禁じられた死体の世界: 東京大学・解剖学教室でぼくが出会ったもの

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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413030533

作品紹介・あらすじ

人は死体を見た瞬間から変わる…。現代人が眼をそむけてきたグロテスクあるいはタブーと呼ばれる世界を、リアルに描き出す異才の書き下ろし。

感想・レビュー・書評

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  • 東大解剖学研修室の元助手が、死体に対する“愛着”をつづった珍しい内容の本だが、面白さはまあまあ。何枚か入っている人体の部分の写真がいい。カラーだったらもっとよかったが。

  • 解剖と一言に言っても、勉強のための解剖、死因を調べるための司法解剖など、いろいろなジャンルがあることを知った。また、解剖の日まで薬品につけてある死体を洗うアルバイトがあるという噂も、「そういうものはない」とのこと。なるほど。

    一番興味深かったのは、死体は怖くはないという話。著者は、薄暗い梅雨の日曜日に、忘れ物を取りに研究室へ行った。その時、解剖室から気配を感じたという。そこで勇気を振り絞って白いビニールにくるまれた死体を見てみたというのだ。そこには死体があった。その瞬間に恐怖は消えたという。見ないから死体をめぐる「妄想」が恐怖を駆り立てるのであって、見れば死体はただそこにあるだけだという。これは説得力があった。

  • 死体を2体(祖父と旦那の祖母)しか見たことがないし、触ったことのない私にはリアルな気がしない。
    ただ肉体がそこにあるだけ。
    『自然ってなぁ〜んだ?』
    そんなことを考える本でした。
    (2006.11.08)

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著者プロフィール

解剖学者・美術批評家

「2021年 『養老孟司入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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