恋の種を蒔きましょう! (エタニティブックス Rouge)

著者 : 龍田よしの

• アルファポリス (2014年12月1日発売)

作品紹介・あらすじ

野菜を愛する妃菜は、レンタルファームでアルバイト中。そんなある日、野菜には興味がなさそうなイケメン社長・育生がファームを訪れた。横暴な態度の彼と思わず大ゲンカしてしまった妃菜。だけど数日後、再びやってきた育生は畑を借りたいと言い出した。どうやら彼には、何か思惑があるらしい。怪訝に思う彼女だったが、一緒に畑の世話をしていくうちに、どんどん彼に惹かれていって――？

感想・レビュー・書評

[sakuraさんの感想 · 2014年12月21日]

【ネタばれ感想注意】

「僕は、ピーマンに恋をしたんだ。そうだろう？」

夢の為にレンタルファームで働く野菜大好きな（特にピーマン）25歳ヒロインと、とある事情で畑を借りる事になった野菜嫌いな（特にピーマン）35歳ヒーローとのラブストーリーです。

最初は独特の文章とノリに、「あ、自分には合わないかもしれない」と思いましたが、読み進めていく内に勢いのあるストーリー展開に助けられ、途中から気にならなくなっていきました。
初対面の2人が野菜の事で口論になり、喧嘩から始まる関係も良かったです。
結局、ヒーローが野菜嫌いだったのも、幼い頃に亡くなった母親の記憶と繋がっていたというのが切なかったです。
ヒーローの祖父母や仲の良い親戚達が登場しますが、父親が全く出て来なかったのが気になりました。
野菜が取り持った縁という、こういったジャンルの小説にはなかなか見ない設定が新鮮でした。
ラストはハッピーエンドで良かったです。

著者プロフィール

地方出身、東京在住。２００１年に開設したサイトで２００２年よりオリジナル恋愛小説を公開。同年より執筆をはじめた「水曜日の恋人」が多くの読者の支持を集め、出版に至る。

「2016年 『恋の種を蒔きましょう！』 で使われていた紹介文から引用しています。」