- Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396635824
感想・レビュー・書評
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人の正義はそれぞれで、それこそどれだけ他人に迷惑をかけても守りたいものがあれば一歩踏み出してしまうかも。その一歩が行き過ぎた人、中途半端だったためにものすごく悩む人、色々出てくる話だった。自分を駄馬に例えた娘さんがこの先明るい未来を歩んでいけそうな終わりかたにはホッとした。
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女性の監禁殺人事件と並行しながら、家族の抱える秘密、悩み、そして崩壊が描かれていく。醜悪な心、偽善と善、後半に進むにつれ、どんどん醜いものが溢れ出て苦しくなりました。それでも再生へ進みだせそうで良かった。
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この世で人間が一番恐ろしい。
正しさ、善し悪し、とは何なのか。
そういうものを考えさせられた。
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最初、なかなか入り込めなくて先に進まなかったけれど、中盤からはハラハラしておもしろかった。
みんなそれぞれ秘密を持っているだろうけれど、なんだか人間不信になってしまいそうなほど秘密がありすぎ笑 -
誰にでも秘密があり、心の奥底に昏い部分を潜ませている。
それは親子や夫婦の間でも同じで、近い関係だからこそ隠さねばならない部分でもある。
健全に育っていたはずの娘の突然の豹変、世間を騒がす女性拉致事件、自身が企んだにも関わらず正体不明の殺人犯、複数の要素が絡み合いながら物語は展開して行くが、徐々にパズルのピースが埋められ、ラストで綺麗に収まる。
自分の予想の上を行く悪意ある者達、正義・善意の言葉を盾にして歪んだ復讐を成し、承認欲求を満たす者、己の欲の為に悪を企だてる者、人間の愚かさが強烈に迫る。
悪の集大成作品。 -
犯人が誘拐した女の持ち物を家族に送りつけてくる事件。疾走した高校生の一人娘が事件に巻き込まれたのではないかと憔悴し心配する両親と、その両親が隠している過去の秘密。過去の事件と現在の事件が奇妙に一致し、真相に近づいていくミステリー小説。
読み始めは面白くてあっという間にひきこまれていくが、中盤で「あー、この人がこの人だよね…」となんとなくわかってくる。で、物語の軸はいったいどれなんだ?と思うくらい話があっちこっちへ行き「この話はちょっとあんまりかな…」と思いかけるも、終盤パタパタパタっと全部つながっていき、最後は一気読み!なるほど、きれいに終わったな、面白かった。 -
藤木直人主演のドラマを見てから原作読了。なので、話の展開は知っているため感想は割愛。
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話の展開が面白くて自分が想像していたさらに先を行ってました。もしやこの人が犯人なんじゃ!?と思っていたのですが(当たってましたー!)こういうことだったのか!とあとからいろいろ繋がってきて納得。後半は、特に一気読みでした。
美華ちゃんと娘が同い年、しかもバレエをやっているなど共通点がありドキドキしながら読んでいました。
宇佐美まことさん...はじめての作家さんでしたが、他の作品も是非読んでみたいです。