外資系トップの仕事力II―経営プロフェッショナルはいかに自分を高めたか
- ダイヤモンド社 (2008年10月3日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478006979
作品紹介・あらすじ
謙虚に向き合い、果敢に挑む!世界に通用するプロの仕事力はこうして培われた。キャリアプランはいらない。ただ目の前の仕事に打ち込めばいい。10人の外資系トップが自らの仕事観とキャリア観を語る。
感想・レビュー・書評
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【感想】
うん!
非常に為になる言葉の連続で、些かまとめるのが難しかったな(笑)
「最善を知り、最善を尽くす」
「一生懸命、一心不乱に実行する」
「失敗を恐れずに挑戦する」
「変化を求め、順応する」
「結果に一喜一憂しない」
「現場や数字に誰よりも詳しくなる」
「仕事の内外で経験を重ね、感性を磨く」
「なんだかんだで、数字を出してナンボの世界」
なんだか親父の小言みたいだけど、まさに「言うには易し 行うには難し」ですね・・・
とにかく若いうちは目先のことに一心不乱になり、常に挑戦しつつ、最善は何かと考え尽くす事が大切なんだろう。
凝り固まらず、色んな考えを吸収してプロフェッショナルを目指していけば良いのかな。
最善を尽くしつつ、日々楽しんだり挑戦したりして行けば、自ずと道は拓けてくるでしょう。
そう思って、今日も頑張ろうと思いました。
【内容まとめ】
1.ビジネスというのは基本的に「お客様が困っているときにいかに最善の提案ができるか」。
「最善の」、です。
2.キャリアなんて考えた事もない。与えられたものを着実にやり抜いていく。
とにかく一心不乱にやること。
一生懸命の人って、美しいんですよ。だから、みんなが認める。
3.20代ではとにかく基礎を磨く。
30代で人生に誇れる経験をする。
そして40代で転職する。
4.きちんと空気を読む。
いつでもヘラヘラしてるなんて話にならない。自分の思いをきちんと出さないと。
失敗したら失敗したでいい。逃げない。
それが怖くて自分の顔が出せないんじゃ、人間は進歩しない。
相手からの信頼ももらえない。
5.ずっと働いてきて思うのは、苦労を知らない人間に喜びなんてない、ということです。
本当に努力して、苦しんだ人に喜びは待っている。
そしてたくさん傷つくことです。傷つくってことは、経験したってことだから。
よりたくさん傷ついた人が、より多くの人の気持ちもわかる。
傷つくのが怖くて縮こまっちゃってる人は最低ですね。
能力があったって、それでは絶対に成長も成功もできない。
6.ただ希望を出せばすんなり行けるものでもないので、仕事人として認められるために当時は誰よりも熱心に仕事をした。
7.目の前のことに一喜一憂しないこと。
本当に自分が楽しいのは何か?
自分にとってのいい仕事は何か?
ということを、大真面目に考える。
そういう人のほうが、目先の評価の上がり下がりに惑わされない大物感がありますし、実際に伸びています。
8.現場を知っているからこそ、相手と交渉するときにそのコメントをすると、相手の表情が変わる。
コイツは分かっている、と思われる。
そうすると、オフィシャルコメントから一つレベルを上げて説明してくれるようになる。
9.毎日ただ会社に行って時を過ごしているのでは、いい人生は得られない。
人間の能力は、経験と感性の掛け算だと僕は思っているんです。
感性を大きくして、若いうちから色々な経験を重ねる。
早くからアンテナを高くして、価値観を拡げておく。
海外に行ったり、社外の友達と飲んだり、いつもと違う何かを見に行き、読書をする。
とにかく感性を磨くんです。
お金も使いなさい。あとで取り返せばいいんだから。
10.大事なことは、自分がワンランク上のタイトルにいたら、どういう判断をするか。
課長でありながら視野を広く持ち、他の人とは違う判断をしようとしている人。
ワンステップ上の仕事を常にしようという意欲を持つ人。
明日からでも部長の仕事ができそうな人。
11.会社にいる以上、どこでどんな仕事をしろというのは与えられるものなんです。
そこでの仕事を全うし、「ホワイトカラーというのは成果を出してナンボ」の世界。
