- Amazon.co.jp ・本 (447ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396614225
作品紹介・あらすじ
「幻」から八年。源氏亡きあと、出生の秘密に悩む薫。美しくドラマティックな傑作「宇治十帖」の幕が開く。
感想・レビュー・書評
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光源氏の女性関係のスマートさに読み慣れててるこの段階で宇治十帖を読み勧めていくと薫と匂宮のまどろっこしさ、不器用さが目につく。
大君・中君・薫・匂宮に人間関係が絞られているから読みやすいといえば読みやすい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
源氏亡き後の恋愛事情を見ていると、夕霧も薫も意中の人とうまくいきません。まだるっこしい程です。容姿も身分も申し分ありませんが、それは決め手にならないようです。光源氏の振る舞いが洗練していて、卓越していたことに気づかされました。
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古歌に明るければもっと源氏物語は楽しめる。
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第二部。
始めは義務感から女のもとに通い「私には下心などありません。」「あなたのことを友に託され、その約束を果たしているのです。」「寄る辺のない人を見捨てるわけにはいきません。」...といった姿勢をアピールして少しずつ信頼を得た男が、いつの間にか恋心を抱いて「せめてお話だけでも」とアタック。
女「なんて厭らしいこと...」
あんまりな展開(^^;
娘の縁組に際して
A:今をときめく帝。ただしれっきとした正妻があるので地位はナンバー2。
B:すでに引退した院。そのかわりナンバー1。
の二択を突きつけられ、悩んだ末に選択した結果が思わしくなかったので周囲から責められる玉鬘が(´・ω・`)。
美女であろうと王子であろうと男女の縁のような定めなきものについては運命に逆らえないところは千年前から変わっていない。
「前世の縁がなかった」「煩わしい俗世間を捨てて出家したい」
日本人は無宗教だと言われるが、心の拠りどころとしての宗教はこの時代、確かに存在していたのではないだろうか。それが日々の暮らしを心配する必要のない貴族だけのものだったにしても。