年々彩々 (FCオンブルーコミックス) (Feelコミックス オンブルー)
- 祥伝社 (2013年10月25日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ
- / ISBN・EAN: 9784396783389
感想・レビュー・書評
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じわじわときて、ほろっとした。
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短編集…?と思いきや、死神さんが繋がってる連続ストーリー。最初はこんなダメ男にひっかかってーーー!とヤキモキするけれど、貧乏神であり後の死神が見せる妙な人間臭さに、なんとなく共感してしまったり。死神も、寿限無さんもどっちも死ねない体でありながら、ひどく「人間」を感じさせるそのバランス感が良い。面白かった。
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秀先生の、ストーリーを生む才に鳥肌が立った
古来より愛されている落語を、こうも儚くて淡い、温かみが滲むBLに作り直すか
いや、文句はない。落語好きとして、むしろ、落語に疎い人に興味を持ってもらえるような作品は大歓迎である
しかし、これまでBL漫画を読んできて、興奮や感動はした事は数回ばかり覚えがあるが、設定や世界観に驚愕したのは初かも
やっぱ、『おしゃべりは朝ごはんの後で。』、この作品で秀先生に惚れて正解だったかな
内容は先にも述べたように、落語を基礎にしているBL二本、あと、オリジナル
肉体描写は割と淡白ではあるが、ストーリーがしっかりと作り込まれているので、物足りなさは少なくとも、私は感じなかった
人間と人間じゃないモノの“交わり”ってのは、こう、ノマカプでも同性愛でも惹かれます。もっとも、人間×人間も、人外×人外も大好物なんですけどねぇ
『金魚すくい』も『デラシネの花』も、我儘で自分勝手な気質の人間がふとした拍子に曝け出してしまう人間らしい弱さと、女々しく縋り付いてしまう様が、実にイイ。傲慢な男ほど、惚れ抜いてしまうと、脆くなるって事実を、秀先生の軟そうな線が克明に描いている
オリジナルの短編、『小向家の事情』、こちらにはラストの落としドコに笑ってしまう反面、やっぱ、親子は親子だな、としみじみ感じ入った
BLとか抜きにして、私、秀先生の練るストーリーが好きだな、と再実感 -
落語モチーフとのことですが、もうこんなお話になっちゃうなんて…やっぱり大好きです、秀良子先生。
ダメ男って可愛いですよね。。。 -
時は江戸、怠け者の与平と彼に取り憑く貧乏神。長屋で夫婦のような生活を始めた二人の行く末は、、切なくも優しい気持ちになれる表題作の他、舞台を現代に移し、貧乏神から転身を遂げたその後の「彼」のお話も見られます。現代舞台のお話は、死神が何故か死ねない身体をもったホストと関係を持つという不思議なテイスト。落語モチーフのBL 集。
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落語を元ネタにBLという新感覚。
ダメ男具合が輝いてる人間。
そして、貧乏神時代の登場シーンが頭から離れない死神(笑)とても気の長い恋?のお話でした。 -
憑いた家の者を貧乏にするのではなく、貧乏から脱する様にする為の貧乏神と言う解釈が面白い。貧乏神と言う忌み嫌われる筈の日陰の存在を物ともしないダメ男の、弱さ故の優しさの為に死神になった下りは…ほろっと来た。落語がベースなのか…興味深い。人気作だが『宇田川町~』で色々考えたのだが、人気作であるんだろうけど自分には合ってないなぁ、この作家さんとは相性悪いんかも、と思ったんだが、同じようなモチーフを用いながらも自分の世界観をしっかり描いてしまうのは実力あってこそだ、と思ったし、似た作品にならないってのが凄い。同じ様な素材(落語)をどう膨らませるか、って想像力なんだろうなぁ。作家の個性とも呼べるものかもしれん。
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いいすなぁ!落語を基にそう描かれますか。
死神格好良い。 -
落語が元ネタのBL。淡白。雰囲気系。でも絵柄が大分好みなのもあって嫌いじゃない……。
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★3.5
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2014/11/20
【やや好き+】落語原案BL2編。 『金魚すくい』貧乏神が死神に転職。 ダメ男の死期を悟り迎えるために死神になった淡く哀しい恋だと解釈して涙。 『デラシネの花』ある意味有名人:寿限無(中略)長助の恋。 長寿も過ぎると哀しいが死なない時点ですでに人でないよなぁ。 死神とは唯一無二の相方になれそうで良かった。 彼、ダメンズ好きだし(笑) 時間に縛られない二人の諦観が漂う空気が切な気持ち良い。 他→『小向家の事情』ゲイ家族の子供視点。 余所となんとなく違うと感じてたのが学校の性教育授業を経て自分の家族がはっきりと違うと解る所におぉ!ってなった。 彼氏をつれて来てやったぜのオチも好き。 -
雰囲気はとても美しい。エロはそんなにないけどそんなに必要な話ではない。
死神が出会う男が2人ともダメ男でなんとも言えない気分になる。 -
登録し忘れ
和ファンタジーBL。萌えます。 -
最高でした。切なくてくすっと笑えてきゅんきゅんするっていう素敵な3要素がそろってます。絵もストーリーも本当に綺麗で、何度もじっくり読み直したくなりました。
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上手いなあ。そこはかとなく漂うダメんずウォーカー感と、内職する神様が可愛いくて健気。そしてさらに進化(レベルアップ)する神様あっぱれ!
