デートクレンジング

著者 :
  • 祥伝社
3.06
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本棚登録 : 2016
感想 : 201
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396635411

感想・レビュー・書評

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  • 好きなイラストレーターさんの装丁だったので購入。

    厳しいレビューが多いけど、私は好きです。
    女の呪いって最近よく聞くし、それを打破する系の作品もよく目にするけど、極端なものが多くって、私には現実的ではなかった。けど、この作品はとてもリアルなような気がして。登場人物たちがもつ、ウザさや不安定さが、とても生々しく感じるわたしも、きっと周りからしたらウザいんだろうな…笑。身の回りの同性に、憧れたことがある人、多いとおもうんだけど…。

    アイドル、オタク、食べ物、お一人様の素敵な老後、など好きな要素も満載でした。

  • 学生まではみんな人生経験も同じに進んでいくのに、就職していくと、私生活にしろ仕事面にしろ人生経験が全く異なっていくんだよね〜〜〜

    そして、今まで仲良かったはずなのに、どちらかが結婚、出産、子育てとライフステージを踏んでいくにあたり、共通の話題が無くなるんだよね〜〜〜学生時代は普通に会話していた友達との、共通話題がなくなり会うことも数年に1回となり、何喋ったらいいっけ?ともなり、対しておもしろくもない(←失礼かな?笑笑)会社の愚痴とか仕事の話とか、急に友達が遠くなるんだよね〜〜〜

    この本が言っている意味が分かる〜〜〜

    そして、ライフステージは各々違うけどやっぱり、いつまでも一緒にいて話の尽きない友達は本当の友達なんだよね〜!!!
    続かない友達はそれっきりということで!と、言うような感じで私は割り切っている。笑笑

  • 大事な友達とはどんな人生のステージになっても会いたい。でもかなり厳しいみたいと感じ始めた。卑屈になったり偉そうに意見したりしたくなる。
    相手の立場を尊重する、というと何をすることかわからないが、文中の義母の言葉にあるように、自分以外の問題を軽い、くだらない、どうでもいいと思わないということにつきるのではないかと感じた。

  • やっぱり柚木麻子が好き!と強烈に感じた一冊。いろんな女性が出てくるが誰も悪者とせず良い人でもなく、そして誰も敵対させない。世の女性全体を肯定してくれるお話。私が学生時代乃木オタだったこともありアイドルオタやアイドルの話というのも面白かった。最初から最後まで嫌な気分にならず清涼感のある読後感だった。

  • むかつく…
    正直な感想はその一言に尽きる。
    この人の作品は、これで3冊目だが、とにかく、この人の作品に出て来る女性の心理が理解出来ない。
    今回の主人公・佐知子も然り。自分には何の取り柄もないみたいなことを言いつつ、自分の思い通りにならないと感情的になる様子は読んでいて、すごく不愉快。それがこの作家さんの手法なのか…読書歴が浅い自分にはまだ理解出来ない。
    作品自体も解散したアイドルの話を中心に描きたいのか、35歳になり、女性としてどの道に進むべきなのかを悩む女性像を描きたいのか、何だか主体もはっきりせず、話がかなり散らかっている印象が強い。
    「デートクレンジング」の意味の使い方も、イマイチ活きておらず、ただただ佐知子に対するむかつきだけが読後に残った。

  • 面白かった…なんか年が近いこともあり共感する部分もあり1日で読み終わった。デートの呪いをぶっ飛ばせ。いい!

  • 子供の頃からずっとアイドルが好きで、青春時代に追いかけていたアイドルがいて、今もアイドルというものを特別に感じている30代の女にはめちゃくちゃに刺さるし面白い。

    もちろんアイドルオタクじゃなくて社会人で、平成に生まれて令和を生きてる時間に追われる私という一面もあるので、そういう意味でもグッとくる台詞やら登場人物やらばかりで、本当に柚月麻子先生大好きだ!!とスタンディングオベーションしたくなる。オタクなので背面ケチャでもしたほうがいいかもしれない。

    「デートクレンジング」というアイドルグループ名やコンセプトもあまりにも良かったし、ああいう感じかなって思い浮かべるアイドルもいるので現実味があるというか、身近なお話に感じた。

    デートの呪いをぶっつぶせ!

