影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか

  • 誠信書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784414304169

感想・レビュー・書評

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  • 簡便な方法をつかった実践者になりたいが、そのいかがわしい方法をつかわれたひとが信者になってしまうとそれが時を超えてしまう。どうしよう。

  • 「あ~水素の音ぉ~!!」が影響力を持つ理由が書いてある。どんなものでも影響力を持てば、買わせられるのである。たとえば、花粉を水に変えてしまうマスクですらも。

     あ、いや、厳密には、水素水のことなんて1ミリも書いてないよ。時代が違うから。

    この社会心理学を悪用して革命のキーワードを乱用したのが、ジョン=ポールだったんだろうな。希少性に惑わされてはいけない。


     この本は自衛のために読むべき本であり、これを読まない人が水素水を買ってしまう。しかし、こんな小難しい本を読める人は、そもそも水素水を考えたから買わない選択をできるだろう。


     この本を読めるくらいの知能は欲しいものだ。

  • 意思決定に係る6つの心理
    返報性
    一貫性
    社会的証明:みんなやってますよ
    好意
    権威
    希少性

  • 多くの実証実験の結果も踏まえて、人はどのように説得され、なぜ望まれた行動をとってしまうのか心理学的な側面から分析・解説。人をカチッ、サーと反応させてしまうアプローチとして6つあるという。個人的にも、いずれのアプローチも経験したことがあると思うものばかりである。

    ①返報性:他人が何かを自分に施したら、自分も何かそのお返しをしてあげないといけないと感じる心理。「拒否したら譲歩」法では、勝手に相手が譲歩したことでも、それに対して何かお返しをしてあげないとと感じてしまう。顧客が求めるコンテンツを出し惜しみなく提供、等で活用可
    (例)スーパーの試食、募金活動のギフト
    ②コミットメントと一貫性:表明した意思表明を守ろうと感じる心理。一貫性を保つことが社会で評価され、また、問題を考える必要がなくなり楽になる。購入決定前の事前アンケート、等で活用可
    (例)ボランティアのアンケート
    ③社会的証明:周囲の人に同意したいと感じる心理。特に不確かさと類似性が強い時ほど、この傾向は強くなる。「売上No.1」を謳うユーザーの体験談、クライアントの公表、等で活用可
    (例)街頭で空を見上げる人、録音笑い、宗教、自殺
    ④権威:肩書きや経験などの“権威”を持つ者に対して、人は信頼を置く心理。肩書、服装等がシンボルとして利用される。郊外の不動産物件のうち、専門家の推奨付き物件は、営業マンの推奨のみで紹介された物件に比べ、見学の予約率が20%増、成約率は15%増を実現したという
    (例)電気ショックの実験
    ⑤好意:好きな人に同意したいと感じる心理。ハロー効果が効いている。人が好意を抱く理由には「自分に似ている」「自分を褒めてくれる」「同じゴールを目指す仲間である」の3つがある。
    (例)栄光欲、サマーキャンプ
    ⑥希少性:限られたモノほど価値を感じる。特に、人為的な希少性よりも社会的需要による希少性の方が価値を感じてしまう。会員限定、サービスではなく提供方法によるプレミアムの演出、等で活用可
    (例)個数限定、地域限定、タイムセール

    言われてみれば当然のことが多いものの、いずれのアプローチも人間関係・マーケティングに活用できる。これらの心理を認識してマーケティングに活用すれば、そうでない場合に比べて結果は非常に変わってくると思う。但し、これらを利用していることが明確になると、逆効果となる諸刃の剣になるものだろう。

  • 行動心理学の本懐的な書籍。寄付金をお願いするために、わざと先に小さな花をあげる。すると、なんとなく寄付しなくちゃならないような気がする。太陽光パネルの訪問販売を行う一週間前に、「自然エネルギー活用に関するアンケート」を行う。すると大抵の人は自然エネルギーに悪い反応を書かない。そのあとに太陽光パネルを売りつけるとよく売れる、など。それぞれ、もらったら何か返さなくちゃらない、という原理、自分で決めたことを維持しようとする原理といった心理的なモデルとして提案している。マーケティングなどに「悪く」使える事例がいっぱい。どちらかというと、これ読んで賢くならなくちゃね、というのが感想。

  • 「オススメターゲット」
    人はなぜ動くのか、何に動かされるのかが学術的アプローチ、日常生活での事例両面から語られており重厚な内容。
    人と仕事をして何かの決定を促す必要がある全ての人にオススメできる。(おそらくほとんどの仕事に営業的な側面はあるので全てのビジネスマンにオススメできると言っても過言ではない)。
    また目的を逆から捉えれば、そうした人といかに付き合うかという観点で物事を考える機会にもなる。

    「気付き」
    生活は意思決定の連続であり、全ての情報を吟味出来ないため「カチッ・サー(雛の声を聞くと餌をやる親鳥のように)」 と半ば条件反射的に行動を決めている。という考えが本全体のベースにある。
    ここに関してはほぼほぼ同意。大概経験則的に「合っていそう」な方を選んでいると思われる。特に情報爆発の現代だからこそ、指針となる権威に従う傾向や今までの自分の道を踏み外したくない一貫性の意識が強く働くようになっているのではと感じた。

    以上を踏まえて考えるべきは2点
    ①影響力を発揮する側として。
    使えるものは使わないともったいない。相手の行動が何による影響を受けやすいのか、その理由は何なのか捉える事がディレクションをしやすくする。

    ②影響力を受ける側として。
    今から行おうとする意思決定が何に影響を受けているのか、本質的には判断軸はどこにあるのか立ち返る必要がある。長いものに巻かれるのは簡単だが引っ張られてやるべきことやりたいことからぶれていないか自問する。

  • 人間に潜むカチッ・サーの心理的な落とし穴が鮮明に考察されている。

  • なるほど、と納得。

    訪問販売の手法で使われるのは、この本に書かれていることが応用されているのかと、納得しました。

    ただ、私の場合…
    色々試させてもらって、ごめんなさいをする人なので…
    ひっかかっていないというか…
    う~ん。

    心理学?の体系的にまとめられていて、おもしろかったです。

  • コントラストの原理
    始めから3000円ぐらいのセーターを選ばせるのではなく、高価な5万円ぐらいのスーツを買わせてから3000円ぐらいのセーターを選ばせると、コントラストによって安価なセーターを買う確率が高くなる。

    結婚式の見積りも最初に大きな額を決めてから、衣装や花、写真などのオプションを考えていく。これによって3000円ぐらいする花が安く見える体験を今している。

  • 帯文:”あなたは経験ないだろうか―欲しいと思った携帯は決まって在庫切れになっている,欲しくもないのに高価な英会話の教材を注文してしまった,…他”

    目次:第1章 影響力の武器、第2章 返報性、第3章 コミットメントと一貫性、第4章 社会的証明、第5章 好意、第6章 権威、第7章 希少性、第8章 手っとり早い影響力

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