でも、与えられた職分でも、自分の味って出せるんですよ。
きちんとした味を出せば褒められるし、評価もされる。
12.論理的にモノを考える。
いろんな角度から仮説を立て、データを分析する。
大事なのは、仮説をどう立てるかです。
興味を持って切り口を変えて仮説を立ててみるほど、色んな数字に出会える。
13.これまでの人生を送る上で大事にしてきたのは、非連続的な変化でした。
常に新しいことに興味を持つ。より大きなことにチャレンジする。
この姿勢があったから、僕は色んなチャンスを得ることができたし、色んな人たちと会うことができたと思っています。
14.自分が心地よく感じられるスペースというのは、自分にとってはおそらく小さ過ぎる。
やるべきは、自分のスキルを高め、活動範囲を拡げ、視野を広げていくこと。
自分のポテンシャルを高めていくこと。
人生の目的は、心地よいスペースに安住することではない。
【引用】
デュポン株式会社
天羽 稔
「目の前にあるものにベストを尽くす。考えていたのは、それだけでした。」
p6
ビジネスというのは基本的に、お客様が困っているときにいかに最善の提案ができるか、ということ。
最善の、ですよ。
今も昔も、僕はこれをずっと言い続けているんです。
p25~
ボシュロム・ジャパン
井上隆久
「キャリアなんて考えた事もない。与えられたものを着実にやり抜いていく。今も考えているのは、それだけです。」
p35
「とにかく一心不乱にやること。一生懸命の人って、美しいんですよ。だから、みんなが認める。」
p49~
ポルシェジャパン
黒坂登志郎
「20代ではとにかく基礎を磨く。30代で人生に誇れる経験をする。そして40代で転職する。」
p62
人間というのは、多面的でなければいけないんです。
ひとつの顔しか持てない人は成功しない。
真面目だけ、っていうのも、ある局面では使えない人間なんです。色んな顔がなきゃいけない。
そしてきちんと空気を読む。
いつでもヘラヘラしてるなんて話にならない。自分の思いをきちんと出さないと。
失敗したら失敗したでいい。逃げない。
それが怖くて自分の顔が出せないんじゃ、人間は進歩しない。
相手からの信頼ももらえない。
p71
ずっと働いてきて思うのは、苦労を知らない人間に喜びなんてない、ということです。
本当に努力して、苦しんだ人に喜びは待っている。
そしてたくさん傷つくことです。傷つくってことは、経験したってことだから。
よりたくさん傷ついた人が、より多くの人の気持ちもわかる。
傷つくのが怖くて縮こまっちゃってる人は最低ですね。
能力があったって、それでは絶対に成長も成功もできない。
p73~
リーバイ・ストラウス
土居 健人
消費者のニーズから行動まで、そのブランドや対象の消費者に関しては、世の中の誰よりも知っているという自負を持ってないといけない。
このことを常に強く意識していた。
p93
えり好みは一切しなかった。
いつも面白そうだと思って積極的にチャレンジしましたから。
とりあえずこのままでいいや、とも絶対に思わなかったです。
p96~
マイクロソフト
樋口泰行
p102
実は大学時代に大学院に進みたい気持ちもあったんですが、経済的な事もあったし早く働きたかった事もあって、選択肢なかった。
ただ、入社すると研究開発の仕事は大学院卒が中心のため、もっと勉強したくなって。
ただ希望を出せばすんなり行けるものでもないので、仕事人として認められるために当時は誰よりも熱心に仕事をした。
p118
企業再生とは何か?
お金儲けのための再生ではなく、DNAから強くすることこそ再生なんです。
それは、ものすごくしんどい。
そして、人の気持ちが分からなければ絶対にできないことなんです。
p121~
ボストンコンサルティンググループ
御立 尚資
p133
私の人生訓は、「希望するけど予定しない」なんですよ。
こんなふうになったらいいなぁとぼんやり思うのはいいけど、何か計画経済のように夢を描いて、毎日それを眺めて進めていく人生はどうかと思う。
実際には偶然も手伝って、思いも寄らないチョイスが与えられることって世の中にたくさんあるんです。
そういう偶然を否定してしまう人生は、寂しい。
p142
目の前のことに一喜一憂しないこと。
本当に自分が楽しいのは何か?
自分にとってのいい仕事は何か?
