- Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
- / ISBN・EAN: 9784434201219
作品紹介・あらすじ
幼い頃からの憧れの人、ヴィリアンの願いを聞き入れ、彼の孫息子のエヴァラードと夫婦になったマリエ。だが、二人の関係は病に侵されているヴィリアンが天に召されるまでの期限付き。一見、砂上の城のような関係ではあるものの、いつしか、二人はこの暮らしに居心地の良さを感じるようになっていた。しかし、互いに一歩踏み込めず、決定的な変化は訪れない。そんな時、ヴィリアンの容体が急変して――。かりそめの結婚から始まった二人の恋の結末は?
感想・レビュー・書評
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前巻と比べてあっという間に距離が近くなったふたり。けれどお互い本心を明かしていないので夫婦なのに両片思いみたいになっているのが読者からしたら楽しい。
オーロールはなにかしら仕掛けてくるんだろうな〜と思ったらやっぱり仕掛けてきました!これはいままでのエヴァラードのツケが一気に来たという感じ。言っちゃえば自業自得…って言い切ってしまうことができるんだけど…。
この手のお話ではヒーローを見る目が厳しくなりがちなんだけれど、それでも彼を悪様に言う気はまったく起きないんですよ。なぜかって言うと、彼が心の底から反省していてマリエを愛しているのがちゃんとわかっているからなんだよね。
このときのエヴァラードの焦りようがすごいです。もうなりふり構わずマリエを求めるところなんかはお砂糖をドンっと与えられたようであまりの甘々ぶりに笑顔になってしまいました。
すべてをぶちまけたエヴァラードが、マリエへの愛とどれだけ惚れてるかを一才隠さなくなったし取り繕わなくなったのがよい〜!加えてちゃんとマリエの意思を尊重するところもとても好き。
いいお話だった!満足…!…なんだけれども、今回はマリエのおいしそうな食事描写は控えめになっていて、そこだけがちょこっとだけ残念でした笑
そういえばオーロールはあの後どうしたんだろう。やったこと普通に詐欺罪だから接近禁止令くらいは出されててほしい詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
続編で完結巻。面白かった〜。1巻ラストでマリエは旦那様に恋心を抱き始めて、エヴァラードはもう思いっきりマリエのことが好きだけど、今までの自分の行いのせいで、マリエにまったく気持ちを伝えられない、というジレジレな展開(笑)その上、マリエは旦那様に愛人がいるもんだとずーっと思い込んでるからすれ違いまくり。けれど自分の気持ちに正直になったエヴァラードが四苦八苦してひたすら頑張ってる2巻目でした。ボロボロになりながら愛する人を手に入れましたね〜。恋を初めてした男は必死になるもんだ、というのがひしひしと伝わってきました。大和撫子なお嫁さんと末長くお幸せに〜。
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エヴァラードが七転八倒・九死に一生な完結巻(笑)だいたいの展開は予想通り、理想通り、期待通りで大変に満足です。予想が外れたというか、あれっ?てなったのは、エヴさんがマリエを車で追っかけるシーン。なんか作中、鉄道事業押しだったのに、追い付く時にマリエが乗ってたのバスかよ、みたいな。でも、よく考えたら、まだマリエの町まで線路開通してなかったんだからこれでいいのか。しかも鉄道じゃ、途中で止められないしな。っていう、どーでもいいこと含め、楽しく読めたであります。
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完結しました。
素敵な話で、とっても面白かったです!
1巻のラスト近くでようやくエヴァラードがマリエに対して改心し始めましたが、2巻ではそれ迄の己の言動を悔い改めるようにマリエに優しく接し、気遣い始めます。
そして、一緒に暮らし始めてから半年、マリエの部屋の事情や旅行鞄を解いてない事実をエヴァラードは目の当たりにし、マリエが何を思って自分と半年暮らしていたのか、真実の一欠片を垣間見るのでした。
…エヴァラードの自業自得とはいえ、マリエへの一歩通行の想いを募らせていく過程が切ないです!
更に、1巻では登場しなかったマリエの幼馴染という若者も密かに昔からマリエの事が好きだった事が分かり、エヴァラードの恋敵となります。
結局、マリエが幼い頃から憧れていたヴィリアンに対しての気持ちが恋心だった事を、彼が息を引き取ってから自覚します。
エヴァラードにとって生涯の恋敵は自分の祖父のようです。
最後にはマリエとエヴァラードも互いの想いを伝え合い、本当の夫婦として一緒に暮らしていく事を誓います。
ヴィリアンの妻であるサンドラも登場しますが、可哀想なだけでない素敵な女性でした。
ハッピーエンドで良かったです!
表紙の幸せそうな2人を見ているだけで、こちらも幸せな気持ちになれます。
ただ、読みながら気になったのですが、初版のせいか誤字が多かったのが残念でした。 -
やっぱり購入。しかも、発売日に探し回って。一応完結・・・なんだろうなあ。でも、この二人が好きなので、短編でもいいのでもっと読みたいなあと思う