「静かな人」の戦略書──騒がしすぎるこの世界で内向型が静かな力を発揮する法

  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478111475

作品紹介・あらすじ

聞く力、気配り、謙虚……「静かで控えめ」は最強の武器。外向型が優位な世界で、内向型こその魅力を最大限に発揮する方法。

感想・レビュー・書評

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  • 【感想】
    読むのをオススメしない。
    筆者のジル・チャンはNGOのフィランソロピー・アドバイザーであり、心理学者や脳科学者ではない。専門的見地が無く、主張の一つひとつを裏付けるデータや科学的根拠が乏しい。一応、「内向型と外向型の脳の作り」「両者の性格や行動」といった部分については、ささやかながら論文から引用している。しかし、それらを実用するための「人間関係術」「組織論」といった部分については、筆者の思いつきばかりが並びまったく論理的でない。要は戦略書ではなく、筆者の実体験をもとにしたエッセイであり、その内容も、筆者が経験した狭い範囲を都合よくピックアップしただけの代物である。本書を読むことで内向型人間が戦略を得られるようになるとは思えない。

    そもそも、本の構成が取っ散らかりすぎている。例えば、
    ①内向型と外向型の脳の仕組み(内向型は外向型と生物的に異なる)
    ②内向型と外向型の性格の特徴(脳の仕組みが違うため、性格もこのように違う)
    ③内向型の強み、弱み(性格の違いで、それぞれこのような長所短所がある)
    ④内向型の強みを活かした人間関係術、仕事術(外向型優位の世界で、長所を発揮する立ち回り方)
    ⑤内向型の弱みを補うための生存戦略、リラックス法(外向型優位の世界で、短所をカバーする立ち回り方)
    ⑥外向型と内向型を組み合わせた組織論(まとめ)
    のような構成であれば、まだ「戦略書」の体を保てる(内容が全て正しいと仮定した場合だが)。しかし実際には、順序立っていないパラグラフと、いきなり湧いてくる脈絡のないトピック。そして筆者のエピソードトーク、エピソードトーク、エピソードトーク……。あまりにまとまりがなさすぎて、「結局何がいいたいの?」とページを何度も戻ってしまった。
    ダメなビジネス本にありがちな、論旨と関係ない話を挟んでページをかさ増しする手法ばかり。せめて章ごとに「何を一番伝えたいのか」を明確にしてから、本を書いて欲しい。

    ―――――――――――――――――――――――
    【まとめ】
    1 内向型と外向型の脳のつくり
    内向型の人たちは、脳の使い方がまったくちがう。
    第一に、内向型はじっくりと考える傾向にあり、自分が言おうとしている言葉の真意を慎重に考えてから口を開く。
    第二に、内向型は長期記憶に頼る傾向がある。しかし、長期記憶にアクセスするのは、短期記憶の場合よりも複雑で手間がかかる。長期記憶を引き出すには、なんらかのとっかかりを必要とすることが多い。
    内向型の神経伝達物質系を見てみると、内向型の脳は即座に反応するのが得意ではないことがわかる。そのため、不確かな状況に対応しながら、二つの言語間で通訳をしなければならないような場合、内向型の脳は過負荷になってしまうのだ。

    アイオワ大学のデブラ・ジョンソンと同僚たちは、内向型と外向型の脳における情報伝達および反応を観察した。ジョンソンらの研究によって、たとえば「質問に回答する」といった刺激が与えられた場合、内向型の脳は外向型の脳にくらべて、前頭葉および視床への血流が増えていることがわかった。内向型の脳のほうが活性化していたのだ。
    さらに内向型の脳では、記憶や問題解決や計画を司る部位においても、血流がより増えていることが明らかになった。内向型と外向型は生まれつき異なる脳をもっているのだ。
    一方で、マーティ・O・レイニーは、著書「小心者が世界を変える』(ヴィレッジブックス)において、人にはそれぞれ内向的な部分と外向的な部分があると述べている。脳の違いはあれど、どちらの性格が優勢で、前面に出てくることが多いかだけのちがいなのだ。


    2 社会に必要とされるのは外向型?
    心理学者のローリー・ヘルゴーは著書 『内向的な人こそ強い人』(新潮社)において、文化は内向性寄りと外向性寄りに大別されると述べている。
    フィンランド、ノルウェー、アイスランド、スウェーデン、デンマークの5か国を含む北欧は、非常に内向性寄りの文化圏。いっぽう、アメリカやキューバをはじめとする多くの国々は、外向性寄りの文化圏と考えられている。
    興味深い点は、たとえ生まれた国が外向型社会だったとしても、大多数の人が外向型であるとは限らないことだ。たとえば、NERIS性格診断テストの推計によれば、アメリカでは外向型の人よりも、内向型の人ほうが0.004パーセント多いという。