ということを、大真面目に考える。
そういう人のほうが、目先の評価の上がり下がりに惑わされない大物感がありますし、実際に伸びています。
p145~
ノバルティスファーマ
三谷宏幸
経営とは、社内の人の力をどう使うか、その力をどう結集するかが1番大事な要素。
今さら新しいロジックや考え方なんてたくさん出てくるものではない。
なんら新規性がない中で、どのくらい徹底的にやるかが、実は勝負を決める!
p156
一番大事なのは、本当の原因を探ること。
特に状況の悪い時は。
そしてそれは、現場にあるんです。
現場を知っているからこそ、相手と交渉するときにそのコメントをすると、相手の表情が変わる。
コイツは分かっている、と思われる。
そうすると、オフィシャルコメントから一つレベルを上げて説明してくれるようになる。
p159
調子の悪い時、落ちかけた時にどうするか。
どう上向きに戻していくかは、リーダーによって大きな差が出る。
どういう行動を取って落ち方を止めるのか。その先どうやって伸ばすのか。
それをどのくらい考えれるのかで力量の差が出るんです。
p160
現場の営業に「どうして競合に負けたか」と聞くと、三分の一は価格、三分の一はリレーション、三分の一は品質と返ってくるんですね。
分析しても、大体いつも同じなんです。この理由だと上を納得させやすいから。
現場に答えがあっても、いつも彼らが正しい事を言うわけじゃない。
自分に上がってくる報告やレポートだけで状況を判断しようとすると、一見正しいようで本質的には間違えたものを見てしまう可能性があるんです。
原因を見ずに結果だけ見て、結果から慌ててアクションを起こそうとしてしまうのが危ない。
特に状況が悪い時は、本当の原因をどう探るかこそが一番大事!
p166
毎日ただ会社に行って時を過ごしているのでは、いい人生は得られない。
人間の能力は、経験と感性の掛け算だと僕は思っているんです。
感性を大きくして、若いうちから色々な経験を重ねる。
早くからアンテナを高くして、価値観を拡げておく。
海外に行ったり、社外の友達と飲んだり、いつもと違う何かを見に行き、読書をする。
とにかく感性を磨くんです。
お金も使いなさい。あとで取り返せばいいんだから。
p169~
アメリカンホーム保険会社
横山隆美
何らかの事情があって部長が異動になって、5人の課長の中から誰を部長に選ぶかといえば、答えはシンプル。
課長でありながら、部長の仕事をしていた人です。
大事なことは、自分がワンランク上のタイトルにいたら、どういう判断をするか。
課長でありながら視野を広く持ち、他の人とは違う判断をしようとしている人。
ワンステップ上の仕事を常にしようという意欲を持つ人。
明日からでも部長の仕事ができそうな人。
p181
基本的に仕事は楽しいんです。
つまらなさそうな仕事も、見方の違いによって、ある人には必ず面白い仕事になるんです。
会社にいる以上、どこでどんな仕事をしろというのは与えられるものなんです。
そこでの仕事を全うし、「ホワイトカラーというのは成果を出してナンボ」の世界。
でも、与えられた職分でも、自分の味って出せるんですよ。
きちんとした味を出せば褒められるし、評価もされる。
p189
・大航海時代のイギリス船長の出航の声。
どのくらい準備をしたと思っても、航海に出たらまったく想定外のことが起こる。
準備にはキリがないから、まずは踏み切らないといけなあた。
特に日本人は時に完璧さを求めたがります。
でも、完璧なんて実はない。
新しいものをやるときには、絶対に想定外のことが起こるもの。
ある程度のところまで行ったら、修正しながらやっていけばいい。
p193~
ジョンソン株式会社
鷲津雅広
「厳しいところでやらないと。うまくいっているところでやっても、力はつかないんです。」
p198
粉末や液体のマーケティングから始まりました。正直、思い入れが持てる商品というわけではなかった。
ただ、思い入れの少ないカテゴリーだからこそ、第三者的に数字が見られたり、消費者の話が素直に聞けたというのはありました。
論理的にモノを考える。
いろんな角度から仮説を立て、データを分析する。
大事なのは、仮説をどう立てるかです。
興味を持って切り口を変えて仮説を立ててみるほど、色んな数字に出会える。
p214
社長になって改めて思ったのは、やっぱり会社というのは組織であり、人であるということ。自分だけで出来ることは限られている。
大切なのは、社員みんなが参画することであり、そのための方向性を統一し、そして人が育ってくれる組織を作り上げること。
p217~
