文房具語辞典: 文房具にまつわる言葉をイラストと豆知識でカリカリと読み解く
- 誠文堂新光社 (2020年1月14日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784416518878
作品紹介・あらすじ
文房具のすべてがここにある! 究極の文房具用語辞典
ペンやノート、テープ、はさみなど、勉強や仕事に欠かせないさまざまな文房具。
ファンやマニアも多く、新たなアイデア文房具もどんどん登場するなど人気ジャンルとなっています。
この本では、そんな文房具について、種類から国内外メーカー、ブランド、文房具に関わる重要人物、歴史、しくみ・機能まで、ありとあらゆる情報をイラストたっぷりの辞典形式で紹介。
“文具王”として知られる文房具マスターの著者が、膨大な数の文房具関連の文献を読み漁って調べた内容をしたためた、文房具本の決定版です!
例えばこの本では、文房具にまつわる次のような内容を取り上げています。
・かつて子供たちの間で大ブームとなった「スパイメモ」「首ちょんぱ」「スーパーカー消しゴム」とは?
・鉛筆や万年筆、消しゴム、ステープラー(ホチキス)はいつ登場した?
・手を紙で切ると痛みが続くのはなぜ?
・日本で初めて鉛筆を所有した、超有名な歴史上の人物とは?
・さまざまな文房具を製造・販売しているメーカーたちはいつごろ誕生した?
……などなど約650の用語を収録!
文房具ファンはもちろん、これまでそれほど文房具の関心のなかった人でも、文房具の奥深い世界に触れることができる一冊です。
感想・レビュー・書評
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見ていて楽しい本。
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2020.02.29
文房具ファンとしてはこの本はとっても最高
文房具界のアイテムからエンタメ、ニッチな情報がいっぱい。
読み物としても調べるにしても最高 -
文房具は好きだ。実際に買うのはそれほど多くはないが、売り場を眺めるのは楽しい。
この辞典も、売り場を眺めるように、ただただ眺めるだけで楽しい。 -
TVチャンピオン「全国文房具通選手権」で3連続で優勝し「文具王」と呼ばれる、
高畑 正幸がまとめた文具用語辞典。
著者の高畑さんは、うどん県出身でほぼ同年代って事で勝手に嬉しく思っている私です。
この本は文房具の基礎知識からはじまり、五十音順に文具用語を解説していく流れです。
私は最初に基礎知識の文房具メーカーマップを見ただけで「買う」と決めました。
世界と日本地図の中に文具メーカーがポインティングされていて、その情報もさることながら、その位置情報の分かりやすさに感動しました。
そして万年筆やボールペンの仕組みや種類の解説も、とても分かりやすい図解で書かれておりここでも感動。
これはamazonのプレビューでも読めるから是非。
そして五十音順の用語解説も要点はおさえているのにくどく無く、短くまとまった文章と、イメージを補完してくれるような、良い感じにユルイくユーモアなイラストで構成されています。
このイラストがとてもよく、特に子供の頃使っていた文房具なんかは理屈じゃなくイメージで覚えているんだなって事を確認しました。
ほんと文房具は理屈じゃなくて、そこに在るものなんだなと。
文章もイラストも本当に文具が昔から好きな方で無いと書けない内容だと思います。
さらに所々に差し込まれたミニコラムが面白い。
ありきたりな雑学ではなく、自分で疑問に思ってメーカーに聞いた内容とかが書かれており、なんとも腑に落ちると言うか「いい事聞いたな」的な満足感がありました。
私はまず一通り読んでみました。
情報量の割に一気に読めたのは文とイラストの構成力ですね。
知ってた事・知らなかった事・勘違いしてた事など一杯ありました。
そして本棚に収めた後は、時折取り出して、適当なページを開いて、そこに書いてある内容を読み眺めながら「こんなのも使ってみたいなー」とか「あれはそうだったのかー」と頭の中でニヤニヤしながら文具好きの自分を再確認するわけですよ。
これがしたいがために紙の本で欲しかったんです。充実した短時間が過ごせますよ。
この本は文房具好きが作った一つの作品だと思います。
文房具好きならとりあえず本棚に入れとけって感じですね。
同年代なら時代背景が被るので余計に楽しめますよ。スーパーカー消しゴムとかね。 -
読み込むよりも、文具売り場をうろつくようにパラパラと気になったところを読むのが面白い。
同辞典シリーズの村上春樹辞典が気になる(笑) -
ジェットストリームは油性、SARASAはゲル性(水+増粘剤)。
水性と油性が混ざったものは「エマルジョン」。
紙より上に出すのが「エンボス」、下に凹ますのが「デボス」。 -
日頃使っていても知らないことはたくさんある。文房具も知らないことがある。
今回の本は、文具王の著者が文房具に関する言葉と文房具に関する様々な情報化載せている。文房具マニアでなくても楽しめる内容となっている。
今まで気にしたことがなかったのが「インク」と「インキ」の違いだ。どちらもあのインクに違いはない。
しかし、戦前に外国から入ってきたものは、輸入元の言語に由来するケースが多かった。「インキ」の方が先で、江戸時代後期にオランダから印刷技術と共に日本に入ってきた。オランダ語ではインキ(inke)と言う。
鉛筆で浮かんでくるメーカーの1つに三菱鉛筆がある。三菱というと岩崎弥太郎に関係にあるあの三菱が浮かんでくるが、三菱鉛筆とは無関係だった。
戦後、GHQの財閥解体で、財閥三菱に対してロゴマークと商標の使用停止するように要請した。三菱鉛筆は、同じ商標を使うために、「財閥三菱と南楽園関係ありません」という文言を表示した。他にも「NON財閥」などの表示もあったそうだ。
日本で初めて鉛筆を所有したのはあのタヌキだった。タヌキといっても緑のタヌキでなく、狸オヤジと言われた徳川家康だった。この鉛筆は、久能山東照宮宝物として保存されている。
しかし、独眼竜と言われた伊達政宗の副葬品からも形式違う鉛筆が発見されている。鉛筆使って何を書いていたか気になるなあ。
文房具の世界にもいろいろなドラマがあるなあ。