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- Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
- / ISBN・EAN: 9784476012330
作品紹介・あらすじ
ベルクソンは「実際に重要なのは、問題を解決することよりも、問題を発見することである」と述べている。哲学においては何よりも「問いを立てる」ということが肝心である。本書におけるベルクソンにとっての中心的な問題は、哲学の方法としての直観である。
感想・レビュー・書評
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ベルクソンの論文集、序が120ページと長いが、後半で教育や政治に触れており興味深い。「可能的なものと実在的なもの」は「実在」が前にありより単純であり、「可能なもの」こそ後に生じより複雑であるとする。つまり、「可能なもの」が受肉して「実在」になるのではないのだ。したがって、「可能なもの」を展開していく神の計画は否定され、「人は自らの生をつくる職人」となる。なかなか興味深い考えだ(サルトルみたいだ)。「哲学的直観」はバークリーを例に哲学者の発想の根本「哲学の魂」を捉えることを実践している。哲学史家としてのベルクソンの方法を知ることができる。科学と哲学との関係、科学史と「哲学の魂」との関係も論じられており、大変興味深いし、いわゆる「知の欺瞞」問題にも通ずるものがある。
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