本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
- / ISBN・EAN: 9784423400135
作品紹介・あらすじ
20世紀末の今日、国家は再び弱体化し、宗教的情念の絡んだ民族紛争がいたるところで勃発している。本書は近代国家の意味を改めて考えるための最良の入門書である。
感想・レビュー・書評
-
ドイツ国制史研究の第一人者であり、「社会的紀律化」という解釈枠組みの提唱者として知られるエストライヒの論文を3本収録している。論文の内容は、ユストゥス・リプシウスが全ヨーロッパに普及させた、新ストア主義的思考様式がいかに各国の政治的思考に影響を与えたかを論じ(第一論文)、近代国家形成の過程を分析するための枠組みを、身分制との関連から精緻化することを試み(第二論文)、そして近世ドイツ領邦国家における「ポリツァイ」観念の具体的内実を論じる(第三論文)、といったものである。いわゆる旧ヨーロッパから近代世界への転換期に、制度や思想がどのように現象し、どのように変化していたのかを具体的なものから追究する、非常に面白い研究である。
詳細をみるコメント0件をすべて表示
全1件中 1 - 1件を表示