    外交的な文化の国では、学校から職場にいたるまで、「優れた表現力と社交力があれば、人は成功する」という通念が浸透している。
    残念なことだが、内向型に向いている仕事は、ない。コミュニケーション不要の仕事など存在しないし、そもそも、外向型にとっても理想の仕事というものはない。あなたは自分にぴったりの仕事を見つけるか、仕事に合わせて自分を変えるしかない。
    世界が外向型向けにできているからといって、外向型になろうと努力しても、内向型の悩みがすべて解決するわけではない。大切なのは自分らしくやっていく方法を見つけることだ。


    3 内向型の特徴
    ・傾聴力がある。内向型は顧客の真のニーズに注意を払う。内向型は観察の達人で、行間を読むことに長けている。情報を吸収して理解し、深く考えるため、相手にとって何が重要かを理解することができる。聞き取った情報をふるいにかけて意義のあるものを見つけ、さらに、その情報を背景となる文脈に照らし合わせて見ることができる。
    ・長期的で深い関係を築ける。敏感で、思いやりや共感にあふれているため、相手の感情をさっと理解できる場合が多い。
    ・分析能力が高い。情報を収集し、それを読み込んで分析し、相手の話にしっかりと耳を傾けるという、忍耐力の必要な作業が得意。
    ・ひとつのことに「集中」できる。簡単に挫けず、目標に向かって粘り強く取り組むことができる。
    ・内向型の人間は、何度も繰り返し練習する。「不意打ち」には慌てず、落ち着いて対処する。


    4 人間関係術
    ・もめごとが起きたときは、一息ついて、戻ってくる。思いやりをもって相手の話を聞く。
    ・内向型はチャットのほうが楽だが、直接歩き回って「個別」に話したほうが、要件は簡単に済む。
    ・内向型は他人の感情に影響されやすい。相手が腹を立てていても、無理して反論したり、あわてて説明をしたりする必要はない。一歩引いてから対応する。
    ・自分が伝えたい情報を相手に十分に理解させる。
    ・「外交的に振る舞わないと」というはったりをかます必要はない。むしろ、穏やかで、落ち着いて、控えめな態度が信頼感の源になる。


    5 人前に出なければならないときの戦略
    ・そもそも「本当に行くべきか?」を考え、不要と判断したならやめる。
    ・行くのであれば、「今日は少なくとも一人と知り合いになろう」というような簡単な目標を立てる。
    ・一人になれる場所を確保しておく。
    ・スピーチの前には、入念な準備をしておく。
    ・スピーチで話しているときは、ポジティブな反応を意識する。
    ・無理に別人になろうとしない。


    6 成功する組織を生むには
    ・謙虚たれ。自分の弱点や欠けているものを理解し、チームの利益を優先し、常に勉強を怠らない。
    ・内向型と外向型を混ぜ合わせたチームを作る。その際は、みんなが自分自身のことを率直に伝え、偏見を持たずに話し合う環境を作る。
    ・内向型には発言を、外向型には傾聴を促す。
    ・内向型と外向型を組ませる。
    ・内向型はリーダーに向いている。目標から目をそらさず、チーム戦に長けており、傾聴と戦略的思考を駆使できる。問題を冷静に対応できる。

  • 読み終えた第一感は、台湾の「繊細さん」です。

    内向的な著者が、現在の地位にいたるまでの体験と、外向的な人との対比によってどうすごせばいいのかを示唆してくれます。

    「口数はすくなくても、誰もが耳を傾ける」ような自分の意見をきちんと主張するための実践的な方法をお伝えしたいと思っている。
    内向的であっても、外向的であっても、自分の個性を大切にして、安全地帯から一歩踏み出すこと。他人に貼られたレッテルのせいで、自分の可能性を狭めてはいけないこと。この本でいちばん伝えたいのは、そういうことです。が、冒頭のメッセージになります。

    気になったことは以下です。

    ・ようやく気がついたからだ。私はべつに、ほかの人たちよりも劣っているわけじゃない。ちがうだけなのだ。と
    ・本当に自分を見失わずに、自分らしくあることだ

    ・内向的な彼女には、いくつかとっておきの切り札があった。スピーチのための情報集めに余念がなく、何度も練習する。相手の話を聞くのが好きなほうで、それが社交では役に立つことに気がついた。
    ・無理せず、自分らしく、穏やかな、落ち着いた話し方をすればいいのだ学んだ。
    ・静かで穏やかな人として、ありのままの自分になれば、あなたのキャリアはきっと変わる。私だってそうだったのだから。

    ・私には、自分から発言して意見を述べたり、提案をしたりするような大胆さがないのだ。
    ・内向型には2つの特徴がある。①じっくりと考える傾向があり、自分が言おうとしている言葉の真意を慎重に考えてから口を開く、②長期記憶に頼る傾向がある
    ・外向型になろうと努力したところで、内向型の悩みがすべて解決するわけではない。それどころか、内向型には内向型の能力が備わっている。それを発揮するには内向型ならではのやり方があるのだ。
    ・試練を乗り越える。死ぬこと以外の苦労は人を強くする

