美しい日本の一文字――国字が教えてくれる大切にしたい和のこころと風景

著者 :
  • 自由国民社
2.33
  • (0)
  • (0)
  • (2)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 19
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (136ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784426129507

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • その昔、中国大陸や朝鮮半島から、漢字という文字が伝来、それを漢文として読んでいましたが、次第に五、六世紀頃には、日本語を漢字で書く試みを始めます。
    既に習得した漢字に加えて「木」偏に、春の花だから「春」を加えて「椿」と、このような日本独自の字義を「国訓」と呼ばれています。海でとれるイワシを万葉仮名で「伊和之」と書いてみたけど三文字で長ったらしいし、「鯉」「鮒」のような魚の名前っぽいのが良いと、弱い魚だから「鰯」としよう、このような日本製の漢字を「国字」と呼びます。

    そんな自然豊かな地で暮らす先人の感性や直観、知性を込めて作られた漢字を一つ一つご紹介された本です。

    読みにくい字をあげておきます。
    ・欟(つき)・靏(つる)・椛(もみじ)・榊(さかき)・糘(すくも)・颪(おろし)・垳(がけ)・汴(つらら)・鳰(にお)・躮(せがれ)・磨(まろ)・辷(辷)・俤(俤)・遖(遖)などまだ出てきた方で、IMEパッドで検索しても出てこない漢字が大半。まあ、遖(あっぱれ)なんぞは「天晴」と書くのが精いっぱい。

    SNSなどが普及して、どんどん使われる言葉、漢字も少なくなっていくんでしょうな・・・。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

早稲田大学社会科学総合学術院教授
1993年早稲田大学文学研究科博士後期課程単位取得退学、博士(文学)。
専門は日本語学(文字・表記)、社会言語学(文字論)、漢字学。

「2022年 『漢字系文字の世界 字体と造字法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

笹原宏之の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×