大切な人ががんになったとき…生きる力を引き出す寄り添い方 (青春新書プレイブックス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413211147

作品紹介・あらすじ

家族や大切な人ががんになったとき、どう寄り添えばいいのでしょうか。「支える」と「寄り添う」、「顔立ち」と「顔つき」、「傷つける会話」と「癒す対話」の違いとは。3,000人以上のがん患者・家族と個人面談をつづけてきた著者が贈る「がん哲学外来」10年の知恵.

感想・レビュー・書評

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  • 借りたもの。
    がんになった大切な人(血縁者)に対して、家族はどの様に接したら良いのか……接し方、声掛けの方針や当事者の日々の過ごし方などを提案。

    「why」より「how」で向き合う。
    相手の必要に共感する。
    「to do」よりも「to be」が癒しになる。
    元気なときにはできなかったことをやればいい。
    …など。

    がん罹患者の家族を「第二の患者」と呼ぶこともあるが、一番つらいのは当事者であると著者は指摘。もちろん、支える家族もまたつらくなってしまうのは当然であることを踏まえた上で。
    宣告を受けた当人とその家族のショックは筆舌に尽くしがたく。当人は、著者の言葉では‘がんになると「太古の人間」に還る’という。
    家族は当事者の力になりたいと世話を焼いたり気遣いする。しかし、がん当事者は、不安や痛みに苛まれているため、分別のある受け止め方が出来なくなり、怒ったりイライラしやすくなる。

    いつか来る未来の“死”への不安ではなく、生きている‘今’に目を向けられるように、家族もまた当人の‘今’に目を向けること。
    がんという病ではなく、それ以外の「外」に関心を持つこと。
    良い人生となるよう、クオリティ・オブ・デス(QOD)を高めることを提唱。

    そうした思考を高めるためにも、がん患者やその家族への相互互助会・がん哲学外来( http://gantetsugaku.org/ ) / メディカルカフェ( https://ochanomizu.cc/meeting/mcafe/ )を主催。

  • ・患者は物分かりが良くなくて当然
    ・歯を食いしばって悲壮感を出さない、ドンと構える
    ・「私のために時間を犠牲にしてくれている」と感じられる
    ・いい顔つきでいたら雰囲気が変わる
    ・執着がないというのは、今のことを一生懸命にやるだけ
    ・クオリティ、オブ、デス(COD)
    ・「どんなことがあっても見捨てることはない」と伝わることが大切

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著者プロフィール

樋野 興夫(ヒノ オキオ)
順天堂大学名誉教授
順天堂大学名誉教授、新渡戸稲造記念センター長、恵泉女学園理事長。1954年島根県生まれ。医学博士。癌研究会癌研究所、米国アインシュタイン医科大学肝臓研究センター、米国フォックスチェイスがんセンターなどを経て現職。2002年癌研究会学術賞、2003年高松宮妃癌研究基金学術賞、2004年新渡戸・南原賞、2018年朝日がん大賞、長與又郎賞。2008年順天堂医院に開設された医療現場とがん患者の隙間を埋める「がん哲学外来」が評判を呼び、翌年「NPO法人がん哲学外来」を設立し、理事長に就任。これまで5000人以上のがん患者と家族に寄り添い生きる希望を与えてきた。その活動は「がん哲学カフェ」として全国各地に広がっている。著書に、『がん哲学外来へようこそ』(新潮社)、『明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい』(幻冬舎)、『生きがいに気づく、いい言葉』(PHP研究所)などがある。

「2023年 『もしも突然、がんを告知されたとしたら。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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