ひろさちやの あきらめ力

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  • 青春出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413037013

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  • あきらめ力=明らめ力
    漠然と受け入れていたいわゆる「常識」の正体を明らかにしようという内容。

    自分の短所をそのまま受け入れる。
    そのままでいい。
    人は人。自分は自分。

    仕事は餌を稼ぐためのもので、それ以上ではない。

    どうにかしようと思わない。

  • ひろ氏の本を読んでいると「頑張る必要はない、無理する必要は無い」という記述が出てくるのですが、本人は過密スケジュールの中激務をこなしているようです。ただし彼はその仕事を強制されてしているわけでなく、自分の意思でやっているので「無理をしている」わけでは無いとしています。

    自分の最近を振り返ってみると、目の前にある仕事を果たして進んで行っているのだろうかと考えてしまいました。この本で言いたいことは、一度の人生なのだから、人に強制されるよりも自分で人生を切り開けというメッセージを発しているように思いました。

    とは言え、本の中で述べられているように金利をベースに栄えることが至上命題となっている資本主義は果たして今後も人間を幸せにすることができるシステムなのかどうかについては、疑問が残りました。

    また、長所を伸ばすことで人間・会社が生き生きすると思ってきた私にとって「短所を伸ばしてこそ、その人らしい生き方ができる」という考え方(p84)は、驚きました、受け入れるべきかどうか迷っているのが現在の心境です。

    以下は気になったポイントです。

    ・通常のサラリーマンは実質価値で言えば2000万円しかないマンションに住むために、額面6000万円のマンションを総額1億円の借金をして手に入れる(p20)

    ・アメリカは1%の上位層が95%の下位層全体以上の富を持っている、残りの4%がいわゆる中間層である(p23)

    ・江戸時代には人々が働いていたのは、1日4時間程度、その4時間で食い扶持を稼いで、あとはのんびりやるのが彼らの流儀(p31)

    ・現在のアメリカでは4000万人もの人が慈善事業に頼って生きている、日本で置き換えれば2000万人が自立した生活が出来ないという計算(p40)

    ・道徳的な教えというものは、強者には適用されず、弱者にだけ適用される、そこを明らめれば道徳などに縛られる必要が無い(利己的な生き方をすべし)ことがわかる(p65)

    ・何かを主張するとき、どんな状況どんなケースでも当てはまる内容でなければ、説得力がないし論理としては脆弱である、例:仕事を生きがいにしなさい(p70)

    ・長所を伸ばしたところで、ありきたりの人間にしかなれない、短所を伸ばしてこそ、その人らしい生き方ができる(p84)

    ・禅の教えでは、1)即今(いまやらずに、いつやる?、2)当処(ここでやらずに、どこでやる?)、3)自己(あなたがやらずに、だれがやる?)の3つの言葉がキーワード(p94)

    ・父親、母親は、子供を教育することで知識や技術を教える、おじいちゃん、おばあちゃんは知恵を教えるべき(p107)

    ・日本では親が病気になればすぐ入院となり、医者・看護婦は毎日診てくれるが子供は6ヶ月に数回程度、インドは息子がずっと傍にいて医者は数回程度であり逆である(p116)

    ・21世紀前半でポシャる国は4つある、アメリカ・日本・中国・イスラエル、この4つに共通するのが家族制度を崩壊させたこと(p121)

    ・国家による家族の崩壊が本格化したのは戦後で、その中心的なものは長子相続制度の廃止である(p136)

    ・農業では一人の生産量で、せいぜい5人程度しか養えない、工業・商業ではその2,3倍は養えるので、そこへ産業をシフトさせることで高度経済成長とした(p156)

    ・リストラされた従業員はアメリカでは雇用が可能になったら雇わなければならない、欧州では組合が強い(p157)

    ・欧州で動きがあるように、マネーに頼るのではなく、もう一度「時間」というものを軸にした仕組みを考えると、その方向に経済の将来の姿があるかもしれない(p160)

    ・損をする知恵を持つ楽しさがわかれば、般若の知恵が理解できる(p176)

  • 目的を持たないと実感できません。

  • ものごとの本質を明らかにする「あきらめ」の考え方。
    それは「明らかにする」ことにつながります。
    何が自分にとって必要または不要か、を明らかにする。
    またまた自分の行動をよく振り返るきっかけとなりました。

    例えば、みんなが買ってるから私も買う、ってマンションを買ったことがある私。。。売却してローンは支払えましたが、もともとの購入金額よりは2割減。結局損したはずなのにうれしかったこの感覚ってなんだったの!?今後はもうちょっと冷静に考えられるでしょう。

  • なかなかタメになる本だと思いました。世の中いろんな考え方があるなと思いました。自分の考え方を人に押し付けることが嫌いだし、押し付けられるのも嫌いだが、いろいろ考えさせられる作品でした。現代社会の事とかを、いろいろ書いていて現実問題や理不尽な事とかいろいろ考えられる作品なので、真面目な方に好きだと思います。オススメなので是非読んでみてください。

  • この本のあきらめ力とは、「諦め力」ではなく「明らめ力」のことです。この本は、内容がとても難しいです。物事を諦めるのではく、明らめていく力を、養うための教養の本です。正直言って難しくて全部の内容が理解できませんでした。しかし、アメリカの新大統領に当選したバラク・オバマさんの話のような解りやすい題材を、使っての解説などもあり、解りやすい一面もありました。正直言って読みやすいところと読みにくいところがありかなり読みにくかったです。

  • すぐ読めるから行き詰ったときに、手軽にリフレッシュできる本

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著者プロフィール

1936年大阪生まれ。
東京大学文学部インド哲学科卒業、同大学院博士課程を修了。
気象大学校教授を経て、宗教評論家として活躍。
「まんだらの会」会長、大正大学客員教授。
著書に、『仏教の歴史』(春秋社)、『釈 とイエス』(新潮社)
『自分が変わる』(世界文化社)、『宗教激突』(ビジネス社)など多数。

「2004年 『釈迦物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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