- Amazon.co.jp ・本 (491ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478000465
感想・レビュー・書評
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カンバン方式や人偏の自働化に代表されるトヨタ式生産システムを学ぶ時、真っ先に大野耐一の「トヨタ生産方式」が思い起こされるが、やや取っつきにくさを感じていた。
そんな時、ザ・ゴールシリーズである本書を見つけ、物語形式でトヨタ生産方式を学ぶ事ができた。正直にいうともう少しイメージ図などがあれば理解が深まったはずだが、それでも十分すぎるほど理解が進んだ。
特にトヨタ方式に何かウルトラCの裏技があるわけでなく、人・現場・改善の地道な積み重ねである事が強調されており、肌感を持って理解ができた。
トヨタは建設的な批判が許されており、それでいて諦めない、このこと事こそがトヨタの強みなのだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
トヨタ生産方式、リーン方式の導入のプロセスが小説形式で書かれている。
小説形式という事で時間軸が入っているのでリーン方式導入の考え方を段階的に理解していけるし、要点がわかりやすいのでとても助かった。 -
トヨタ生産方式を用いた「ザ・ゴール」のような小説。トヨタ生産方式の凄さを改めて知るには良い一冊。それと残念なのは、日本以上に海外勢がトヨタ生産方式からオペレーションを学んでいること。もっと日本が日本の企業の良さを知った上で強さを知る必要があると思う。
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息抜き兼ねて読んでみた。ザ・ゴールシリーズ、特にベロシティと併せて読むと学びが大きい。
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ザ・ゴールと似ている。しかし、同書よりも中身が詳細でリアリティがある。TPSに関する知識がなければ読むのはつらいかもしれない。
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トヨタのジャストインタイムを小説にした本。すごく面白かった。「ほとんどの会社の社員は問題と結び付けられるのを恥だと思う。トヨタでは、問題は上司や指導者とともに学ぶ機会」という文章に、トヨタのすごさが凝縮されていると感じた。トヨタ生産方式についてより深く学びたくなる一冊。またいつかもう一度読みたい。
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某本とそっくりな話な気がしました。
現場レベルでどういう改善が行える余地があるのかしれて、勉強になりました。ところどころ、疑問を持つところもあるのですが(もちろん自分の理解不足という可能性が高いのですが)、それを解決するにはどうしたらいいのですかね、気になってしまって。 -
ジャストインタイムは、単なるトヨタの生産方式の特徴を表す言葉だと思っていたが、この本を読んで業務改善の方法だと分かり大変勉強になった。
この本が、外国人によって書かれていることは、日本人としてうれしくもあり、外国でここまで分析されている事は脅威だとも思った。 -
トヨタ生産方式を工場に展開する過程を小説として作り上げた秀作。
生産管理現場の問題と解決策について、実に分かりやすく書かれている。
500ページ近い厚い本だが、最後まで一気に読んでいける本であった。
小説という媒体を選んで出版した筆者のセンスに脱帽する。
内容は全てが生産現場中心で進んでいく。
湖と岩の話は始めて聞いたが、他の用語はよく書籍や現場で聞いたことはある。
それらの理論が実際の工場でどのように使われ、活躍していくかを人間の成長と共に実感できる作品。
トヨタ生産方式は勉強したけれど、現場にどのように活用していくかと頭を悩ませる人に、参考事例として薦めることが出来る。
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倒産間際なアメリカの小規模な装置メーカーが、トヨタ方式の改善をもとに立ち直るさまを描いた小説。ライン管理へのエピソードは後半で経営や営業スタンスにも役立つ。現場での"カイゼン"取り入れへの葛藤を予想したが、視点は経営サイド寄り。現場との軋轢を断片的に述べつつ、"カイゼン"手法の概論として描いた。小説形式の啓蒙書ではなさそうだが、小説的な醍醐味は薄い。あくまでビジネス書として読むと、非常に面白かった。
対話形式が概念の理解を助け、議論が後戻りしないから読み終わった時に爽快感が残る。しかしトヨタ方式の前提概念が、顧客満足とは知らなかった。あくまで生産効率かと誤解していた。