16歳からのはじめてのゲーム理論 "世の中の意思決定"を解き明かす6.5個の物語

著者 :
  • ダイヤモンド社
3.26
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本棚登録 : 746
感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478110713

感想・レビュー・書評

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  • ネズミの親子が人間たちの行動を観察し、それに対しての考察をする形で、専門用語を一切使わずゲーム理論の基礎を学べるようにした本。

    加えて、各章の終わりには紹介されたエピソードのポイントやそれがゲーム理論上ではどう扱われているかの解説もあり、本書の終わりには、さらに深く知りたい人のための書籍案内もあるので、ゲーム理論の世界に入っていきやすいような気がした。

    少々ややこしいエピソードもあるが、世の中の意思決定がどのように行われているかに興味ある人にはお勧め。

  •  広く複雑な社会の存在に気づき始める年頃を対象に、社会を見つめる方法としてゲーム理論の思考法を伝えてくれる本です。ねずみの親子と、彼らが見た人間たちの物語を通じて、普段駆け引きとは考えられないような、あまりにも身近な社会的行為の数々が、実は相手との駆け引きに基づく意思決定によって成り立っていることが分かります。その点で本書は、ゲーム理論を理論として学ぶと言うよりも、読者によっては実社会を生きるうえで示唆するものが多く隠されているように思います。私自身がそうで、第二章の話を読んで膝を打ちました。他の人と意見が一致していても、「なぜ」を共有することでよりよい答えに到達する可能性がある。他人との情報共有をおざなりにしがちだったので、ハッとするものがありました。ゲーム理論の考え方をざっくり知ることが出来る、面白い一冊です。

  • 自分で判断する時、課題にぶつかった時にどう考えるか?のアプローチが物語を通して解説されている。
    紹介されていた手法は大まかに
    ・「もしも○○だったら?」と仮定することで相手や状況の変化を想像してみること
    ・「なぜ?」と背景にある理由を考えたり、相手がいるなら聞いてみること
    の二つに絞られると思う。
    問題解決のための考え方のコツとしてはどれも真新しいものではないけど、それがロジックで表現されていることそのものが新鮮でおもしろいと思えた。
    帯には数式を全く使わずにゲーム理論を表現していると絶賛の言葉があったが、逆にこれをどう数式で表しているのか興味が湧いた。

  • ゲーム理論に興味を持つきっかけになった一冊です。一見ふつうの物語の中にゲーム理論のエッセンスが詰まっています。

  • 【本当にそうなるのか?】
    人の考えるという能力がまわりに影響するということだと思いますが、よくわかりませんでした。

    わたしのように嫌われる勇気で我が道を行く人間で、常に少数派をねらう人間にはゲーム理論が成り立たないような気もします。
    そんな理論があるなら理論を覆してやろうと、ひねくれ者のわたしなら思ってしまいます。(←おまえは素直さが足りん!)

  • ゲーム理論は意思決定の話なんだとわかった

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/745955

  • ねずみの親子が様々な家庭を屋根裏から覗き見しつつ、人の考え方に考えを巡らせる様子を通して「ゲーム理論っぽい考え方」に触れられる一冊。
    本書内でも前置きとして「はじめに」で書かれているが、"この本は、ゲーム理論の教科書ではありません。"

    物語形式の本編とゲーム理論でどのように考えられるかの補足からなる内容が、全6章+1で構成された本書。
    本編では専門用語を使用せず誰しも想像に難くない物語が展開され、補足を通して特定のシチュエーション下におけるゲーム理論的考え方を学べる。

    言われてみれば納得できるが見落としがちな考え方を学べるので、学問として学ぶよりよほど明日から役立てることができそうな内容だった。
    特に「人が何かするのには、理由がある」という考え方は、当たり前すぎるが故に見落としていないだろうかと自戒させられた。
    政治家の判断を見聞きした時、記事や動画にコメントをつける時など、自分と考えが違った場合に短絡的に批判をしていないだろうか。
    自分が正しいと思っていることをしていない人を馬鹿にしたりしていないだろうか。
    そういったことを考えるきっかけになっただけでも読んだ価値はあったと感じる。

    気になった点として、登場人物はA氏、B氏…、ねずみの親子はお父さん、お前、のように呼び合うので場面転換すると誰が喋っているのか混乱することがしばしば。
    本書の著者が後に出版した「雷神と心が読めるヘンなタネ : こどものためのゲーム理論」も同じく物語と補足でゲーム理論に気軽に触れられる内容だが、物語としての完成度はそちらの方が高く読みやすい。

  • 専門的な用語を一切使わずに、物語形式でゲーム理論のエッセンスを伝える本。
    さらっと読むことができます。
    ただ、この本を読んだ後にゲーム理論を説明して、と言われてもできません。
    しかし、人が何かを決めるとき・考えるときにどんな要素があるのかを多面的に知ることはできます。

  • 【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/547810

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著者プロフィール

1985年神奈川県生まれ。カリフォルニア大学バークレー校ハース経営大学院准教授。専門はゲーム理論。著書に『ゲーム理論入門の入門』(岩波新書)『16歳からのはじめてのゲーム理論』(ダイヤモンド社)。

「2022年 『雷神と心が読めるヘンなタネ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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