- Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396768003
作品紹介・あらすじ
叔母と姪。年の差ぐらし、1年。
「朝、なりたいものになりなさい」と言いながらも、実里は娘を自由にさせない母だった。そんな母が亡くなり、世界が広がって1年。朝は、軽音部の冬公演に選ばれた同級生を羨んで、自分も歌詞なら、と書いてみた。非凡な何かを見つけてくれるかも、と。
しかし、彼女が初めてのポエムを無邪気に見せたのは、小説家・高代槙生なのであった………。
「なりたい自分」探りは子犬の突進のごとく。若木がさえずる第6巻! 『このマンガがすごい!2020 オンナ編』(宝島社) 10位。
感想・レビュー・書評
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悩める朝ちゃんの話。
周りの友達がどんどんやりたいことを見つけていくのを見て焦る朝。
初めての詩作。槙生さんがそれを読んだ時の顔(笑)。赤面。
それより槙生さんと笠町くんの関係が気になる。
ケッコンとかいうありきたりの関係じゃなくて、なんていうかちょうどいい距離感。思いきり槙生を甘やかす笠町くんと、無意識に思いきり甘えてる槙生。
槙生さんに嫉妬するーー。語彙ーーーー。
気のおけない女友達らとの会話。
ピクルスに赤かぶ入れたら赤くなっちゃったみたいな。
そういう会話がたまらないんですわ。
違国日記ファンは多いけど、きっとみんな槙生さんファンだよね!
漫画これ以上増やすな指令が出たので、厳選してゴールデンカムイと、この違国日記だけ買い続けています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あーちょっとした良い映画見たみたいな心地よさ。
朝も二年生になるにあたり、なりたいモノ?に悩む。
言葉を紡ぐ事を槙生は「打ち、鍛え、研いで、命をかけて殺す作業」と言うが?
自分が誰なのか?
何を愛したのか?
愛さなかったのか?
どうやって生きているのか?
分かったのかなあ?だったら良いなあ?
スランプ?に陥ったときの槙生の「世界中がうるさい」は拒絶の呪い?
朝との暮らしという現実。
私たち読者は、現実と嘘をごっちゃにしたいのかも。
朝の詩を読んだ槙生の照れ顔が尊いかも(笑)
えみりちゃん、あれ?恋?思春期特有の?
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両親を亡くした悲しみと向き合った朝。彼女は孤独の砂漠の中で、やりたいもの・なりたいものを探していく。自作の詩を槙生に見てもらったシーンが好き。近頃は重い展開が続いていたので、コミカルな二人の表情が見られてよかった。赤面しながらコメントした後に、ガチのアドバイスをするのも笑えた。
カウンセラーとの対話であったように、朝はまだ自分が何を思って、何が言いたいかを形にすることに慣れていない気がする。それは自分の孤独の砂漠で水をやり続け、花を咲かせて確かめていくしかないんだろうね。朝は恋愛にも音楽にも、まだ形自体に憧れている感じがある。本気でそれらと向き合った時は、まさに「死ぬ気で…殺す気で書く」という槙生の言葉の通り、命を削って「掘った穴を埋める」ようになっていくのかもしれない。それにはまず考えること。それが自分の孤独に水をやることなんだと思った。「せっかくなら苦しんで生きたいでしょ」は大人の味わいの台詞だったね。
そして、今回はえみりの描写も深かった。朝の孤独が砂漠だとしたら、えみりは砂浜。砂と水が交わる境界線。彼女の恋愛観でもあり、朝との関係性も表しているようだよね。えみりと朝が今後どうなるか気になるね。朝はえみりも違う言葉で話す人なんだとまだ気がついていない。そのことに気づいた時、朝はそれを受け入れることができるのかな。 -
しばらく前から読んでみたいな、と気になっていたタイトル。そのうちにと思っていたら、実写映画化のニュースが来たので、じゃあとりあえず読んでみようかと週に一度の本屋で一冊ずつ買いはじめて6巻目。
タイトル回収の巻。槙生にかぎらず、だれでもが自分の知らないまるで違う国の言葉で話していて、自分自身も自分の孤独に水をやる必要があるのではないかという気づき。朝の苦しみ…自分を愛してくれてたのは疑いないが「自分で決められるようになれ」といいつつあれこれ決めてしまっていたお母さんの呪縛からの解放は大変なことだと思う。たいして言いたいこともやりたいこともない状態から、どうやって自分の言葉を育むか。そして恋愛。必要とする人もいるけど、そうでもない人もいる。恋に恋する朝、これからだな。えみりは朝をとおして槙生に会えたのが救いになるのかな? 突然の同居からそろそろ丸一年。 -
人は孤独だ。
寄り添って欲しいわけでも、共感して欲しいわけでもないけど
慮っては欲しい。
父が亡くなったとき、夫に思ったことを思い出した。
仲はいいし、お互い尊重してるけど
埋められないものってあるよね、
孤独を抱きしめて、歩こう -
個人的にはかなり刺さるマンガ。孤独によりそってくれる友人みたいな距離感で読んでいる。
槙生の人生観にすごく共感するし、笠町や朝の生きづらさも理解できる。
槙生が映画や小説をすすめて、感覚をまるごと相手にわかってもらおうとするやり方がすごいわかる。自分でも自分の言葉で説明できない、したくない奥行きの話は往々にしてこうやって伝えたくなる時がある。自分で言葉を尽くすより作品の方が的確で説得力があるからだ。
このマンガも自分の中ではそういう位置付けで、友人や家族に渡して、最近こいういう感覚がわかると、おすすめしたい作品である。
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なりたい自分になるという永遠の命題に立ち向かう若者たち。頑張れ。