君に伝えたいこと

著者 :
  • 自由国民社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784426119676

作品紹介・あらすじ

数々の著書で“真の強さ”をつかむ“生き方”を提唱している著者が、10代に向けて“どのように考え、どのように生きるのか”ということを、本書では、やさしい話し言葉で語りかけています。夢中になれるものや、没頭できるものがあるわけでもなく、それでいて退屈で仕方がないわけでもない……でも何かが足りないような気がする、そんな思いを抱えているあなたに届けたい1冊です。

感想・レビュー・書評

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  • 中高生向けヤングアダルト書籍です。ですが姜先生の著書はやはり気になり手に取りました。

    文体は語り掛け調で平易です。要所要所に参考にしてほしい文献が紹介されており、読書案内の一冊でもあります。

    知ることの根幹は愛である、というのはそう意識したことはありませんでしたが言われてみるとその通りであるなと思います。
    そして身体性から遊離した情報の蔓延を憂いておられましたが、これもとても納得でした。
    身体性の遊離。内田樹先生を思い出しました。
    大人になりかけの揺れる10代のを生き抜くヒントがたくさんあると思います。私も10代でこの本に出会いたかったですね。

    とても良書ですし、今の悩める10代のにも心に充分響くと思います。
    …ただ手にとってもらえるだろうか、と正直思います。
    手にとって行かれるのが見かける限りではいい大人ばかり…置場所の問題もありましょうが、まず手にとってもらえないことには届かないですね。

    押し付けがましくなく、さりげなく子どもたちに薦めるにはどうしたらいいでしょうね、姜先生。

  • 未知のものがあるということがやっぱり自分を生かしていると思う

  • 知ることは世界を愛すること。
    知ることを利己的な行為にしてしまっている間は知ることの幸せに気づけない。
    知ることの根底にある愛に気づいて欲しい。

    身体性を持った言語に向き合って知るということと、身体性から遊離した抽象的なものをただ情報として取り入れるということは、同じでは無い。
    世界の聖典はぜんぶ、話し言葉で書かれている。そこには身体性があり、それを聞く人は何かを感じとる。

    生きることの基盤は「何を信じ、拠り所にするか。」

    人生において少し行き詰まっていた時この本に出会えて本当に良かったと思う。

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著者プロフィール

1950年熊本県生まれ。東京大学名誉教授。専攻は政治学、政治思想史。主な著書に『マックス・ウェーバーと近代』『オリエンタリズムの彼方へ―近代文化批判』(以上岩波現代文庫)『ナショナリズム』(岩波書店)『東北アジア共同の家をめざして』(平凡社)『増補版 日朝関係の克服』『姜尚中の政治学入門』『漱石のことば』(以上集英社新書)『在日』(集英社文庫)『愛国の作法』(朝日新書)など。

「2017年 『Doing History』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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