地獄の伊東キャンプ 一九七九年の伝道師たち

著者 :
  • 大修館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784469290998

作品紹介・あらすじ

中畑、江川、西本…そして、長嶋茂雄が語る33年前の「伝説の1カ月」。

感想・レビュー・書評

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  • 野球への興味、男女の別に関わらず未来ある若者に読んでほしいと思える一冊。

  • ジャイアンツが低迷していた1979年秋、長嶋監督が1か月間、若手選手18名を集めて行った伝説の伊東キャンプ。当時、小学生で「月間ジャイアンツ」を購読していましたが、それまで秋にキャンプをやるなんて聞いたことがなかったし、記事によると、朝から深夜まで猛練習の連続だということで、すごく驚いた覚えがあります。そこから、江川、西本、中畑、篠塚、松本、角らが成長し、2年後の日本一(そのときは藤田監督)に繋がりました。
    今ではもうシゴキに近いこんな練習はできないでしょう。しかし、参加した選手たちが一様にそこで自分の限界を超えられたこと、人間として成長できたことを語っている様子をみると、人間、ある時期に何かに一心不乱に自分の限界に取り組む時間を経ることはやはり意味のあることなのだと思わされました。
    長嶋さんって、後年はFAで選手集めをしてましたが、もともとは体を張った人材育成を得意としていた方なのです。もう少しそのあたりは評価されてもよいと思います。

  • 二宮至、中井康之の証言を読めたのは良かった。願わくば、赤嶺賢勇や平田薫などあまり表に出てこない方のお話も読みたかった。

  • 色々と思うところが有った内容でした。やっぱり限界を超えた練習は大事。長島茂雄さんに話を聞いているのにもビックリ。

  • 1979年オフに行われた巨人軍伊東キャンプに参加した長嶋監督、江川、西本、中畑、篠塚などの選手たちの回想を元にまとめたノンフィクション。
    地獄と表現された伊東キャンプを乗り越えたことによって、その後の野球人生の糧になったことを各選手が述べていることは、人間追い込まれて、死ぬほどつらい思いを乗り越えればどんなことでも対応できるということを物語っていると思った。

  • 79年下位に低迷し、一時代を築いた主力が落ち目になった事で、長嶋監督以下有望な若手18人を連れて行われた秋季キャンプ、後にこれが地獄の伊東キャンプと呼ばれ、数年後の優勝に繋がったと言う事の様で。其れに参加した選手の言葉を基に、どの様な練習とその時の心理が描写されている。人によっては朝来なければ良いと思ったり、逆に此処で練習している事が自分にとってチャンスと思い、最初は不満しかもたなかった物が、徐々に何かを掴みかけたり、最後まで苦しんでもミスターの涙汗と言う言葉に救われたりと人それぞれだが、このキャンプがチームの優勝だけでなく、此処の成績向上にも繋がったのかもしれない。当時の選手達の言葉だけでなく、今の長嶋さんからも話しを聞いてるので、その点は良いと思うし、如何に長嶋さんが選手やスタジアムの芝の特徴を考えた上で戦略を建てているのかが垣間見えて良かったと思う。終いの方にアテネ時代に長嶋監督、中畑コーチと共にあの時の気持ちを当時の選手に伝える伝道師との役割から、それが2年後の第1回WBCに繋がったと言う。ただ、その繋がりの関係性が今一ピンと来ないし、オリンピックに比べてWBCを軽視する発言をしたり、今の選手には伊東キャンプと同じメニューを出来ないと言うが、是が出来た一つに長嶋監督のオーラと共に信頼関係があったんじゃないかなと思う。其れがあれば、膨大な練習量を課されても選手は付いてくるんじゃないかなと思うし、其れを行ったのが前中日監督の落合さんだと思う。

  • TVで見る長島監督はとてもやさしそうな人という印象があったが
    巨人のV9時代のときは鬼だったのか。


    江川卓と西川のエピソードがおもしろい。
    天才の江川と圧倒的な努力の西川投手。

    中畑清の「人生は人間運できまる。」
    自分で自分の限界をきめるな。

    限界をやぶれなくなったら人生おわりなのかも。

  • 伊東で行われたジャイアンツの秋季キャンプ。このメンバーで監督になったのは中畑清氏が初めてだったんですね。今更ですが、びっくり。

  • スパルタも大事なことがあるんだと思った

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著者プロフィール

1972年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中に応援部主将を務める。2000年よりルポライターとして活動を開始。著書に『なでしこという生き方』『「だましだまし生きる」のも悪くない』(香山リカとの共著)等。

「2023年 『地獄の伊東キャンプ 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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