アマゾンジャパン
ジャスパーチャン
これまでの人生を送る上で大事にしてきたのは、非連続的な変化でした。
常に新しいことに興味を持つ。より大きなことにチャレンジする。
この姿勢があったから、僕は色んなチャンスを得ることができたし、色んな人たちと会うことができたと思っています。
p227
「仮に全く違う人生だったとしても、今と最終地点が同じになるよう、僕は必死で頑張ったと思う。」
p231
自分が心地よく感じられるスペースというのは、自分にとってはおそらく小さ過ぎるんです。
やるべきは、自分のスキルを高め、活動範囲を拡げ、視野を広げていくこと。
自分のポテンシャルを高めていくこと。
人生の目的は、心地よいスペースに安住することではない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『感想』
〇この本に出てくる人は転職を繰り返してはいるけれど、それは自分から仕事を選んでいるわけではなく、乞われて仕事に選んでもらっている。
〇仕事は大体は与えらえれるもので、だけどもその実行手段は色々あり、まずは正しいことを自分の色を付けてより良い成果を出すことができる人の条件。それが面白いわけで、その姿を人は見ていてくれて、評価や尊敬の対象となる。
〇仕事が来てから準備を始めていたのでは遅い。そもそも大きな仕事はすでに準備ができている人のところにしか回ってこない。
『フレーズ』
【井上隆久】
・仕事は連続しているんです。そもそも仕事って常識ですから。常識で考えてみたとき、こうやるべきだと思ったことを、勇気を持ってやり抜けるかどうかの話なんです。奇抜なことが必要であったりしない。すごいアイディアだね、やり抜けるかな、というのも時にはあるけれど、ほとんどのことは常識に照らし合わせてみたときに結論は出るんです。(p.45)
・正しいと思うことを、胸を張ってやる勇気こそが一番大切だ、と。自分が正しくないと思っていることには、一生懸命にはなれない。(p.46)
・面白い仕事というのは、探して簡単に手に入るものではなくて、人に認められて、人から与えられるものだと思っているから。(p.47)
【御立尚資】
・私のプロの定義のひとつは職人なんです。マニュアル化できるものはプロではない。職人芸というのは伝承されるものです。そして自分の色が出せるようになったら一人前です。(p.140)
【横山隆美】
・命じられた仕事なんて面白くないと思う人もいます。でも、与えられた職分でも、自分の味って出せるんですよ。そして、きちんとした味を出せば褒められるし、評価もされる。これは絶対そうなんです。ただ、人の作ったものよりもちょっとおいしいだけじゃダメなんですね。だいぶおいしくないと。これは違う、って思わせることを目指す。それこそが、実は面白いんです。(p.181)
【ジャスパー・チャン】
・誰かに何かを頼まれるというのは、実はいきなりやってくるんです。そのときに、自分が準備できた状態でいなければ、チャンスはつかめない。(p.236) -
井上隆久 ボシュロム p.27
上司ってこうあるべきだと思うのはね、部下が想定しやすい上司なんです。「ある人はこういう判断をする人だ」と。そういう上司になりたいと僕は思ってきた。99%予想ができる上司。「あの人、何を言い出すかわからない」というのは、部下には怖いんです。でも、判断が読める上司なら、部下も自分で判断ができる。判断に迷ったときは、そこだけ話せばいい。だから、仕事を仕事を自分のものにできるんです。
三谷宏幸 ノバルティスファーマ p.160
現場に答えがあっても、いつも彼らが正しいことを言うわけじゃない。だから、自分に上がってくる報告やレポートだけで状況を判断しようとすると、一見正しいようで、本質的には間違えたものを見てしまう可能性があるんです。原因を見ずに結果だけ見て、結果から慌ててアクションを起こそうとしてしまう。これが危ない。本当の原因をどう探るかこそが一番大事。特に状況の悪い時は。
横山隆美 アメリカンホーム保険 p.189
実は自動車保険はあまりに準備することが多すぎて、当時のボスにこっそり言ったことがあったんです。発売が間に合わないかもしれないから、ちょっとスタートを延ばさないか、と。すると、ボスが言いました。イギリスには、昔からこういう話がある、と。大航海時代、遠洋航海に向けて準備をしていると、あちこちから声が上がった。やれ食料調達が十分ではない、やれ機関の調子が良くない、やれ船員の教育ができていない・・。でも、船長は高らかに出帆の声を上げるんだと。なぜか。どのくらい準備をしたと思っても、航海に出たらまったく想定外のことが起こるから。準備にはキリがない。だから、まずは踏み切らないといけないというわけです。なるほど、と思いました。特に日本人は時に完璧さを求めたがります。でも、完璧って実はないんですよ。新しいものをやるときには、絶対に想定外のことが起こる。完璧なんてもともとありえないから、ある程度のところまで行ったら、修正しながらやっていけばいい。それが当たり前のことなんです。
