リンボウ先生のうふふ枕草子

著者 :
  • 祥伝社
3.52
  • (6)
  • (9)
  • (13)
  • (1)
  • (2)
本棚登録 : 100
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396613297

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 平安時代の女性は慎みと恥じらいが大事というイメージ。それはそうなんだけど、やはり中身は現代の女性と変わらないんですよねぇ。きらきらした職場に怖じけづいたり、推しに萌えたり、恋愛でやきもきしたり、こんな人いいなと妄想したり。著者によると、実体験に基づくお話も多いみたいですが、それを目の前に映像で見せるような、「わかる、わかる」と言わせるような書きようが枕草子の魅力なのかな。
    清少納言その人の魅力も伝わるよい入門書でした。

  • 清少納言は現代のツイッタラーという表現をよく聞くが、まさしくその通りだと感じた。

  • 「枕草子」のうふふの部分を大部分素通りして読んでいたようだ。うふふだから高校生は「春はあけぼの」どまりなんでしょうね。「うふふ枕草子」もまたうふふでした。

  • 2015年1月25日に開催されたビブリオバトルinいこまで発表された本です。テーマは「ギャップ」。

  • 林望先生の解釈を読むことでとても枕草子が身近なお話に感じました。

  • いつの時代も男女の物語は同じだなあって思います。いやいや男女に限らず人間関係の物語は根本が同じ。
    恋する気持ちや、駆け引き、それにアイドルにきゃ~ってなる感じとか。
    古文、そして昔の人となると何となくお堅い人々のように感じますが、結構軽薄だったりして笑えます。

    原文の後に現代訳と読みやすい説明があってすっと理解できます。

  • 『枕草子』や『源氏物語』などが好きとか、古典って面白いとかって言うと、「変わってる」って思う人も少なくはないはず。あるいは、「学をひけらかしてるだけ」って思われることも。それでも、古典は読んでいて愉しいのだ。

    もちろん、中学や高校で試験対策のために学んだって、それを現代語に訳すための文法が中心だから、面白いとか愉しいという感情が持てることは少ないだろう。面白いと思えるようなら、国語の授業だって試験だって愉しいものになるはず。つまり、「知識」として読むことと、実際に味わうこととは違うということ。

    たとえば、「八つ橋」というお菓子がある。これが「生八つ橋」の皮を焼いたものという知識を持っていても、実際に食べてみなくては味わうことにはならない。さらに、その由来や製造工程を知った上で、あるいはそれと相性の良いお茶と合わせて食べれば、「八つ橋」の味わいだって広がるというものだろう。

    さて、この『リンボウ先生のうふふ枕草子』だが、「学校で習ろうたからて、食べたうちには入りまへんえ。『枕草子』はこういう風にして味わうのが美味しいんやわぁ」・・・というような具合に書かれている。『枕草子』の抄訳に解説を付けたものだが、古典文学の専門家ににして作家でもあるリンボウ先生の作品は、確かに味わい深い。リンボウ先生の見解に異論を唱えたくなる部分もあるけれど、これも読書の楽しみの一つ。何より読みやすいし、古典を愉しむ糸口になる作品。

  • 09/8/23

  • サイン入り

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1949年東京生。作家・国文学者。

慶應義塾大学文学部卒、同大学院博士課程満期退学(国文学専攻)。東横学園短大助教授、ケンブリッジ大学客員教授、東京藝術大学助教授等を歴任。『イギリスはおいしい』(平凡社・文春文庫)で91年日本エッセイスト・クラブ賞。『ケンブリッジ大学所蔵和漢古書総合目録』(Pコーニツキと共著、ケンブリッジ大学出版)で、国際交流奨励賞。学術論文、エッセイ、小説の他、歌曲の詩作、能作・能評論等著書多数。『謹訳源氏物語』全十巻(祥伝社)で2013年毎日出版文化賞特別賞受賞。2019年『(改訂新修)謹訳源氏物語』(祥伝社文庫)全十巻。ほかに、『往生の物語』(集英社新書)『恋の歌、恋の物語』(岩波ジュニア新書)等古典の評解書を多く執筆。『旬菜膳語』(岩波書店・文春文庫)『リンボウ先生のうふふ枕草子』(祥伝社)、『謹訳平家物語』全四巻(祥伝社)『謹訳世阿弥能楽集』(檜書店)『謹訳徒然草』(祥伝社)等著書多数。

「2021年 『古典の効能』 で使われていた紹介文から引用しています。」

林望の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×