軸が前後して混ぜ込んで出てくるが、
狙いすぎって感じがしていまひとつ好きになれない。
好みの問題だが、中身もTVのサスペンスっぽくて
いまひとつ。
笹本小説でナカナカ当たりがないなぁ。
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笹本稜平さんの小説は何冊か読んだ。どれも良かったが,これはその中でも素晴らしかった。アスパイアリング,行ってみたくなります。
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学生時代に過激に山を登った藤木と森尾。藤木は怪我の後激しい山登りは出来なくなったが、その後激しくなくとも色々な人々に山の素晴らしさを体験させて、生活の糧とする事に喜びを見出し、ニュージーランドのアウトドアに特化したツアー会社を立ち上げた。森尾は藤木に誘われスタッフとして充実した毎日を過ごしていた。
会社の名前の基にもなった”光の山”アスパイアリングに登るツアーは会社の看板でもあり、スタッフであっても登る度に新たな力を得られるような素晴らしい山だった。
今回もつつがなくツアーを行える予定だったが、突然の自然落石によって貴い命が奪われ、生き残った人々と力を併せ生還した森尾。力を尽くした森尾に参加者や遺族からも労いと感謝の言葉を貰い、世論も英雄的な行為を褒めこそすれ非難される事は無かった。
しかし、有る時突然降って湧いたような、意図的な殺人を示唆する報道、検察からの殺人罪での逮捕で、地の底へ叩き落とされる事となった。一体誰が森尾を陥れようとしているのだろうか・・・・。 -
ニュージーランドの山=アスパイアリングの魅力的な描写、落石事故による遭難からの決死の脱出劇も臨場感たっぷりで、それだけでも楽しめる。
それに加え、この事故が、未必の故意による殺人だと決めつける検察の異常な訴追。その背後にあるのは何か、不気味さに読み手の興味はいやがうえにも増すばかり。
無実を訴える主人公の森尾ばかりでなく、今回のツアーに参加した面々、弁護士の岸田、そして何より検事の湯沢、それぞれが重要な役割を果たしていて、山岳小説+リーガルサスペンスと、一冊で2度楽しめるエンターテイメントと言っていい。
「・・・人生というのは自分で闘いとるべきものだと思うから」という、主人公の姿勢が最後に勝利を引き寄せ、爽快な読後感となっている。 -
迫力のある山岳小説と面白い法廷ミステリーの二つが同時に味わえる贅沢な作品。
ニュージーランドで登山ガイドを務めていた森尾正樹はアイスパイアリングでツアー客と共に遭難事故に巻き込まれる。何とかツアー客を救出した森尾だったが、保険金殺人の容疑で逮捕される。冤罪を強く主張する森尾だった…
遭難事故の状況と森尾に対する検察の取り調べが交互に描かれ、徐々に事故と事件の真相に近付くのだが、断片的な描写であるがゆえ、少しやきもきする。しかし、第八章からは遭難事故の真相がリアルに迫力の描写により描かれ、俄然、目が離せなくなる。さらには検察の厳しい取り調べから法廷での闘いへと畳み掛けるような展開が非常に面白い。
生命を賭けた圧巻の雪山行、自らの人生と信念を賭けた法廷での闘い…待ち受ける結末は… -
登山中の事故をめぐる山岳ミステリ。
犯人は初手から明示されているので、展開にはそれほど意外性はない。
メインはあくまでも山である。 -
今回も笹本さんの自然描写によって、過酷な山行きに連れ込まれた。(^_^;) ニュージーランドのマッターホルンと称されるアスパイアリングの視界のない氷河で、腐りかけた雪の中をヒドゥンクレパスに怯えながら歩かされ、拘置所や法廷闘争では悶々とさせられた。 ただ、個人的には笹本さんの描く過酷な自然描写が好きなだけに、もう少しアスパイアリングの悪条件下に留まりたかったかな・・・。(o^^o)
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山岳小説と法廷小説が合体したような、どちはもスリル満点でした。
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笹本稜平はやっぱり外さない