知的経験のすすめ: 何んでも逆説にして考えよ

著者 :
  • 青春出版社
3.54
  • (4)
  • (7)
  • (14)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 62
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413021623

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 半自伝。 
    「 頭だけで生きようとするからこの凝視の地獄は避けられないのです。手と足を忘れています。分析はあるけれど総合がない。下降はいいけれど上昇が無い。影を見ているけれど本体を忘れている。孔子のいうようにバクチでもいい。台所仕事でもいい。手と足を思い出すことです。それを使うことです。落ちこんで落ちこんで自身が分解して何かの破片と化すか、泥になったか、そんなふうに感じられた時には、部屋の中で寝てばかりいないで、立ちなさい。立つ事です。部屋から出る事です。
    一九八七年一月某夜  開高 健



    開高さんはオ―パ等の釣りや旅行記も良いが、こうした自分語りの作品も面白い。 ベトナム戦記あたりも今後読みたい


    最終章 アラスカの森で朽ち果てて倒れている木に対して老人ガイドが「これは森を守り育てているので”ナースログ(看護婦の木)”と呼ばれているんだ。トラッシュじゃないんだ」という。結局倒れた木が栄養分となり、森のあらゆる生命を育てているそうだ。これは人間にも言える事であり、一見無駄に見える事でも心にとっては無駄な事などなく、栄養となるのだ。だから、無駄を恐れるな。むしろ、無駄をこそ持て。 

    ありがたきお言葉です

  • 099

  • 台所仕事でもいい。スポーツでもいい。畑仕事でもいい。手と足を思い出すことです。それを使うことです。私自身を振り返ってみて若くて感じやすくておびえてばかりだった頃、心の危機に襲われた時、心でそれを切り抜けたか、手と足で切り抜けたか、ちょっと数えようがありません。
    http://www.touchingword.net/detail.php?id=889

  • やりたいことに積極的に取り組む勇気をくれる。

  • アタマよりカラダ、情報より経験だ!

  • 08.3.21読む。

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

開高 健(かいこう・たけし):1930年大阪に生まれる。大阪市立大を卒業後、洋酒会社宣伝部で時代の動向を的確にとらえた数々のコピーをつくる。かたわら創作を始め、「パニック」で注目を浴び、「裸の王様」で芥川賞受賞。ほかに「日本三文オペラ」「ロビンソンの末裔」など。ベトナムの戦場や、中国、東欧を精力的にルポ、行動する作家として知られた。1989年逝去。

「2024年 『新しい天体』 で使われていた紹介文から引用しています。」

開高健の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×