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綺麗
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話の流れ、構成はさすがと言うべきまとまりや深さなどがあり◎
読む程に深みが増して理解が届くけど落語がイマイチわかってなかったため面白みが自分には届ききらなかったのとダメンズのダメンズっぷりが合わなかったのでそこは合う人合わない人が結構別れるんじゃないかなあ…。
話としてはとても秀逸。 -
落語「貧乏神」「寿限無」をモチーフにした2編と&その後の書き下ろしと、もう1編。あまりにも良く出来ているので、元来の落語のストーリーはどんなだったか確かめてしまいました。落語って基本おもしろ可笑しいオチですよね?何処と無く哀愁漂うテイストが良かったです。この貧乏神(死神)をシリーズ化するか、または落語を題材にして他にも描いてくれないかしら。
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すっごいおもしろかった!買ってよかったほんとに。落語に興味湧いてきた。貧乏神×ダメ男、寿限無×死神(貧乏神と同一人物)、父の友人×父の3本ですwどれもおもしろかったけど小向家の事情が1番好きかも。オチがwww続編とかないかなぁ
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うまいっ!
落語「貧乏神」「寿限無」がベースになっていてその面白さに加えてさらにほろと泣かせる上手さがあります。しかもきちんとBLになっている。
だめんずうぉーかー持ってる表紙裏の死神がいい。 -
いや、よかった。
死神って資格がいるのね(笑) -
貧乏神(後の死神)と仕事をしない男の話
とっても長生きな男と死神の話
ゆっくりと流れるお話で、良かったです。
BLというほどがっつりじゃないです。 -
秀さんの新境地?落語をベースにした死神を巡る恋物語。死神のぞくぞくする色香や百年の孤独を味わうデラシネのような青年の空虚な表情…何故こうも秀さんの描く男達は情緒的で憂いを帯びて色っぽいのか(*≧艸≦) 一つ一つのカット割りや余白やモノローグ、また台詞の無いシーンの見せ方も素晴らしい!BLとまではいかないかもしれない?空気感がまた切なくて悶えさせてくれます。もう一編の子供から見たゲイの両親の話もよかった。切なくてきゅんとしてクスっと笑えるオチ…大好き!
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死神(貧乏神)さんの淡々とした尽くし系男子っぷりがいとおしく、だめんずたちもまた憎めず、心にしみ入るシリーズでした。
落語の噺って奥が深い。子供の頃、面白がって覚えた寿限無にこんな未来が待っているとは…!
秀良子さんって本当にすごいストーリーテラーですごい叙情作家だなぁ感じ入りました。
同時収録の父2人の深淵を覗いて成長してく少年もリアルでいておとぎ話のような温もりに満ちてました。
ところで、タイトルは収録作品の「デラシネの花」が最初仮題で付いてましたが、そっちの方が印象的でよかったなぁと思います。 -
落語が下敷きになった短編2作。斬新な二次創作で、目からウロコでした。
「金魚すくい」は、『貧乏神』が元ネタ。原作は、とり付いた人間を貧乏にするはずの貧乏神ですらも働かせてしまうとんでもない怠け男が痛快で笑える噺なんですが、それがまさかこんなにしっとり切ないストーリーになるとは。
やっぱり貧乏神のルックスですかね~
ビンちゃんが若くて色っぽいと、全然BLになっちゃうんですね~
なんか、すごくいいお話に。
私の中では、ずっとビンちゃんはしょぼいじーちゃんのイメージで、お金あげちゃったり働いてあげたりするのは笑いどころでした。貧乏神から巻き上げる男ってスゴイ、面白い、って思っていましたが…
もう、これからは秀良子センセの絵でいきます!そうすると、ストーリーが切なくなっちゃいますけどね。やっぱり男同士で同居するなら貧乏神でも美形が正解かな。…ということは、そんな優しい貧乏神から巻き上げる男ってサイテイ!という、今までとは真逆の見解に。
しみじみとして心に残る話でした。
「デラシネの花」は『寿限無』が元ネタ。噺では親心からの常識を超えた長い名前がメインだけど、こちらはその長命を願う名前のせいで、時を超えて生きることになってしまった男の話。面白かったです。引き込まれました。
厳しい世の中の移り変わりに耐えて、色んな経験をして疲れ果ててしまった寿限無の心の拠り所は、ステップアップして死神になったあのビンちゃん。
同じく時を超えて生きる存在でもあり、魅力的でもあり。
ビンちゃん、ほんとに控えめで健気で尽くす感じが、地味だけど色っぽい…!
描き下ろし、ソファが微笑ましくて幸せそうでよかったです。
「小向家の事情」は、打って変わって子供の目から見た男夫婦の話で現実的な設定。ファミリードラマだけど、オチがあります。