そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります

著者 :
  • ヒヨコ舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784434086366

感想・レビュー・書評

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  • 筆者の頭の中には日常的に多様な考えが浮かんできており、そのスピード感のまま文章に書き起こされている。
    人にむけている文章ではない。これだけ色々考えていると疲れそうだと個人的に思った。
    一貫しているのは筆者のお母様への感謝のような哀れみのような思いとそこからくる人生への空虚感。

  • 川上ワールド

  • 「わたしはゴッホにゆうたりたい」

    生きているうちは辛かったに違いない。けれども、これやっていう絵が描けたときは、世界中のどんなに幸せな人よりもゴッホは幸せやったに違いない、そう思いたい、というフレーズに涙。わたしもこんな言葉をゴッホに言いたい、と思うことを100倍、いやもう出来うる限り、最大級にして川上未映子さんは伝えることができる。

  • このうねり寄せるような大阪弁の文体、苦手な人は苦手だろうけど、一度好きになると何故だか病みつきになる。サボコの話が忘れられない。

  • 「私はゴッホにゆうたりたい」に彼女の優しさがむちゃくちゃ出ています。これほど想われたら幸せやねえ。「自家中毒でゴウ」に彼女の悲しさが溢れだしています。とっても繊細な女性なんやろなあ。彼女みたいな人とずーっと一緒にいたらどうなるんやろ。一緒にいたいような、でもちょっと怖いかな。

  • 川上未映子さんの日記。人物像にちょっと近付けて不覚にも好感。感受性が高くて、妄想癖がスゴくて、超ネガティブ思考でありながら、痛快。どんな母親になるのかな、楽しみです。井の中の蛙。

  • 彼氏との修羅場が悲惨すぎて怖い。繊細で感受性が強く、精神的に不安定なのだろう。他のエピソードからも窺える。作家としての素養は、同時に自分自身を傷つける諸刃の剣かもしれない。
    所詮読者は無責任で、都合の良い部分だけ楽しんで終わりだ。

  • 2012/6/14購入

  • 【キーアイデア】
    ごちゃごちゃ

    【目的】
    同世代の気鋭の作家がどんな言葉を語るのか知るため

    【引用】
    ・元気そうなのにキャピってんのに「今あんま食欲ないんだよねーエヘ」なんつったら「セックスはしたいけど」みたいな裏告白だと思って多分おそらく80パーセントよしということに誰も責任は持てぬが、この際してよし。
    ・手を握って笑うことなかれ。手というのはすごいのだよ。でもって男子が上になるのが好ましい。それは重力の関係であって女子は仰向けにしてる顔の方が何かにつけて見栄えがいいということを熟知しているからで、「イケてる自分」に女子は一番興奮するものなのである。

    【感じたこと】
    無茶苦茶。はちゃめちゃ。

    【学んだこと】
    人は生きることに向き合わねばならない。
    それぞれの人生を誠実に、真正面から向き合わなければならない。

  • 飛んでる常識人。

    書く文章はパンチがあって好きだった
    あやふやな記憶で引用しますが『四つの季節を洗濯機にいれ…』みたいなくだりが好きでした
    天災をロシアンルーレットにたとえて関西弁でガン切れしてるとこも、人間性があらわれていました
    なんでか『乳と卵』は、読もうとならない。文庫化希望!

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著者プロフィール

大阪府生まれ。2007年、デビュー小説『わたくし率イン 歯ー、または世界』で第1回早稲田大学坪内逍遥大賞奨励賞受賞。2008年、『乳と卵』で第138回芥川賞を受賞。2009年、詩集『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』で第14回中原中也賞受賞。2010年、『ヘヴン』で平成21年度芸術選奨文部科学大臣新人賞、第20回紫式部文学賞受賞。2013年、詩集『水瓶』で第43回高見順賞受賞。短編集『愛の夢とか』で第49回谷崎潤一郎賞受賞。2016年、『あこがれ』で渡辺淳一文学賞受賞。「マリーの愛の証明」にてGranta Best of Young Japanese Novelists 2016に選出。2019年、長編『夏物語』で第73回毎日出版文化賞受賞。他に『すべて真夜中の恋人たち』や村上春樹との共著『みみずくは黄昏に飛びたつ』など著書多数。その作品は世界40カ国以上で刊行されている。

「2021年 『水瓶』 で使われていた紹介文から引用しています。」

川上未映子の作品

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