- Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
- / ISBN・EAN: 9784434241956
作品紹介・あらすじ
東京下町にひっそりとある、居酒屋「ぼったくり」。名に似合わずお得なその店には、旨い酒と美味しい料理、そして今時珍しい義理人情がある――。全国の銘酒情報、簡単なつまみの作り方も満載!
旨いものと人々のふれあいを描いた短編連作小説、待望の文庫化!
感想・レビュー・書評
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題名が面白くて購入。
美味しい料理とお酒、善良な登場人物達でホッコリする。登場したお酒は章の終わりに1ページを使って紹介されている。
両親がやっていた居酒屋が、不慮の事故で両親を亡くしたために娘二人が引き継ぐ。お姉さんは料理担当で頑固、妹は接客で軽い。「ぼったくり」の店名は亡くなった父親の口癖の「どこの家庭でも出て来るような料理で金を取るのは、ぼったくりのようなもの」という自嘲より、常連客達が送った暖簾に因む。
仕事の悩み、家庭の悩みなど常連客達も含めて解決して行くのが心地良い。新たに現れた謎の客と姉との進展も気になる。しかしながら、2シリーズで14冊とは悩ましいところ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『居酒屋ぼったくり』…ヤバい・怖い屋号です。でも、居酒屋で法外な料金請求をされることってあるんでしょうか。
本書は、書籍全14巻、コミック既刊7巻、さらにTVドラマ化もされた人気シリーズのようですが、今回初読でした。
旨い酒と料理、正直な商いを金科玉条にしていた無骨な父の跡を継ぎ、娘二人が営む居酒屋が舞台の小説です。ぼったくりの名称由来は、本書の冒頭で明かされています。
7話それぞれに、全国各地の酒蔵の酒や各種アルコールも紹介され、酒の肴・一品料理と共に常連客が舌鼓を打ちます。
読んでいるうちに、カウンターに座って、旨い酒・美味い料理・店主の美音との会話や雰囲気を実際に堪能している錯覚を覚えるようです。こんなお店なら、ぼったくられてもいいかなと思える、とても魅力的な居酒屋でした。
店の中で繰り広げられる人同士のふれあいは、正に人生の縮図といったところでしょうか。人気シリーズというのも納得する温かい連作短編小説集でした。 -
美味しい料理に舌鼓を打ちつつ悩みをあかせる素敵なお店。
こんなお店あったら毎日でも通うのに! -
最近居酒屋系の本を読んでいて、どこの居酒屋さんも美味しくて、素敵な人が多くていいなと思います
居酒屋ぼったくり もそんなお店です
近くにこんな居酒屋さんがあって、常連の1人になれたら、、楽しいだろうな
美音のお客様に合わせて料理を作る所、ただの料理じゃなく、おもてなしをとっても感じます! -
みをつくし料理帖を思わせるような構成ですが、あまり重たくなくさくっと読めます。深刻な事件も起こらず、平和そのものなので気軽ですが、やや物足りない感じもします。お酒の知識は増えますが、心に残るようなものはなかったかな。
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事故で亡くなった両親の代わりに居酒屋ぼったくりを引き継いだ姉妹、美音と馨。一見するとすごい店名なんだけどお父さんの料理やお客さんへの思いが沢山詰まっている素敵な名前なんだよね(*´ω`*)
美音や常連客たちはみんなそれぞれ個性があって素敵な人たちばかり。読んでいるうちに、自分も常連さんと共にカウンターに座って談笑の仲間入りをしている気分になってきます。
度々登場する挿絵も凄くよかった。店内や商店街の情景、美味しそうな料理やお酒が暖かい雰囲気で描かれていてほっこりするし読者の食欲をぐいぐい高めてくれますw
本当に面白かったので全巻読破したいし漫画やドラマの方も見てみたいなー。 -
題名に驚いたが心暖まる料理と常連客のやり取りにホッコリしました
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お酒と美味しいおつまみ。常連さんの優しさ。癒される。
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姉の美音と妹の馨は、居酒屋をやっていた無口で無骨な料理人の父と、夫が無愛想な分を補って余りあるほどに愛想の良い母親を事故で亡くして、その居酒屋を引き継いでいます。その店は美味しい料理とそれに合うお酒を絶妙な取り合わせで提供し、常連客は粋で温かい人の輪を作っています。
店名の『ぼったくり』は、料理に対して値段が高いという意味ではなくて、亡き父親の口癖『誰でも買えるような酒や、どこの家庭でも出てくるような料理で金を取るうちの店は、もうそれだけでぼったくりだ』という父親の口癖からつけられている。
すぐそこで料理の音や匂いがしてそうな、湯気が感じられそうな、温かい人間模様でほっこりします。ストーリーも身近でありながら、下町人情に溢れて、幸せのお裾分けをもらったような温かい気持ちになります。
シリーズでずっと続いているようで、何巻もあるようです。文字を読んでいるのに、漫画を読んでいるような、絵の浮かぶ不思議な読書感。
あっという間に読めて幸せ感が半端ない。優しい本です。出会えて良かった。 -
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