出世の教科書

著者 :
  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478025543

感想・レビュー・書評

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  • 【感想】
    要するに、「いかに自分と相手をリラックスさせるか」が肝なんだろうなと思った。

    「時間を守る」「謝罪を丁寧に行う」「後始末を行ない、アフターフォローする」「上司にキレない」「話は結論と理由のみで短く」などなど・・・
    書いてあることは当たり前のことばかりなのだが、言うには易し行うには難し、これらを実践できている人はまぁ少ないと思う。
    余裕がなくなって、自分本位になってしまうことで逸する出来事は多岐にわたるものだ。

    本著を読んで、再度意識し直そうと思ったのは下記3点。
    ・最後まで後始末をキチンとやり、アフターフォローも欠かさない。
    ・いかなることがあっても上司(周り)にはキレない。
    ・食わず嫌いをなくすということは、どんなことにも一度はチャレンジして貪欲に学ぶ

    出世するしないに関わらず、人として重宝されるような人間になりたい人にとっては、非常に為になる1冊だと思います。


    【内容まとめ】
    1.出世する人は、仕事は「手の抜きどころ探し」と考える。
    →手を抜いて楽をして、浮いた分のエネルギーを次の仕事に活かそう!
    どうして手が抜けないかというと、頭を使っていないからだ。
    頭を使う人は、「いかに楽をして、いい成果を挙げられるか」を考え続けている。

    2.出世する人は、期限切れは極刑に値すると考える。
    →時間という「命の断片」を奪うことが期限切れだと心得よう!

    3.出世する人は、謝罪の姿が潔い。窓際の人は、謝罪の姿が醜い。
    →人間関係が途切れていくのは、「ごめんなさい」がきちんと言えないからだ。謝罪の達人となろう。
    一つ目はタイミングだ。
    自分が謝りやすいタイミングを見計らうのではなく、相手が謝ってほしいタイミングを見逃さないこと。
    二つ目はお辞儀を深くすることだ。
    何度もペコペコするのではなく、一度だけ丁寧に深々とお辞儀をすることだ。

    4.出世する人は、後始末に命をかける。窓際の人は、後始末になると姿を消す。
    →みんなが力を抜く「後始末」にこそ力を入れよう。
    後片付けがきちんとできる人は、逃げない人だ。
    プロジェクトが失敗に終わっても、最後まで後始末をキチンとやり、アフターフォローも欠かさない。
    終わりはみんな疲れているから力を抜きがちになり、競争率が低くて目立ちやすくなる。

    5.出世する人は、いかなることがあっても上司にはキレない。窓際の人は、上司にキレたと吹聴して武勇伝にする。
    →上司にキレるのはプロではないと心掛けよう。

    6.出世する人は、飲み会参加率30%以内をキープして一目置かれる。窓際の人は、飲み会に皆勤賞で参加して自分の価値を下げる。
    →飲み会の出席は3回に1回で!
    断る理由は変な嘘ではなく、「ちょっとゆっくり休みたい」など本音で勝負だ。
    参加率30%だと、相手に「今回は参加してくれてありがとう!」という気持ちも芽生えてくる!

    7.出世する人は、打ち合わせは25分以内で切り上げることを目標にする。窓際の人は、長居することを目標にする。
    →打ち合わせで相手に名残惜しさを感じさせよう。
    大切なお客様と末永くお付き合いしたいのなら、打ち合わせで長居しないことだ。25分以内に話を切り上げること。
    いくら盛り上がったとしても1時間奪われたらショックは大きい。だが30分なら少し物足りなさを感じるものだ。

    8.出世する人は、いかに相手に気を遣わせないかに腐心する。窓際の人は、いかに相手に一目置かれるかに腐心する。
    →相手や周りの人をリラックスさせよう。
    出世する人は、相手が誰であろうといかに気を遣わせないかに腐心する。
    服装や表情に至るまで、相手が虚勢を張らなくてもいいように気を使う。
    出世する人にとって、相手がリラックスしてくれることこそが勝利なのである。

    9.出世する人は、好き放題意見を述べても最後はあっさり多数決に従う。窓際の人は、ろくに意見も述べないで多数決で決めると文句を言う。
    会議では自分が正しいと思った意見を好き放題に述べ、実際それが多数決で却下されてもケロリとしている。
    まるで何事もなかったかのように黙って従うそのサマは、強靭な精神力だと魅力的に見られるだろう。

