ハプスブルクの子供たち (ヒストリー・ブック・シリーズ)

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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784403240423

感想・レビュー・書評

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  • 名門の家に生まれてしまったがために、家のために犠牲になるというのは、東洋・西洋問わずに起こる宿命であるが、どちらの女性たちにも言えることは、犠牲になりながらも、強く生き抜いたということ。現代に通じるものがあると思う。

  • 「残酷な王と悲しみの王妃」で、フアン・ホセ・デ・アウストリアなる人物が庶子ながら王子として遇されていたことを知り、興味を持った。
    キリスト教と「ブルー・ブラッド」イデオロギーに支配された欧州王室では、まずありえない椿事だからである。そこで手に取った本書だが、他のエピソードもことごとく面白かった。

    世界史上、燦然と輝く名家。その栄光の影に隠れがちだった人物たちを丹念に拾い上げた本書は、数あるハプスブルク本とは一線を画す力作である。
    巻頭に必要充分な程度に詳細なヨーロッパ地図、各章ごとに記載人物を絞った系図と、稀にみる親切設計も好感度大。

    個人的に、終章のトスカーナ=ハプスブルク家に最も興味をそそられた。なかなか濃いキャラが揃っており、さらに突っ込んだ話を知りたいと思った。

    2011/2/27〜3/1読了

  • ええと。歴史関係の本って、著者によってものすごく解釈が分かれるんだよね、ということを再度感じた一冊でした。
    特に彼女は、わりと主観を織り交ぜて文章を紡ぐ傾向があるのではないかな。例えば史実の中で、主題の人物に対して、何が重要な出来事で、何がそうでなかったか、それによってどう感じたのか、そういうことを表現するのは作家の想像と力量による。残された当時の手紙や、資料の中から人の心を解釈する時に、書こうとしている中心人物よりの解釈になってしまうことは、時には作家の強い思い入れを感じることができるから、はまればはまるのかもしれない。でもなあ、と思う。
    何が言いたいのか。えーとつまり、著者の特定の人物への思い入れを一切排除した文章なんてありえないだろうけど、その脇に寄せられた周りの人たちが悪役っぽく描かれるのはちょっとなあー、と感じたということ。他人と比較して、それを落とすことによって特定の人物の評価を上げるようなやり方は、あまり好きになれません。とくに歴史ものにおいては。もちろん、魅力的な人物は沢山描かれているんだけども。
    総合的に見れば、この本がスポットを当てているのは、確かにとても興味深い人物たちばかりで、面白く読めました。特にもう一人のドン・フアン・ホセ・デ・アウストリアに関してはほとんど知らなかったので、そういう人物がいたということだけでも興味深かったです。

  • ヨハン・サルヴァトールについて知るために購入。

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