エントロピーの法則 改訂新版: 地球の環境破壊を救う英知

  • 祥伝社
3.60
  • (4)
  • (5)
  • (10)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 85
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396650094

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 目から鱗が、あるだけザーッと落ちた。出会えて感謝の一冊。

    なぜ、世界がいま多くの問題を抱えて行き詰まっているか、
    そのでっかい糸口を見つけることができた。
    答え(の大きなひとつ)は、エネルギー問題なのだ。
    エントロピーの法則とは、熱力学の法則の一つ。
    エネルギー(たとえば、電気、ガス、原子力、
    人が食べ物を食べることも)をつくることは、
    結果的に必ずなにがしかの、再利用不可能な廃棄物を生み出すということ。
    そしてこれは、地球上にあるものすべてに当てはまる法則なのだ。

    エントロピーを踏まえると、世界で止まない戦争にも、自然と資源の奪い合いという図式が見えてくる。読み進んでいくと、資本主義の末路が見えるようで、身震いさせられる。

    わたしたちはこの法則を理解した上で、一刻も早く
    できることを始めなければならないだろう。
    また、これを読むと、エコ産業の内包する欺瞞も見えてくる。
    ひとまず、すぐ自分でできることは何だろう。
    まず、すぐ捨ててしまうモノは買わないこと、
    いまあるものを長く大事にすること、
    外食をしないこと、自然にいつも感謝すること・・・など。

    ちなみに、理科も算数もできないわたしにも、しっかり理解できるテクストだった。
    文系さんにもおすすめ。

  • ご存知熱力学第二法則なんだけど、物理学に興味ないorわけわかんない人でも読めるから大丈夫。現代社会の問題が物理学で説明できる!まあ、コヒーレンス(一貫性)があるから当たり前なんだけどね。

  • 熱力学の法則という観点から世界を紐解く手法自体は注目するべき点。また、1980年に書かれたこの本がエネルギー、エントロピーの蓄積という観点からカーボンフットプリントや原子力の無駄など、現在取り上げられている環境問題へ切り込んでいるというのは驚きであった。

  • エントロピーという単語を使って、環境問題の考え方を示そうとした労作。
    分かりやすい話で、考えるきっかけを与えてくれる本としては十分。

    より専門的な議論や、市民一人一人の自覚のために必要な情報は、体系的に行うとよいかもしれない。
    中国、インドが環境問題で困っている今、日本が環境問題への対応のための指導力を働かせると喜ばれるのではないだろうか。

  • <a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4396650094?ie=UTF8&tag=c0e88-22&linkCode=as2&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4396650094">発刊当時に読んだ本。この本を読むまでは、エントロピーの法則=熱力学の第二法則ということ自体を知らなかった。「エントロピーの法則」の何たるやは理解したとは言えないが、この法則を単に物理学的にだけ使用するのではなく、人間が活動する各分野にあてはめて考察するという試みはユニークである。通常、「大きい」と「小さい」は相反する事象をさすが、この法則ではそのことがそのまま相反するものであったり、同一のものであったりする。マクロ的にものごとを視る新たな価値尺度として興味深かった。 </a><img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=c0e88-22&l=as2&o=9&a=4396650094" width="1" height="1" border="0" alt="" style="border:none !important; margin:0px !important;" />

  • エントロピーの法則と経済を結び付けた考え方をこの本を読むまで知らなかったのでその点では得るものは大きかった。

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

文明評論家。経済動向財団代表。欧州委員会、メルケル独首相をはじめ、世界各国の首脳・政府高官のアドバイザーを務めるほか、TIRコンサルティング・グループ代表として協働型コモンズのためのIoTインフラ造りに寄与する。ペンシルヴェニア大学ウォートンスクールの経営幹部教育プログラムの上級講師。『エントロピーの法則』(祥伝社)、『水素エコノミー』『ヨーロピアン・ドリーム』『限界費用ゼロ社会』(以上NHK出版)、『エイジ・オブ・アクセス』(集英社)、『第三次産業革命』(インターシフト)などの著書が世界的ベストセラーとなる。『ヨーロピアン・ドリーム(The European Dream)』はCorine International Book Prize受賞。広い視野と鋭い洞察力で経済・社会を分析し、未来構想を提示する手腕は世界中から高い評価を得る。

「2020年 『グローバル・グリーン・ニューディール』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ジェレミー・リフキンの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×