    10.出世する人は、弱点を把握するために食わず嫌いをなくす。窓際の人は、食わず嫌いだらけで人生を終える。
    出世する人は、食わず嫌いを人生からゼロにしたいと願う。
    食わず嫌いをなくすということは、どんなことにも一度はチャレンジして貪欲に学ぶということだ。
    挑戦した上で、無駄か否かを判断しても遅くはない。

    11.出世する人は、とにかく話が短い。
    最初に結論を述べ、その理由を述べる。
    この2アクションだけなので、相手にも伝わりやすく、できる人の仲間入りできる。
    話が短いと、相手の時間を盗まないので感謝される上に、「この人にはきっとまだ何かがあるはずだ」と過大評価してもらいやすい!
    結果、魅力的な人に移る。

    12.出世する人は、決断の速い人。窓際の人は、決断の遅い人。
    →出世するためには、決断力が不可欠だ。
    結局、仕事ができるか否かは、決断のスピードによってくる。
    決断の速い人が仕事ができる人で、決断の遅い人は仕事ができない人だ。

    勿論、スピードだけではない。
    どのような基準、根拠に基づいて決断したかは大切である。


    【引用】
    ・上司を腑抜けにするまで、手柄を全部譲ろう。
    最後に天下を取るのは、上司に手柄をすべて譲る人間だ。
    「おい、さすがにこれはもらい過ぎだぞ?」と上司を躊躇させるくらいに、上司に奪われるより先にあなたから100%与え切ってしまうことだ。
    あなたなしでは生きていけなくくらいにジャブジャブ手柄を与え続けて上司をあなたの中毒者にすると、上司はあなたを出世させざるを得なくなる!


    p23
    ・出世する人は、控えめな服装で派手な実績を残す。窓際の人は、派手な服装で控えめな実績を残す。
    「第一印象ですべてが決まる!」と虚勢を張ると、相手に自信のなさが伝わり敬遠されてしまう。
    つまり嫌われて一緒に仕事がしたいと思われないということだ。
    「服の印象」より「仕事の印象」を残そう!


    p27
    ・出世する人は、仕事は「手の抜きどころ探し」と考える。窓際の人は、全部がんばって心身ともに疲労困憊する。
    →楽をして浮いた分のエネルギーを次の仕事に活かそう!
    どうして手が抜けないかというと、頭を使っていないからだ。
    頭を使う人は、「いかに楽をして、いい成果を挙げられるか」を考え続けている。


    p33
    ・出世する人は、期限切れは極刑に値すると考える。窓際の人は、期限切れは質でカバーできると考えている。
    →時間という「命の断片」を奪うことが期限切れだと心得よう!
    プロの世界では、約束の期限を守れないのは問答無用で永久追放だ。


    p35
    ・出世する人は、謝罪の姿が潔い。窓際の人は、謝罪の姿が醜い。
    →人間関係が途切れていくのは、「ごめんなさい」がきちんと言えないからだ。謝罪の達人となろう。

    1つ目はタイミングだ。
    自分が謝りやすいタイミングを見計らうのではなく、相手が謝ってほしいタイミングを見逃さないこと。
    2つ目はお辞儀を深くすることだ。
    何度もペコペコするのではなく、一度だけ丁寧に深々とお辞儀をすることだ。


    p37
    ・出世する人は、後始末に命をかける。窓際の人は、後始末になると姿を消す。
    →みんなが力を抜く「後始末」にこそ力を入れよう。
    仕事で目立つのは、始めと終わりだ。始めはみんな力を入れるから、競争率も高く目立たない。
    ところは終わりはみんな疲れているから力を抜きがちになり、競争率が低くて目立ちやすくなる。

    後片付けがきちんとできる人は、逃げない人だ。
    プロジェクトが失敗に終わっても、最後まで後始末をキチンとやり、アフターフォローも欠かさない。


    p51
    ・出世する人は、いかなることがあっても上司にはキレない。窓際の人は、上司にキレたと吹聴して武勇伝にする。
    →上司にキレるのはプロではないと心掛けよう。


    p63
    ・出世する人は、飲み会参加率30%以内をキープして一目置かれる。窓際の人は、飲み会に皆勤賞で参加して自分の価値を下げる。
    →飲み会には3回に1回出席しよう。

