ふたたび嗤う淑女 (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 1041
感想 : 72
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408556826

作品紹介・あらすじ

この悪女、制御不能!

シリーズ累計12万部突破の大ヒット作、待望の文庫化!



巧みな話術で唆し、餌食となった者の人生を狂わせる――

稀代の悪女・蒲生美智留が世間を震撼させた凶悪事件から三年。

「野々宮恭子」と名乗る美貌の投資アドバイザーが現れた。

国会議員・柳井耕一郎の資金団体で事務局長を務める藤沢優美は、

恭子の指南を受け、不正運用に手を染めるが……

金と欲望にまみれた人々を弄ぶ恭子の目的とは!?

どんでん返しの帝王が放つ、戦慄のミステリー!



人気漫画家・松田洋子氏による、文庫版限定「あとがき漫画」も、

シリーズ第1作『嗤う淑女』につづけて、ふたたび収録!

感想・レビュー・書評

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  • 悪女ミステリー第2弾!
    ダークヒロインの物語。
    これも、前作から読まないと面白さ半減と思います。

    前作からの続編として、ダークヒロイン、野々宮恭子の物語。
    右腕の亜香里とともに、次々と人を破滅させていきます。
    最終的なターゲットは政治家の柳井。
    (っていうのも徐々に明らかになっていくのですが..)

    それに至るまでに、世の中にある様々な手口で周りの人間を破滅に追い込みます。
    こうした手口があるのね!って勉強になります(笑)
    FX投資、出版ビジネス、不動産詐欺、美人局などなど。
    この周りの人間たちの心の闇につけこみ、破滅に追い込む(追い込まれる)のは、やはり、人間の欲望ゆえか..

    そして、最後の最後は恭子自身が...という展開

    これまた、続きがあるんでしょうね。
    エンターテイメントとしてとても楽しめます。

    前作から読みましょう!
    あいだ開けずに読みたかった(笑)
    お勧め

  • まぁ、ターゲットは、死んでも仕方なしの人なんで、ええけど…
    周りを巻き込み過ぎ〜!
    何か、趣味で…自分の手を汚さず、人を掌でコロコロ弄ぶ…
    相変わらずの悪女ぶり。
    本人とは分からん登場ぶりやったけど、やっぱり凄い。

    「あっ!何か、コイツ鬱陶しい!潰そ〜!ルンルン(*´∀`)♪」
    みたいな軽いノリで、いとも簡単に人を弄び、潰す…
    何か、小さい子が、アリさんと遊んでる感覚なんかな…

    確かに潰す相手が相手なだけに、弄ぼうが、何しようが、内心はスッキリしてしまうのは私だけ(⌒-⌒; )

    しかし、美人かなんか知らんけど、もうちょっと、騙され過ぎちゃうか?って思わんでもないけどね。



    でも、この人長生きしそう〜笑

  • 前作「嗤う淑女」の裁判で得た“野々宮恭子”として、蒲生美智留が、美貌と話術でターゲット達を破滅させていく。
    メインターゲットの国会議員をその周辺から巧妙に追い詰めていく。資金源には、投資詐欺。新興宗教の組織票(時差ありだけど、タイムリーだ)を潰して、後援会長には資金調達に不動産詐欺(地面師ですね、D和ハウスもやられましたね)。有能秘書には、スキャンダル。美智留の背のり行為もお見事でした。
    ターゲットの国会議員への大学時代の狂乱への私怨から連なる復讐。騙される事を期待して読むのがルールかな。昔あったよね「必殺仕事人」的な。依頼者まで抹消するのが淑女シリーズ。

  • 中山七里さんの『嗤う淑女シリーズ』2作目読了
    今作品は蒲生美智留の存在が薄いと思っていたら、
    天賦の美貌だとか女優のように美人だとあまり言わないなあと思ったら、
    騙されていたのはこっち(O_O)
    カネには一切目もくれず、ひたすら被害者を追い込んでいく
    自分の手を汚す事なく相手を死に至らしめる非情で悪辣な女、蒲生美智留
    1作目の方がインパクトは強いが、2作目の方が度を増していた
    1作目を読んでから間を空けずに読むのがおすすめ