  • 思わず感動して付箋を貼った。マーカーを引いた。

    「ライトを浴びてマイク片手に戦ってる姿を見てると時計の針が止まって、世界中で動いてるのが私達2人だけになったような気分になるんだよね、焦りも不安も何もかも消えるの。元気が出るの。」

    私はバンドが好きで、でもステージの上に立つことは叶わないから応援という形でだけ触れている。容姿に自信のある子は自らが大好きだったアイドルになったり、膝の形がアイドル向きではなくステージに立つことは叶わなかった子はそれでもマネージャーとして関わったり、そういった事はないけれど、好きなものに関われるのは凄く素敵だなと思った。
    どんな形であれ私の気の済むまでとことん愛し抜きたいと思った。

    この本に描かれているのは時間に追われる女の人達。
    私も18の時が過ぎて制服をもう着なくなってこれからはどんどん歳をとっていってしまう。就活、婚活、妊活、終活など人間は終わる時でさえ忙しくしている。こういう風に素敵な物語に触れて心安らぐ時間が必要だな…と思いました。


    題名の「デートクレンジング」の意味がわからなくて調べました。デートを洗うの…?どういうこと??と思っていたけど、「デートクレンズ」はアメリカの造語らしい。

    どんどん焦ってしまう時期は、あえてデート断ちをして、自分を取り戻す時間を意識的に持とうという意味がある。

    って!!!

    勉強になります。
    って言ってもデートなんて久しくしてないけど^_^;
    いまは私きっとデートクレンズしてるんだな^_^;

  • 女性は、生きていく過程で様々なステージを渡り歩く。
    特に結婚する・しない、子供を産む・産まないの違いで、人間関係が切れてしまいがち。

    私は正直、佐知子と実花、両方とも共感できなかったかな。
    文章は佐知子目線で書かれているので、実花が間違っている、助けなきゃという印象を受けるけど、私は佐知子がちょっとなーと思いました。
    「実花はそのままで充分魅力的だよ!無理しなくても大丈夫だよ!」って言いたい気持ちも分かるけど、実花にとっては「そんな無責任なこと言われても」だよね(笑)

    女の友情は、ステージが違うと難しい。。

    焦ることないんだよ、結婚だけが人生の正解ではないよってメッセージも含まれていましたが、それだって誰かが責任取ってくれるわけではないもの。

    でも、それでも、時間に追われずに、圧力に取らわれずに、自分のペースで自分の道を見つけたいですね。そして、どの道を選択したとしても、自分にとって正しい道であるように、日々努力していきたいです。

  • 柚木麻子さんお得意の、女の子同士のものすごく濃密な友情物語。

    デートクレンズとは、アメリカの造語。
    「向こうはカップル前提の文化じゃない?
    みんな相手探しに一生懸命なんだよ。
    ブラインドデートみたいにろくに知らない相手と二人きりで会うことも抵抗ないくらい。
    シングルは日本以上に居場所がなくて、無意識のうちに、一人でいるくらいならどんな相手とでもデートした方がまだましって、社会から刷り込まれているみたいなのね。
    でも、そんなデート重ねても、迷走してすり減るだけ。
    デート地獄に陥って、どんな相手が好きなのかもよくわらかなくなって、自尊心さえ保てなくなる。
    だから、どんどん焦っちゃう時は、あえてデート断ちをして、自分を取り戻す時間を持つっていう意味なんだって。
    楽しめることをしたり、家族や友達と過ごしたり、一人で静かにしていたり」

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著者プロフィール

1981年生まれ。大学を卒業したあと、お菓子をつくる会社で働きながら、小説を書きはじめる。2008年に「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞してデビュー。以後、女性同士の友情や関係性をテーマにした作品を書きつづける。2015年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞と、高校生が選ぶ高校生直木賞を受賞。ほかの小説に、「ランチのアッコちゃん」シリーズ(双葉文庫)、『本屋さんのダイアナ』『BUTTER』(どちらも新潮文庫)、『らんたん』(小学館)など。エッセイに『とりあえずお湯わかせ』(NHK出版)など。本書がはじめての児童小説。

「2023年 『マリはすてきじゃない魔女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

柚木麻子の作品

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