    サラリーマンとして参加率ゼロはさすがに人間関係に支障をきたしてしまう。
    断る理由は変な嘘ではなく「ちょっとゆっくり休みたい」など本音で勝負だ。
    参加率30%だと、相手に「今回は参加してくれてありがとう!」という気持ちも芽生えてくる!


    p73
    ・出世する人は、打ち合わせは25分以内で切り上げることを目標にする。窓際の人は、長居することを目標にする。
    →打ち合わせで相手に名残惜しさを感じさせよう。

    大切なお客様と末永くお付き合いしたいのなら、打ち合わせで長居しないことだ。
    長居しないためのコツは、25分以内に話を切り上げること。
    相手からして、いくら盛り上がったとしても1時間奪われたらショックは大きい。だが30分なら少し物足りなさを感じるものだ。


    p81
    ・出世する人は、いかに相手に気を遣わせないかに腐心する。窓際の人は、いかに相手に一目置かれるかに腐心する。
    →まわりの人をリラックスさせよう。

    出世する人は、相手が誰であろうといかに気を遣わせないかに腐心する。
    服装や表情に至るまで、相手が虚勢を張らなくてもいきように気を使う。
    出世する人にとって、相手がリラックスしてくれることこそが勝利なのである。


    p94
    ・出世する人は、好き放題意見を述べても最後はあっさり多数決に従う。窓際の人は、ろくに意見も述べないで多数決で決めると文句を言う。
    会議では自分が正しいと思った意見を好き放題に述べ、実際それが多数決で却下されてもケロリとしている。
    まるで何事もなかったかのように黙って従うそのサマは、強靭な精神力だと魅力的に見られるだろう。


    p96
    ・出世する人は、偉くなっても腕を組んで人の話を聞かない。窓際の人は、偉くもないのに腕を組んで人の話を聞く。
    →腕を組むのはやめよう。腕を組んで人の話を聞くのは失礼だし、そもそも脳みそフル回転で参加していると腕を組む余裕なんてなくなる!


    p102
    ・出世する人は、常にお客様の生の声をストックしている。窓際の人は、常に自分の思い込みで勝負する。
    →発言に「お客様」をからませよう。
    会議の時間以外で、いかに普段からネタ収集しているかが勝負なのだ。


    p110
    ・出世する人は、部下の時代に納得力を磨く。窓際の人は、部下の時代に「納得できません」で逃げ切る。
    →部下の時代で大切な勉強は、納得する力をつけておくことだ。


    p128
    ・出世する人は、弱点を把握するために食わず嫌いをなくす。窓際の人は、食わず嫌いだらけで人生を終える。
    出世する人は、食わず嫌いを人生からゼロにしたいと願う。
    食わず嫌いをなくすということは、どんなことにも一度はチャレンジして貪欲に学ぶということだ。
    挑戦した上で、無駄か否かを判断しても遅くはない。


    p136
    ・出世する人は、後輩より先に挨拶する。窓際の人は、後輩から挨拶がないと不貞腐れる。
    →自分から挨拶をしよう!


    p138
    ・出世する人は、フラット目線の対話。窓際の人は、上下目線の対話。
    →いつもフラットな関係を意識しよう。

    出世する人は、目上で有ろうと無かろうと、できるだけ相手とフラットな目線で対話しようと努める。
    もちろん目上の相手に対しては、言葉遣いに最新の注意を払うし、最大の敬意で接する。
    だが不必要なまでに卑屈になったり、露骨に相手を見下したりすることはない。
    相手と同じ目線で、心の中に同じ映像を描くように対話するのだ。
    その結果、対話に一体感が生まれて、お互いに信頼関係が生まれるのだ。


    p146
    ・出世する人は、最低10年間は聞き役に徹する。窓際の人は、とにかく話したがり屋。
    →まずはインプットしよう!

