深追い (ジョイ・ノベルス)

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 231
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408504476

感想・レビュー・書評

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  • 地方警察署の短篇、7つ「深追い」「引き継ぎ」「又聞き」「訳あり」「締め出し」「仕返し」「人ごと」。短いという事は登場人物の描写は軽めであるが、じわじわくる人間ドラマ。

  • 「また聞き」は涙が出ます
    「締め出し」は続きが読みたい内容でした。
    三ツ鐘村、リアリティあると思います。

  • 10/369

  • ある地方の警察署を舞台とした人間ドラマ。人間臭さとサツの男臭さの描写がとても上手。人間の汚い部分をえぐり取りつつ、でも必ず最後に希望がある。

  • 三ツ鐘署のそれぞれの課の警察官を主人公にした短編集。いわゆる「警察物」ではあるが血なまぐさい話はほとんどなく、事故といってもいいような案件ばかり。また、人情話でホロリとさせるという展開ではなく、その課に所属している警官をよく熟知した話ばかりなので、語りが安定している。やや解決へ至る天啓が唐突に現われる回(「仕返し」)もあるが、「又聞き」のような鑑識に入ったからこそ感じる違和感を出発点した作品や、「締め出し」のようなこれぞ短編といった"体言止め"的な終わり方をした作品など、どれも魅力が多い。

    中でも一番良かったのは、「訳あり」。意想外の展開や伏線の見事さも美点だが、やはり警察官になりたくてなれなかった大里富士男の存在感が凄すぎて、読後この人物しか印象に残らない。

  • 横山秀夫の警察もの短編集。地方の警察署を舞台にした物語だが、語り口がうまい。横山秀夫は短編がいい。

  • 短編集で読みやすい。

  • 短編集。警察ものの短編集で従来読んだものと同様なパターン。男の潔さや出世競争、昔ほれた女への未練、男の矜持を描く。内容はそれぞれに興味深い。エンディングは想像に任せている。

  • 2008/7/31開始
    2008/8/3読了

  • 2005年12月2日読了

  • 警察社会の話。刑事の話ばかりではないので現実味があって短編の中では好き

  • 横山さんの刑事モノ短編集です。主人公の敵対する人間が所轄内の人物だったりして、警察の内情を詳細に描いた面白い作品集です。

  • 地方都市の三ツ鐘警察署が舞台となる横山秀夫お決まりの警察小説だ。「陰の季節」で描き出された警察内部の手柄争いのようなドロドロさはなく、それぞれの短編に登場するこの警察署の主人公たちのヒューマニズムが表現されており、また違った面を味わうことができる。

  • 警察物の短編集。相変わらずどれも面白かったです。最近読むと結構切ない話が多い気がする。このころはみんなこんな感じなのかな?

  • 特殊な環境の三ツ鐘署を舞台に、横山さんお得意の警察小説は冴えわたっていて非常に面白かったです。

  • 人は人の心が読めない、自分が相手のためと思うことが、逆になることがある。人の知恵の浅はかさをテーマにしたおもしろさ

  • さすが横山秀夫という感じ。短編集なのですが、短編ながらも起承転結がはっきりしているため、骨太な話が詰っています。読み応えもしっかりあり。

  • 横山秀夫の警察小説はどれも面白い。はずれがなく楽しい。この作品は同一の警察署の話で、それぞれの短編で主人公が違っています。そういう点では、警察のさまざまな管理部門を主人公にした「陰の季節」とつくりは似ています。<br><br>

    ただ、「陰の季節」では、1つの話の主人公が別の話では脇役で登場したりして、それぞれの短編が微妙にシンクロしていましたが、この本では、場所は同一でも登場事物の接点はなかったみたいです。<br><br>

    うまいと思わせる作品ばかりで、さすがです。ただ、登場人物がどれも陰があるように思えてしまうのは、そのように意識された作品集だったのかもしれません。特に「顔」を読んだ後だからかな。<br><br>

    短編は以下の7編<br>
    深追い<br>
    引継ぎ<br>
    又聞き<br>
    訳あり<br>
    締め出し<br>
    仕返し<br>
    人ごと<br><br>

    表題作の「深追い」「又聞き」「仕返し」あたりが印象が残った作品です。

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著者プロフィール

1957年東京生まれ。新聞記者、フリーライターを経て、1998年「陰の季節」で松本清張賞を受賞し、デビュー。2000年、第2作「動機」で、日本推理作家協会賞を受賞。2002年、『半落ち』が各ベストテンの1位を獲得、ベストセラーとなる。その後、『顔』、『クライマーズ・ハイ』、『看守眼』『臨場』『深追い』など、立て続けに話題作を刊行。7年の空白を経て、2012年『64』を刊行し、「このミステリーがすごい!」「週刊文春」などミステリーベストテンの1位に。そして、英国推理作家協会賞インターナショナル・ダガー賞(翻訳部門)の最終候補5作に選出される。また、ドイツ・ミステリー大賞海外部門第1位にも選ばれ、国際的な評価も高い。他の著書に、『真相』『影踏み』『震度ゼロ』『ルパンの消息』『ノースライト』など多数。

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