ものがわかるということ (単行本)

著者 :
  • 祥伝社
3.87
  • (54)
  • (85)
  • (55)
  • (10)
  • (2)
本棚登録 : 1399
感想 : 107
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396617639

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 3分の2までは社会人生活を送る上で、考え方のベースとなる大切にしたい内容。残りは、養老節が走りすぎてる感。

  • とても読みやすく、理解しやすい内容ばかりでした。

    後半で触れられていた、
    「感覚より言葉が優位になる」
    の一節が印象的でした。

    全体を通して、感覚と意識を対比させて理解していくような流れがあると解釈しました。

    物事を理解するにあたって、一つ答えに執着し過ぎず、ネガティブケイパビリティの精神で何事も取り組む事が大切だと、より感じれた。

  • ものがわかるということ
    養老孟司

    ∞----------------------∞

    患者(生きている人)を相手にしていると不安でならなかったけど、遺体だとこんなに落ち着く作業はない。虫を相手にしている時が1番落ち着くという養老さん。

    学習とは身に付くこと。「文武両道」とは、文は脳への入力、武は出力で身体を動かすこと。
    知識や教養は反復し、身につけるもの。
    知るとは自分が変わること。
    分かるとは自分の見方が変わること。

    個性とは自分の身体そのもの。個性を求められたことによってマニュアル人間が大量に生まれた。

    人の視点はバラバラなはずなのに1つの視点しかないテレビというものが普及し、みんな同じであるかのような錯覚が生じる。人はみんな違うということを忘れてしまい、感覚が鈍ってしまった。

    フェイクニュースと黒塗りの教科書。何が正しいか間違っているかを見極める。

    世の中には意味の無いものの方が多い(池田清彦さんの「人生に意味なんかいらない」も読んでみたい)。

    2023/11/20 読了(図書館)

  • わかる、知るとは自分が変わること。例として何回も同じ映画を見てみる、そうすると情報は変わらないけど、感じ方など人が変わっていく。なので「ああすれば、こうなる」ではなく「ああしても、こうならない」ような自然体験を重ねることの大切さを養老先生っぽい言葉で綴られてます。
    気楽に読めるぶん、つい何となく読んでしまいがちですが、本質をついてると思います。

  • No.14/2023

    『ものがわかるということ』養老孟司

    ✂︎✂︎✂︎
    1章
    人間は変わっていくもの
    情報は変わらない

    例)映画を7回目見た時おもしろくない
    映画→変わらない
    自分→変わる

    けれども現代は「変わらないもの」が
    リアリティを持っている社会
    =脳化社会、情報社会

    2章

    西洋: 近代的自我 「意識としての自己」
       →自己は固定されている
    東洋: 心と体は一緒 

    明治時代に西洋の考え方が入り込む

    「情報化社会」=人間が情報化した社会
    →変わらないものとして捉えられている

    3章
    ・自分の意図でコントロールしていると思うのは傲慢。脳は無意識で占められている
    意識は意味を求めたがる→わかるわからない

    ・子どもと遊ぶことは
    人間関係の感覚を磨く良いトレーニング
    前提が違うため

    4章
    ・都市化が進むと自然を排除する
    子ども=自然のため
    少子化が進む

    5章
    わかるの根本は共鳴

    ✂︎✂︎✂︎

    #ものがわかるということ
    #養老孟司

  • 意識が言葉を優先することで、人間は感覚を活用することができなくなってきている。
    本来、全ての動物に備わっているはずの絶対音感を、ほとんどの人間が失っているのは、言葉によるコミュニケーションを優先することによるものだ、という話を読んで、同じようなことが人間の脳全体で起きていることに気付かされた。
    ものごとを記号化して共有しやすくするために、感覚を犠牲にすることで、人間が社会的な生き物として発展してきたことは否定すべきことではないが、養老先生の書かれているように「情報化社会」を突き詰めていくことだけでは見失うものがある、ということを良く考えることができた。

  • 物事を単純化しないように、とは言うけれど、それはとても難しい
    頭が良く無いと行けなくて、生きづらそうな生き方だ

  • よかった。単純に読んでいてなるほどと思うことが
    多くありました。
    わかるということについて、深く考察していく感じ
    がとてもおもしろいと思いました。

    特に他人のことがわかるということについては
    とても同意を感じます。
    そういうふうに改めて考えていきたいと
    思います。

  • ご存知養老孟司さんの本。もう思うがままというか頭に浮かんできたままというかこれぞ養老流という筆致。哲学的な部分もユーモアとわかりやすい例えでそれこそ腑に落ちた。ものがわかるということの片鱗はわかったような気がした。とりあえず積極的に能動的に「自然」に触れていこうと思った。読了後に不思議と爽快感がある。

  • 自然と都会、外と自分、どこかで一線引いていたような気がするけど、一体だった。そんなことも忘れて、あーだこーだ言ったり、あーだこーだを聞いたりしてたのかと。そんなことより先生の言う通り、便利な都会を離れ自然に赴き、感じる感覚を養うってのが大事だな!とおもいました^^
    あと、大人になると変に時間の使い方が上手くなってしまってたけど、子供並みに意味の「わからない」ことをもっと真剣に取り組んでやろうと思いました‼︎
    面白い本だったー!ぶつぶつー!

全107件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

養老 孟司(ようろう・たけし):1937年神奈川県鎌倉市生まれ。東京大学名誉教授。医学博士(解剖学)。『からだの見方』でサントリー学芸賞受賞。『バカの壁』(新潮社)で毎日出版文化賞特別賞受賞。同書は450万部を超えるベストセラー。対談、共著、講演録を含め、著書は200冊近い。近著に『養老先生、病院へ行く』『養老先生、再び病院へ行く』(中川恵一共著、エクスナレッジ)『〈自分〉を知りたい君たちへ 読書の壁』(毎日新聞出版)、『ものがわかるということ』(祥伝社)など。

「2023年 『ヒトの幸福とはなにか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

養老孟司の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
西 加奈子
アンデシュ・ハン...
ヴィクトール・E...
小川 哲
J・モーティマー...
養老 孟司
アンデシュ・ハン...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×