  • 『嗤う淑女』続編

    んーーーー今回はなんかラストが読めてしまったなぁ…
    あとは政界の人間が絡んできてるので 政治的な用語とか、それ以外にも難しい言葉が出てきて(単に私が言葉を知らんだけだけど)スマホで調べながら読んでいたので、だいぶ気が逸れてしまった…なんだか残念

    倉橋兵衛の喋ってる台詞は特に難しい言葉を連発し、かつ持ち上げられて悦に浸ってる感じが物凄く嫌なタイプのジジイで、読んでてイライラしたw

    あとがきはまた松田洋子さん!内容も良かったw面白い

    やっぱり最初の『嗤う淑女』の方が衝撃があったし 面白かったなぁ〜
    でも更に続編があるのでまた読むと思う

  • 野々宮恭子と神崎亜香里が、国会議員・柳井耕一郎にとって大切な人を葬り去っていく。野々宮恭子は前作で、蒲生美智留に思慕し美智留そっくりに整形し、無罪となっていた。今回の悪女は野々宮恭子と思って読み進めると、やっぱりありましたどんでん返し。ただ前作のような衝撃は無かった。

  • パターンが安定してきてとても良いと思います。
    今作は、議員さまを中心に周辺の人々がお亡くなりになるコンパクトな設計で充分に楽しめました。
    シリーズ3作目も近々読む予定。

  • 金銭欲も物欲もない。正義感も義憤もない。あるのはただただ嗜虐心のみ。人を陥れ、破滅させることの快感に生きる悪女、野々村恭子(蒲生美智留)。恭子の次なるターゲットは、国民党有力議員の柳井耕一郎。

    柳井の外堀を埋めるように、資金源であるNPO法人の事務局長(藤沢優美)、組織票を担う新興宗教幹部(伊能典膳)、後援会会長(倉橋兵衛)、そして政策秘書(咲田彩夏)を次々とその毒牙にかけ、破滅へと導いた恭子。最後の仕掛けは…。

    最終ターゲットが根っからの悪人なので、ラストではまあ溜飲を下げることができたのだけれど、若く有能な(しかも特に傲慢さや落ち度もない)優美や彩夏が罠に掛かるシーンでは、自分も追い詰められていくようでドキドキした。

    恭子自身のキャラの魅力は抑えられ、もっぱら罠に掛ける仕掛けの妙で読ませた本作。本作が楽しめるのは、やはり毒を以て毒を制す的な構図だからだろうなあ。

    前作よりえげつなさが増してるような気がする。本シリーズ、病みつきになりそう。続篇も読まねば。

  • 中山七里『ふたたび嗤う淑女』実業之日本社文庫。

    シリーズ第2弾。

    非常に面白い。今回も何か大きな仕掛けがあるような予感がするが、やはり……

    野々宮恭子の身分を手に入れた蒲生美智瑠が次々と人びとを騙し、不幸のどん底へと叩き落とすのだが、何故か国会議員の柳井耕一郎を最終ターゲットにしているようだ。その理由は……

    あの稀代の悪女、蒲生美智瑠は3年前の凶悪事件で無罪となると行方をくらまし、因縁のある野々宮恭子という名前で投資アドバイザーに転身していた。さっそく政治資金団体に魔の手を伸ばした美智瑠は言葉巧みにFX絡みの詐欺に誘い込む。さらに宗教団体に触手を伸ばした美智瑠だったが……

    国会議員の柳井耕一郎に関連する政治資金団体代表、集票基盤である宗教団体の幹部、後援会長、政策秘書が次々と不審死を遂げる。

    またも、恐ろしいまでにつまらない松田洋子のあとがき漫画『美チルアウト』が掲載されている。

    定価814円
    ★★★★★

  • 今回は前作で手管が分かっていたのでそれほどインパクトもなく、新鮮味に欠けた。
    最後のオチも、それまでの描写で伏線とまでは言わないが微妙な表現を読み取れれば大概は想像がつく。
    また本作での彼女はシリアルキラーというか殺人プロセスのみを楽しむような性格が強調されていたのも興醒めだった。もう少し彼女に欲得の要素がある方が悪女感は出るように思うのだが…。

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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