フィールド言語学者、巣ごもる。

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422390055

感想・レビュー・書評

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  • 言葉は言葉でしかない。そこにさまざまな意図を勝手に盛り込む(盛り込んでしまう)のが人間同士のコミュニケーション。

  • エッセイのような言語学入門のような、真面目に読み進めるかと思えば注釈や出てくる1例で笑っちゃうような不思議なリズム感の本だった。これは癖になる人絶対いるでしょ

  • 【書誌情報+内容紹介】
    フィールド言語学者、巣ごもる。
    著者:吉岡 乾
    イラスト:朝野ペコ
    出版社:創元社
    刊行日:2021/06/18
    ISBN:978-4-422-39005-5
    定価:1,980円(税込)
    判型:四六判 188mm × 128mm
    造本:並製
    頁数:288頁
    NDC:801 言語学

     日常だって現場(フィールド)なのだ。話題書『現地嫌いなフィールド言語学者、かく語りき。』著者による、待望の新刊! フィールドへ出られなくなったフィールド言語学者が語る、最高におもしろい言語学のはなし。
     著者は、大阪の国立民族学博物館に勤務するフィールド言語学者。パキスタンとインドの山奥で話者人口の少ない言語を調査しているが、2020年は世界規模の新型コロナウイルス感染症蔓延でフィールドへ出られなくなり、長らく「巣ごもり」をすることとなった。本書は、著者がそのような生活の中で、日常に溢れる様々な現象を言語学者目線で眺めて考えたことを綴った言語学エッセイ。世界の多種多様な言語の例を用いながら、言語学の諸分野の知識が親切かつユーモアたっぷりに語られる、最高の知的エンターテイメント。
    [https://www.sogensha.co.jp/productlist/detail?id=4259]

    【目次】
    まえがき [002-007]
    目次 [008-011]
    ざっくり言語学マップ [012-013]

      I
    言語学が何をして何をしないか|言語学とは何か[二〇二〇年六月二九日] 016
    文法のない野蛮な言語を求めて|言語は何か[二〇二〇年六月二九日] 023
    語学挫折法|語学[二〇二〇年八月一八日~一九日] 029
    喋る猫のファンタジー|音声学・生物学[二〇二〇年一〇月一四日~一七日] 041
    差別用語と言葉狩り|差別語・罵倒語・卑語・誹謗・中傷[二〇二〇年八月二七日~三一日] 052
    僕は言葉|社会言語学・隠語・アイデンティティ[二〇二一年二月一四日~二一日] 062

      II
    日常をフィールド言語学する|フィールド言語学・個人語[二〇二〇年一〇月一一日~二三日] 078
    【緊急】リモート調査チャレンジ|文字・フィールド調査[二〇二〇年一〇月二二日] 092
    翻訳できないことば|意味論・翻訳・文化的背景[二〇二〇年一一月一〇日~一二日] 098
    言語が単一起源ではない理由|歴史言語学・文字・生物学[二〇二〇年一〇月一九日] 113
    淘汰されたプロの喩え話|成句・比喩・諺[二〇二〇年一一月一六日~日] 121
    無文字言語の表記法を編み出すには|文字・音韻論・文化的背景[二〇二一年一〇月一三日~一四日] 132
    例のあのお方|敬語・借用語・音韻論[二〇二〇年一〇月二九日~一一月一〇日] 149

      III
    どうして文法を嫌うのか|言語と文法[二〇二一年一月二六日~二八日] 170
    軽率に主語を言えとか言う人へ|主語と主題と主格[二〇二〇年八月二四日~二六日] 181
    意味と空気|意味論・語用論[二〇二〇年一一月一二日~一三日] 197
    語とは何か|音韻論・形態論・統語論・意味論[二〇二一年一月七日~一五日] 208
    ことばの考古学|比較言語学[二〇二一年二月二四日~三月三日] 225
    日本語はこんなにも特殊だった|類型論[二〇二一年二月二六日~三月三日] 238
    なくなりそうな日本のことば|方言と言語・危機言語[二〇二一年一月二九日~二月五日] 255

    あとがき(二〇二一年四月吉日 著者) [268-272]
    言語解説 [274-281]
    参考文献 [282-283]
    著者紹介 [284]

  • 2022京都外大図書館プロジェクト Library Explore Mission(L.E.M.)学生選書
    京都外大図書館所蔵情報
    資料ID:649776、請求記号:804||Yos

  • 801-Y
    閲覧

  • 少し理解しづらい文章だったけど楽しめました。

  • コロナ禍のため海外の現地調査に行けなくなった言語学者の日常エッセイと思いきや、言語学の基礎知識も学べるという二度おいしい本です。目次をパラパラとみて、目にとまったところを読んでも、十分に面白いです。「フィールド言語学者って何? 」と思った人は、前作「現地嫌いなフィールド言語学者、かく語りき。」をお薦めします。

  • 文体も相まって面白かった。ちょっと難しいところもあったけど、後書きまで面白いんだから困った。「もう逃さないぞ☆」

  • フィールドに出なければならない言語学者が、コロナで出られなくなったとき、何を考えて行動するのだろう

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著者プロフィール

国立民族学博物館 准教授/総合研究大学院大学 准教授。専門は記述言語学、ブルシャスキー語、地域言語研究。主要著書・論文に『フィールド言語学者、巣ごもる。』(創元社、2021)、Eat a spoonful, speak a night tale: a Ḍomaaki (hi) story telling(Bulletin of the National Museum of Ethnology, 46 (4), 2022)、「ブルシャスキー語の名詞修飾表現」(プラシャント・パルデシ、堀江薫編『日本語と世界の言語の名詞修飾表現』、ひつじ書房、2020)がある。

「2023年 『しゃべるヒト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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