さらってよ (ディアプラス文庫)

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  • 新書館
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784403521867

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  • 華はないけど、地に足の付いた話で頷く箇所も多かった。キャラも親近感あふれてます。
    三木は親にもカミングアウトしているリーマンで、腐れ縁の平尾と学生時代からの関係が続いています。平尾はどうしようもない奴で、三木とも関係をつづけたがるくせに他にもいろんな男や女とも仲良くなってしまう浮気男。
    しかし三木は恋人を失い独りになるのが恐くて、平気なフリで付き合いを続けようとします。

    なんか、この心理状態はかなり理解できるかんじ。物分りのいいタイプを装って、実ははげしく傷ついている三木。
    そんな三木の孤独を癒してくれるのは、凡庸だけど包容力のあるノンケの年上男、有元です。
    有元はこれといって特筆すべき魅力を持ち合わせていないはずなのに、読んでるうちに脳内で「これ以上の男はいないよ!」とイチオシになってしまうのが面白いところ。
    ぐんぐんひきつけられるのは、三木ばかりじゃありません。

    さらに、この話には男しか愛せない三木の葛藤が巧みに描かれています。彼の両親の微妙に見え隠れするゲイへの嫌悪もリアリティあるし、有元の娘の中学生らしい反応も微笑ましかった。

    そんなにゲイ周辺の事情には踏み込んでおきながら、ノンケの有元がどうして三木に魅かれたか、ちょっと根拠が薄い気もするんだな。三木は性格が超かわいくて、でも無自覚に振り回してる感もあるから、有元の潜在的な雄の部分が強力に刺激されたのかも。

    ぐるぐる感ある展開でしたが、これだけじゃ終わってないのがポイントです。
    書き下ろしの「大人の事情」が、これまた面白かった。地味にラブラブな同居生活に、勃つ勃たないの大人としてはデリケートな悩みが有元の視線で描かれています。
    平尾との遭遇や、幸子の襲来など、淡々とした生活の中に起こる出来事に狼狽しつつも、オトナとして頼りになるさすがの対応力!
    三木も彼を選んで大正解だと思わせます。
    相手を思いやる気持ちがあふれ過ぎています。有元が繊細な神経の持ち主だというのも分かって、その不器用さに胸キュン。
    Hも無事解決して、なおいっそう二人で研究開発は確定でしょう。

  • (あらすじ)
    初めて好きになった先輩・平尾を相手に、ずるずると都合のいい恋人を演じていた三木。
    平気なふりをしながらも平尾の身勝手さにひっそりと傷ついている三木の心の慰めになっているのが、
    仕事先で知り合った年上で穏やかな有元だ。
    初めに自棄で有元に関係を迫って失敗して以来、有元は困った顔をしつつも三木を拒まない。
    そんな付き合いが心地よかったのに、突然有元に抱きしめられ…?


    有元(地方公務員)×三木(企画会社社員)

    (感想)
    1冊に2話入ってました。
    表紙の有元さんの後ろ姿に惚れて購入したのに、画像がないじゃないですかーっ!?アマゾンさん(T^T)
    って思って数ヶ月経ったら画像UPしてっくれてたよ(笑)
    そうそう、この後ろ姿なんだよ~っvv

    はさておき…
    三木くん、よく十年ズルズルと都合のいい人でやってこれたね。
    でも解るよ。今度こそ、今度こそ別れようと思うタイミングで、平尾が連絡してきたり、
    優しくなったりしてほだされるんだよね(-_-)
    そんな時に三木にとっては都合のいい相手有元さんと出会うわけですが…
    そう最初は都合のいい相手だったのに、いつの間にか本気になってきて。

    でもって有元さんなんですが…
    真面目で、お人よし。そしてすごいヘタレです。
    でもね1話目の最後に
    「もう二度と僕以外の人に恋をしないと誓いなさい」
    って、命令口調の有元さんにちょっと惚れる~っ!!


    2話目は二人が同棲してからのお話
    有元さんの別れた奥さんとの娘が出てきて、父親としての有元さんと三木君の恋人としての有元さんが見れますが、
    やはりヘタレなのでしょうか…
    でも最後はやっぱりいい男でしたよvv

  • 【あらすじ】
    初めて好きになった先輩・平尾を相手に、ずるずると都合のいい恋人を演じていた三木。平気なふりをしながらも平尾の身勝手さにひっそりと傷ついている三木の心の慰めになっているのが、仕事先で知り合った年上で穏やかな有元だ。初めに自棄で有元に関係を迫って失敗して以来、有元は困った顔をしつつも三木を拒まない。そんな付き合いが心地よかったのに、突然有元に抱きしめられ…?ずるくて切ない大人の恋。

    【感想】
    作家買い

  • 【あらすじ】初めて好きになった先輩・平尾を相手に、ずるずると都合のいい恋人を演じていた三木。平気なふりをしながらも平尾の身勝手さにひっそりと傷ついている三木の心の慰めになっているのが、仕事先で知り合った年上で穏やかな有元だ。初めに自棄で有元に関係を迫って失敗して以来、有元は困った顔をしつつも三木を拒まない。そんな付き合いが心地よかったのに、突然有元に抱きしめられ…?ずるくて切ない大人の恋。

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