明日は結婚式

著者 :
  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396636111

作品紹介・あらすじ

覚えていますか? あの日のことを――。
家族で過ごす最後の夜、あなたに伝えたい想いがあります。
心に染みる感動の物語。

人生は、たくさんの人との繋がりで彩られていくんだね――。
明日に挙式を控えた、信用金庫勤めの井東春香と、パン屋の息子でデザイナーの細井真平。ごくごく普通に暮らす二人が、偶然の出会いから愛を育み夫婦になる。家族で過ごす最後の夜、春香の両親と弟、そして祖母には、それぞれに伝えたい想いがあった。一方、新しい家族を迎える細井家でも、実の母を早くに亡くした真平に、今だからこそ話しておきたいことがあり……。
結婚前夜を、当人たちとその家族の視点から紡ぐ感動の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 細井家「ベーカリーHossoホッソ」新郎宅。父母、祖父、妹二人そして真平。
    明日から、家族が一人増える。それは
    新婦、井東春香。――明日は結婚式――

    明日が結婚式というその日、私は何を
    して、家族とはどんな時を過ごしていた
    だろうか?思い出せない。確か仕事は
    二日前から、お休みをした気がする。

    当日の朝なら覚えている。家族四人で
    車で式場へ向かった。出掛ける前に母は
    “少しお茶でも、お父さん”と言っても
    父は庭の鉢を眺めていた。私と顔を合わせようとしなかった。おかげで、両親に挨拶ということをしていない。

    結婚――それは、家族が増えること。
    両家を繋ぎ、親戚が増える。皆が祝福して幸せな気持ちになって、明るい未来がきっとあると願う。
    元は赤の他人、生活を始めて、二人に
    ずれが生じることもある。でも、それを
    乗り越えて良い夫婦になっていくのかなと思う。

    真平の家はパン屋だが、妹が跡継ぎとして働いている。真平はイラストレーター、本の装幀が職業なので家にいる。パンの大好きな春香はパン屋巡りをして
    いて真平に出会った。何と、自然な出会い方をしている。

    母親は思う。細やかな心遣いをする娘。
    自分のことに関してはかなり図太い娘。
    悩んだり、緊張したりしない。
    きっと大丈夫――明日は結婚式――
    娘がこの家から巣立つ日・・・・


    2024、3、19 読了

  • おもしろいし読みやすかった。

    タイトル通り、結婚式を明日に控えた家族それぞれの視点の話。
    金融機関で働く春香と本のデザイナーの真平
    二人はもちろん、二人の家族の視点からで短編ながらもいろいろな思いなどがあり読みやすかった。

    弟のことが大好きな春香の弟目線の話
    二人をくっつけた真平の妹(母親は違う、彼女がいる)
    実は真平の祖父と知り合いだった春香の祖母
    真平の継母
    とか、中身がいろいろ濃かった。

  • 優しい物語。
    それぞれが丁寧に生活を営んでいるからこそ結び付いた2人の結婚前日。
    周りのひとも丁寧で優しい。
    ほっとする本。

  • 読むとほっこりしますね。
    心が洗われる気がします。
    たまに読むといいですね。

  • 平和だ
    美味しいパンの匂いに包まれた
    普通に辛いことも楽しいことも
    通過した二人の
    結婚前日
    本人と家族の目線で

  • 美味しいパンを真ん中に10話の方々の物語。ほのぼの、ほろりとしたお話し。幸せだなあ。

  • 一組のカップルとその家族がそれぞれ胸に秘めていた者とは?
    心にしみる感動の物語

  • 爽やか!
    あたたかい2つの家族の様子が読みやすく書かれていて、ほっこりした。

  • 家族物で前回読んだ「いえ」とちょっとかぶった感じ。
    ほっこり系

  • 明日は結婚式!っていう気持ち、本当に何したか覚えていないものである。(自分も含め)そういうところにフォーカスを当てているのが面白いなぁと思った。本人たちと両家の家族のことが温かく描かれていて、ホッコリ、サクサク読めた。

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著者プロフィール

1961年、北海道生まれ。広告制作会社勤務などを経て、2002年に『空を見上げる古い歌を口ずさむ pulp-town fiction』で、第29回メフィスト賞を受賞して翌年デビュー。温かい筆致と優しい目線で描かれた作品は、ミステリから青春小説、家族小説など多岐にわたる。2013年、代表作である「東京バンドワゴン」シリーズがテレビドラマ化される。おもな著書に、「マイ・ディア・ポリスマン」「花咲小路」「駐在日記」「御挨拶」「国道食堂」「蘆野原偲郷」「すべての神様の十月」シリーズ、『明日は結婚式』(祥伝社)、『素晴らしき国 Great Place』(角川春樹事務所)、『東京カウガール』『ロング・ロング・ホリディ』(以上、PHP文芸文庫)などがある。

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