    出世する人は、最低でも10年間は膨大な量のインプットをしている。
    インプットのためには、とにかく聞き役に徹しなければならない!
    インプットの量がある水準に達した瞬間、自然にアウトプットが溢れ出すのだ。


    p150
    ・出世する人は、冒頭で結論と理由を一言ずつ述べる。窓際の人は、言い訳ばかりで最後まで結論が出てこない。

    出世する人は、とにかく話が短い。
    話が短いと、相手の時間を盗まないので感謝される上に、「この人にはきっとまだ何かがあるはずだ」と過大評価してもらいやすい!
    結果、魅力的な人に移る。

    最初に結論を述べ、その理由を述べる。
    この2アクションだけなので、相手にも伝わりやすく、できる人の仲間入りできる。

    ぐちぐちと喋りが長いと、「ダメな人」「時間泥棒」の烙印が押されて、ますます窓際コース一直線だ。


    p154
    ・出世する人は、決断の速い人。窓際の人は、決断の遅い人。
    →出世するためには、決断力が不可欠だ。

    部下の時代から、もし自分がリーダーならどんな決断を下すだろうかと考える。
    リーダーと決断が異なれば、なぜリーダーはそのような決断に達したのかを真剣に検討し、あとから確認してみる。


    p163
    結局、仕事ができるか否かは、決断のスピードによってくる。
    決断の速い人が仕事ができる人で、決断の遅い人は仕事ができない人だ。

    勿論、スピードだけではない。
    どのような基準、根拠に基づいて決断したかは大切である。


    p168
    ・出世する人は、決断できなかったという後悔だけはしたくないと考える。窓際の人は、間違った決断をして後悔したくないと考える。
    →自分で決断したことが生きた証になると気付こう!

    決断する人生は、成功もするが失敗もする。
    だがたとえ決断を誤って周囲にドン引きされても、決断することそのものが生きた証なのである。

  • ・出世する人は、最低でも10年間は膨大な量のインプットをしている。インプットのためには、とにかく聞き役に徹することだ。聞き役に徹すると、人間のいろんな本質が見えてくる。
    私もサラリーマン時代には、10年間で1万人以上の人たちと仕事で対話してきた。1万人以上の人たちの話を聞いてきたと考えていい。
    なぜそれができたかといえば、10年間インプットすれば、無尽蔵のアウトプットが可能になることを本で予習していたからだ。

    ・決断する人生は、成功もするが失敗もする。否、失敗のほうが成功よりも数の上では遥かに多い。
    ところが死に際に「あの成功は俺がやった」というのと「あの失敗は俺がやった」というのでは、ほとんど差がなくなる。人生の最期において、大成功と大失敗は経験の絶対値では同じ価値だったと解釈できるのだ。
    大成功を収めた師匠たちが異口同音に教えてくれたから、これは間違いない。

  • 出世に必要な考えがしっかりと書いてある著書であり、これを行動に移せたら完璧なビジネスパーソンになれると思う。

  • 出世する人と窓際の人の違いを70個比較した本。簡潔な言葉で爽快に言い切ってくれるので、一気に読めて読後感も良い。出世欲を持つことは決して恥ずかしいことではないし、妥協する人・決断できない人(いわゆる窓際の人)にはなりたくないと心底思う。

  • フランクに読了できた。1日の決断の数を増やすには当面最適な環境にあるので、実践を心掛けたい。

  • 上司には楯突かない

  • シンプルで当たり前と思うこともあるが、素直に聞き入れたい内容がまとめられていて良い。また構成と本の文字の大きさや強調がはっきりしていてすぐに読めるものであった。

  • 参考になった

  • ・相手の表情から(仕事の)真意を読み取る。
    ・オフの振る舞いにも注意を払う。
    ・名刺の肩書きとかではなく、その人を見るべし。
    ・腕を組まない

  • ⚫️この人間は信頼できるか否か:提出期限を守る/水増し請求
    ・会議は正しい結論より楽しい結論になるように導く
    ・相手の話に。が出てくるまで話さない。、=話の途中で割り込まない
    ・仕事ができるか否かは、決断のスピード
    ・自分で決断したことが生きた証になる

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著者プロフィール

愛知県生まれ。岐阜県各務原市育ち。文筆家。東北大学教育学部教育学科卒。日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。コンサルティング会社では多くの業種業界におけるプロジェクトリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって得た事実とそこで培った知恵を活かし、“タブーへの挑戦で、次代を創る”を自らのミッションとして執筆活動を行っている。著書は本書で180冊目。音声ダウンロードサービス「真夜中の雑談」、完全書き下ろしPDFダウンロードサービス「千田琢哉レポート」も好評を博している。

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