社会学ウシジマくん

著者 :
  • 人文書院
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本棚登録 : 100
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784409240953

作品紹介・あらすじ

社会学から逃げられると思ってんの?あの大人気コミックに学ぶ、現代社会学の最前線。読書案内付きで社会学入門にも最適。

感想・レビュー・書評

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  • ゆうてざっと読みだけど、

    春休み、院でやりたいテーマ教授に伝えなきゃ、、って、社会学のことをたくさん考えたいた時期に、ちょうどネトフリでうしじまくん見てたから、イメージ湧いて面白かった!

    かつ、改めてこの本読んでいて、すっと落ちた概念も多かった。

    社会学の本ではなくて、社会学者が趣味で書いた、うしじまくんの中に描かれている出来事や人物のを、社会学の概念にはめていく感じという本。
    実際に、うしじまくんは社会病理をとてもうまく描いている作品!
    かつエンタメとして面白いから、この本は読んでいて面白い&納得感が生まれる感じだった!

    これから院で社会学を学ぶ人は、本当はもっと元々勉強していて、これは社会学を知らない人が読む向けということは十分に理解しつつ、、、。

    けど正直学んだこと多かったー、、
    楽しく概念を理解できるのは良いねぇ。

    今はまだ社会学の本読まなきゃなぁってなるけど、

    読んでいくうちに段々、知りたい。
    だから「読みたい!」に変わるように。
    ちょっと先の楽しさのために、まずは前提的な基礎的知識を今はやろう。

  • ウシジマくんの描かれている世界がまさに今の日本の社会学だと著者は言う。貧困、格差、ギャンブル、借金、性風俗、就職難、少子化等、わかりやすくリアルに伝わるらしい。

  • 読むと怖いウシジマくんのダイジェストがわかる本。しかしながらやはりウシジマくんである。読んでるとなんか暗い気持ちになる。実際作画も全くないのにその背景情報を分析しているこの本を読むだけでもそのパワーはものすごい。しかしながらこれがある意味世界の現実であり、これを踏まえて自分はどうしていったらいいのか考えるっていうことも必要なのだろうなぁと思った。

  •  タイトルのとおり、『闇金ウシジマくん』を社会学的観点から研究してみるという面白い趣向の本である。

     『磯野家の謎』を筆頭としたかつての「謎本」の系譜につらなるものとも言えるが、もっと本格的だ。なにしろ著者自身が社会学者(関西学院大学社会学部教授)だし、片手間のやっつけ仕事という感はなく、けっこう本気で書いている。「謎本」にありがちだったおちゃらけは一切なしで、ごく真面目な研究書でもある。

     「謎本」ブーム以降に登場したマンガ研究本には粗製濫造のひどいものも多かったが、本書はていねいな作りで好感が持てる。原作へのリスペクトもしっかり伝わってくるし。

     『闇金ウシジマくん』は現代社会の病理と闇を、綿密な取材もふまえて多角的に描いた作品であるわけで、考えてみれば社会学を学ぶ素材にふさわしい。その意味で、本書は「コロンブスの卵」的な好企画だと思う。

     社会学入門として十分有益だし、随所で関連書籍が紹介されるので社会学ブックガイドとしても使える。また、『闇金ウシジマくん』という作品の魅力をより深く理解できる本でもある。
     
     ただ、作品のセリフやシーンの引用が山のように出てくるので、『ウシジマくん』をずっと読んでいる人でないと、本書の内容は半分くらいしか理解できないだろう。なので、作品を読んだうえで手を伸ばすべき本だ。

  • ウシジマくんの連載開始は2004年。
    ゼロ年代の絶望を切り取ったもので、懐かしさも感じたりする。

  • 社会学、というか、社会学者によるウシジマくんのエッセー。

    キャッチ―であるが、(付け足し感想的な)注釈が多く、テンポよくは読めない。

  • 「社会学ってこんなことだったんじゃないのかなぁ・・・。(はじめに、より)マンガ「闇金ウシジマくん」を題材に、都市社会学、家族社会学、教育社会学、メディア、ジェンダー、感情社会学、労働社会学、社会病理学、福祉社会学...9種の社会学を学ぶことができる1冊です。マンガのタイトルにもある闇金の話から、生活保護といったタイムリーな日本社会の問題にスポットライトを当ててゆきます。美しい日本の姿・・・はどこにもありませんが、今の日本について知ることができる、そんな本です。(※愛大図書館にマンガ「闇金ウシジマくん」はありません。ご注意ください。)【中央館2F-東3 361/NA】

  • 資料ID:21302263
    請求記号:361||N

  • 【エピローグ―社会階層論ウシジマくん】p237
    「社会問題とされないという社会問題がもっとも根深い社会問題なのかもしれません」

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著者プロフィール

【編者】難波功士(なんば・こうじ)
1961年大阪府生。関西学院大学社会学部教授。博士(社会学)。『広告で社会学』(弘文堂)、『社会学ウシジマくん』(人文書院)、『メディア論(ブックガイドシリーズ基本の30冊)』(人文書院)など。

「2023年 『吉見俊哉論 社会学とメディア論の可能性』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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