PO(プロテクション オフィサー) 警視庁組対三課・片桐美波 (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社
3.34
  • (4)
  • (22)
  • (30)
  • (8)
  • (0)
本棚登録 : 210
感想 : 25
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396342937

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 感想
    タイトルこそPO片桐美波とされているが、実質的には美波と、捜一班長の塔子の二人で事件解決みたいなストーリー。

    美人女刑事が活躍する作品が多い筆者の中で、警備を主体とした役割でちょっと視線が異なる作品。

    ストーリーのテンポは中盤から終盤にかけて良くなる。

    あらすじ
    片桐美波は組対三課に所属しており、必要があった場合に一般人を警護するPOという役割だ。元暴力団員が複数人殺害される事件が発生した。その中の生き残りの布施とその家族を今回警護することになった。

    一方、美波の同期で切磋琢磨して同時期に刑事になり、今や捜一の女班長である難波塔子は、組対を嫌い、ある事がキッカケで美波と親交を絶った。

    二人の女刑事が事件の真相にどのように迫るのか。

  • ガッツリとした警察物が読みたくて、久しぶりに深町作品を読んでみた。
    今回の主人公は身辺警護を専門とするPO(プロテクション・オフィサー)。SPは政府などの要人を警護するのに対して、POは民間人を警護する警察官。平成24年から実際に配備されているとのことだが、この作品を読むまで知らなかった。
    すでに「アウトバーン」で女性刑事が主人公の小説を書いているだけあって、この作品も女性が主人公であることに違和感はない。警護と言う意味では、渡辺容子の「八木薔子シリーズ」と引けを取らないし、同じ女性刑事を描いた吉川英梨の「原麻希シリーズ」より重厚感があって、読み応えがあった。これだけ、女性刑事ものを描いているので、女性作家かと思ったら、男性でびっくり!しかも遅筆なのだそう。続篇が読みたいけど、かなり先になるのかなぁ。

  • POという仕事がどういう仕事なんか
    と思いつつ読み進める。
    こういう女刑事が活躍している刑事もの大好き。
    美波も塔子も周りに恵まれてるし。

    1番思ったんは布施達が現金を奪ったせいで
    その犯人探しで痛い目にあって
    拷問されて殺された人間に対して
    なんとも思わんかったんかってこと。
    拷問のやり方もえげつないし
    菱塚も現金を持ち逃げできるんと思ったんか
    仲間を前にして。
    それさえなければ。

    布施ももっと早く言わんかい
    娘や奥さんのためにも。

    とりあえず美波と塔子が
    もんじゃ焼きを食べに行く日が来ることを
    願ってる。

  • 深町作品としては最後まで抑えた感じ。二人の女性警官をもっと対照的な感じで描いてもよかったのでは。

  • 面白かった。どっぷり浸かったわけではないが身辺警護員が主役といいうことと堅気になった者が過去の亡霊に追い詰められていくという設定が良かった。クールな主人公だが人間味を見せる部分もあり、より惹きつける要因になっているように思われる。しかしどの作家も刑事物の女性警察官はほぼほぼ美人なため余り熱を感じないのは自分だけ?

  • これ、続いてるかな?シリーズ化してたら読みたいな。

  • PO美波の活躍が頼もしい
    POでありながら事件の調査に絡み
    捜査一課の塔子とともに解決に突き進む
    その他のキャラも個性的で楽しめました
    これはシリーズ化あるのかな?

  • ドッグメーカーが面白かったので期待したのだけどあわなかった。

    「警視庁組対三課・片桐美波」というサブタイトルなのに片桐美波が主人公である感じが薄かった。
    主人公が薄いためか周りの同僚キャラクター設定も他の作品に比べ薄く残念。

    状況説明がずっと続き、会話が少ないためか他の作品と比べてイマイチ楽しめなかった。本当に残念。

  • プロットも良く、女刑事2人との確執・愛憎関係も見事に描かれていて、久しぶりに本格的・正統的な警察小説を読んだ感じ。「ドッグ・メーカー」も面白かったし、最近の著者の作品から目が離せない。

  • 今回の主人公は、要人警護を主とするSPではなく、主に暴力団組織から民間人を警護する目的でつくられたPO(身辺警戒員)という任務についている女性警察官。

    女性刑事が主人公だと、ライバル役や相棒役は大抵男性だったりするけど、今作はそのライバル役も女性刑事で、捜査一課のエリート班長。男社会で無理に肩ひじ張って、でも内心は女々しいことこの上ない女性刑事像が大の苦手なんだけども、深町さんの描く女性刑事キャラは皆好み。塔子が微妙にそっち系かな、なんて危惧したものの、塔子なりの矜持もあったり、女性らしい柔軟さを上手く見せたりで、意外と良かった。終盤に美波と塔子の関係が修復するシーンも良し。ハードなシーンも多かったから、ちょっとホッとできる良いシーンだったと思う。組対三課の美波と捜査一課の塔子の二人が今作以後、上手く連携して事件に挑んでいくのをまた読んでみたい。

全25件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1975年山形県生まれ。2004年『果てしなき渇き』で第3回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。同作は14年『渇き。』として映画化、話題となる。11年『アウトバーン』に始まる「八神瑛子」シリーズが40万部を突破。著書に『卑怯者の流儀』『探偵は女手ひとつ』など多数。

「2022年 『天国の修羅たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

深町秋生の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×