横山隆美 アメリカンホーム保険 p.191
仕事というものは、慣性の法則が働くんです。どうしても前と同じようにやろうとしてしまう。例えば五年前に始めたときには意味があったけれど、今は意味が薄れている、意味がないということはたくさんあるわけですね。五年前にはこのやり方で良かったけれど、今はもっと違うやり方のほうが効率的だ、というものもたくさんある。だから、いつも考えないといけないのは、例えば「今アメリカンホームという通販の保険会社を新たに作るとすれば 、どういう体制でやるのか」、ということなんです。これがあるべき姿だ、というものを描くことが大事です。理想の姿との比較で今を考えていくと、変えることを恐れなくなります。 -
外資系トップの仕事力の続編です。
今回も日本の外資系企業のトップの方、10人のインタビューをまとめた内容になっています。
トップまで昇った方々ですから当然といえば当然ですが、みなさん、仕事が好きです。
そして努力を惜しみません。
意外と直感的な判断を重視しているように感じます。
そして、運も良いです。
基本的にサクセスストーリーですから、読めば元気の出る本です。
仕事で行き詰っている時にモチベーションアップに向いていると思います。 -
外資系企業のトップが、若いころの経験談などを踏まえて仕事に関して述べている本。
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現場思考があるかどうかはマネジメントに必須の資質なのだと感じた。
本書に出てくる人が与えられた課題を他の人とは異なるユニークな方法で解決している。
やりたい事も大事だが、与えられた事をやりたい事にするスキルも必要。 -
本書は、なだたる外資系企業のトップのインタビューであるが、彼らに共通しているのは、とにかく
1:前提条件として優秀である事(ほとんどのひとが高学歴)
2:目の前の事にたいしてどん欲に取り組むとともに、上昇志向が強く、常に自分を高める機会を伺い、それを活かしてきた。
3:意外にもいずれは外資に行ってやるといった想いを抱いている人はおらず、チャンスをその都度つかんでいったら、今に至るという人が多い。
【印象的だった言葉】
マニュアルかできるものはプロではないby御立
苦労を知らない人間に、喜びなんてないby黒坂
ポストは求めるものではなく、生じるものなんです。
全員非常にハイレベルであり、成功体験ばかりでなく、失敗体験も記述してあるため、非常にいい本である。
彼らは、全員、目の前の仕事に全力で取り組んだ結果としてチャンスをつかみ、今の地位にいる。彼らの努力する姿勢などは非常にすばらしく、見習うべきところも多くある。
一点気になった事がある。
ファーストキャリアで、そもそもどんなにがんばっても付加価値の向上が見込めないような仕事に就いてしまったら、どうするのだろうか??俺の周りにも、できるやつなのに、景気の影響で就職がうまくいかずに腐ってしまったやつとかは多くいる。この本で取り上げられている経営者の多くは、皆1980年代にはファーストキャリアをスタートさせていた人間ばかりである。この時代は、彼らのように超有名大学を出ていれば、誰もが知っている有名企業に普通に入れた時代である。
彼らは努力次第でいい循環に乗る事が、誰しもできる時代に生まれたからこそ(ファーストキャリアで、本田技研にいくとか、川崎製鉄入るとか平気でできた)
今の地位にいるのだと思う。
もし、最初から全く付加価値の見込めないような仕事についてしまったら(コールセンター業務、下流プログラマーなど)この本で述べられているような、いい循環にそもそも乗る事すらできなかったのでは無かろうか?? -
外資系トップの2作目。目の前のことを当たり前に、全力で取り組める仕事に出会うこと。それに尽きます。
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仕事に対する姿勢が非常に参考になる。
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