- Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
- / ISBN・EAN: 9784469221688
作品紹介・あらすじ
単に「使ってはいけない」「この用法は間違っている」と指摘するだけではなく、どうしてそういう表現が生まれてくるのか、誤用であったとしても、その誤用が生まれてくる「誤用の論理」は何なのかを究明する。
感想・レビュー・書評
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てにおは大事だが、前後の文脈で必ずしも誤用でない場合がある。また、移りゆく言葉への理解溢れる一冊。
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言葉が時代と共に変化していくということがよく分かった。
自分もなんとなく使っていた言葉が、実はおかしかったと気付けたり、間違っていなかったのだと気付けたりでき、言葉について考えるいいきっかけになった。 -
ミニコメント
変な日本語にも理由(わけ)がある。違和感を覚える”変な日本語”を取り上げ、それがどのような理由で生まれてきたか、どのように使えばいいかを解説。シリーズ第1弾
桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/416982 -
言葉は生きており変化していくことを再確認
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本書は、聞くと少し気になる「問題な日本語」に対して、『明鏡国語辞典』を編集した北原保雄先生をはじめとする日本語学・言語学の研究者が解説をしていくものです。例えば、レストラン等の接客サービスでしばしば耳にする「こちらハンバーグになります」「よろしかったでしょうか」等の表現は、「間違った」日本語と言われることがありますが、それでは、どこが不自然なのでしょうか。そして、どうしてこのような言い方が生まれるのでしょうか。
「ハンバーグになります」を例にすると、動詞「なる」は〈人為的ではない要因による変化〉の意味を持つため、特に何か変化したわけでもない「ハンバーグ」に対して使用するところがやや不自然な点です。それではなぜ店員はこのような言い方をするのでしょうか。これを解説した矢澤真人先生は、既に3歳になっている子供について「この子は(もう)3歳になります」と言えることから、「なる」には〈相手の予想から外れるかもしれないが〉という断りを添える意味があるとしています。つまり、店員は客への気配りから「ハンバーグです」よりも畏まった「ハンバーグになります」を用いているということです。
このように、本書を読むことで、何か違和感のある表現に対して、私たちが使用している日本語のメカニズムとともに理解することができます。専門的な事柄を分かりやすく解説している本で、日本語学、言語学にあまり馴染みのない方でもスラスラ読むことができます。本書は第4弾まで刊行されているので、興味を持った方はぜひ読み進めてください。
(ラーニング・アドバイザー/文芸・言語 SAKAI)
▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら
https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/opac/volume/1640605 -
明確な答えがある項目と明確な答えがない項目が入り混じっているので、時々肩透かしを食らう印象。
全体としてはためになったのでまた忘れた頃に読み返したい。 -
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再読。久しぶりに読んだが、ためになっておもしろい。
正しいか誤りかだけでなく、どうしてそういう用法が出てきたかを説明してくれる。
言葉は揺れがあるので、どこまでが正しいのか、どこからを新しい使い方と認知するかは難しい。 -
この本を読むと、自分の日本語が間違いだらだということが良く分かります。「役不足」が正しく使えない人にお勧め。