二十世紀の精神の教訓: 対談 (上) (聖教ワイド文庫 30)

  • 聖教新聞社出版局
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784412013599

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  • まず、まえがきが素晴らしい。
    「私たち二人は異なる文明に生き、異なる活動をしている。一方はロシア人でロシア正教の文明に育ち、他方は日本人で仏教文明に育ち、一方は政治を職業にし、他方は宗教者として活動している」
    確かに、政治家・ゴルバチョフと宗教家・池田大作という、文化も職業も違う二人だが、その対談は、驚くほど響きあう。
    実際の対談は、ゴルバチョフが大統領辞任後の、1994年頃から行われ、その後も日本やロシアで、会談を重ねることになる。
    この二人がなぜ、ここまで響きあうのか。それは二人が革命家だからだ。
    時代を背負い、世界を変えようという革命家だからこその共鳴なのだ。
    まえがきの続きには、こうある。
    「もし、思想信条を異にする私たち、すなわち、ソ連共産党の最後の書記長と日本最大の宗教運動の指導者が対談のテーブルにつくための共通の精神基盤を見つけることができ、そして二十世紀の最も顕著な出来事を理解するための接点を見いだすことができるとすれば、それは、とりもなおさず、二十世紀の人類が経験したすべての出来事が深い意味をもつことになり、地上に生を享け、現代という時の流れに身を置く、個々の人間の存在をつらぬく共通項があることの証左となろう」

    ※追記
    2022年8月30日ゴルバチョフが亡くなった。91歳であった。プーチンがウクライナを侵略しているこのときにゴルバチョフが亡くなったのは感慨深い。

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著者プロフィール

池田大作(いけだ・だいさく) 1928年、東京都生まれ。創価学会名誉会長/創価学会インタナショナル(SGI)会長。創価大学、アメリカ創価大学、創価学園、民主音楽協会、東京富士美術館、東洋哲学研究所、戸田記念国際平和研究所、池田国際対話センターなどを創立。『人間革命』(全12巻)、『新・人間革命』(全30巻)など著書多数。世界の識者と対話を重ね、『二十一世紀への対話』(A.J.トインビー)、『二十世紀の精神の教訓』(M.S.ゴルバチョフ)、『地球平和への探究』(J.ロートブラット)など多くの対談集を刊行。

「2023年 『完本 若き日の読書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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