    ・外向型:てきぱきしている。なんでもさっとこなし、即座に決断を下し、リスクをとるのをおそれない。刺激や、快楽をもとめ、みずから率先してリードし争いを恐れない。が、ひとりで仕事をするのは好きでない。
    ・内向型:物事を深く考えがちで、多くの刺激には対応できない。慎重で用心深く、相手の話を聞くのが好きで、争いはなるべく避ける。ひとりで仕事をするのも苦にならない。
    ・内向型がエネルギーをチャージするには、ひとりになる必要があるのだ。

    ・重要なのは、自分がもっとも価値を生み出せる仕事を見つけること。それは、かならずしも、一番やりやすい仕事とは限らない。
    ・内向型が職場になじむ3つのこと ①仲間を見つけること ②仕事の能力を示すこと ③明確な成果を出すこと
    ・「この人は、本当によくわかってくれる」なと感じる。内向型には抜け漏れがなく、徹底的に考え、先々に予想される問題点にもいち早く気がつくのだ。
    ・おしゃべりで疲労困憊する ⇒要点しか話さないせいで、そっけない人だと思われているかもしれない。
    ・いまどぎ信頼ほど、価値のあるものはない。
    ・ともに難問に取り組んでいる仲間なら、逆境に直面したときどんな態度をとるかがお互いにわかるだけでなく、力を合わせて困難に立ち向かうため、固い絆と信頼関係を結ぶことができる。

    ・「もめごと」をさばく4つの方法 ①一息ついてもどってくる。②思いやりをもって相手の話を聞く、③コミュニケーションのチャンスにする、④引きずらない
    ・今後こまったことがあったら、担当部門をたずねていって、直接話しなさい。1対1のコミュニケーションを得意とする内向型は聞き上手。

    ・内向型は電話が苦手、①電話はいきなり鳴りだすから、②電話に出るには、そのときの思考を中断したり手を止める必要があるから
    ・対策として、①どれくらい時間がかかるかを聞く、②メールを打って、相手の話を事前に確認する、③あらためて返事をするという、④メッセージ、メールと併用する
    ・でも電話のいいところもある。①重要事項に言及する場合、②頻繁に相談する必要がある場合、③きわめて重要な案件を相談する場合、そしてなにより、すぐ済むので効率的である。
    ・オンライン会議は、相手の表情やジェスチャーも見れるのでより優れたコミュニケーション方法である。

    ・内向的な人はリーダに向いている。深く考えることができる、相手の話を聞くのがうまい

    ・自分の意思を尊重して、行く必要のないイベントにはいかない。
    ・無理のない目標を設定する
    ・脱出口を用意しておく
    ・恐怖心に日頃からすこしずつ慣れておくようにする
    ・発表などイベントの前後に一人の時間をつくって落ち着いて対処する
    ・自分のスタイルを見つける
    ・内向型にとって、文章表現は重要な武器の一つだ

    ・謙虚な人がいいチームを生む ①自分の弱点や欠点を知っている ②個人の利益よりもチームの利益を優先する ③つねに勉強と練習を欠かせない
    ・だれにでも、外向型と内向型が混在する。程度がことなるだけだ。
    ・みんなが自分のことを率直に伝え、偏見を持たずに話をしたほうがいい
    ・6人の会議だと、そのうちの2人の発言が、60%を占める

    ・優れたリーダは内向型が多い。カリスマ性はリーダーとしての有能さを保証するものではない(ドラッカー)
    ・私の好きな言葉は、「深い川は静かに流れる」です。

    結論は、「自分自身を理解すること。だが、それに縛られないこと。自分をよく知ることによって、自分の限界を意識的に超えられるようになる。内向型、外向型というレッテルで自分の可能性を狭める必要はない」です。

    目次は次の通りです。

    はじめに

    INTRODUCTION 鎧を脱いで身軽になる

    PART1 しずかな人の「仕事」の戦略
     CHAPTER1 「はったり」はいらない
     CHAPTER2 戦略的に「得意なこと」で勝負する
     CHAPTER3 「核心」の能力を集中的に磨き上げる
     CHAPTER4 独特の「脳の特徴」を武器にする
     CHAPTER5 自分を「現実的」に見つめ、受け入れる
     CHAPTER6 ストレスフリーで「新しい環境」になじむ

    PART2 静かな人の「人間関係」術

     CHAPTER7 仕事の戦場で「味方」を増やす
     CHAPTER8 落ち着いて「もめごと」をさばく
     CHAPTER9 「他人の感情」にいちいち振り回されない
     CHAPTER10 「電話」は難敵にも強い味方にもなる
     CHAPTER11 「交渉」を成功させるカギは聞く力
     CHAPTER12 「出張」で力の浪費を最小限に抑える
     CHAPTER13 外向的文化のなかで、「バックハンド」で戦う

    PART3 冷静な力を「人前」で生かす

     CHAPTER14 長所を生かせば「イベント」は楽勝である
     CHAPTER15 そもそも、本当に行く必要があるのか?
     CHAPTER16 勝敗は「始まる前」に決している
     CHAPTER17 社交は「戦略」がすべて
     CHAPTER18 人前で話す極意
     CHAPTER19 会議で「隠れる」ことはできない
     CHAPTER20 静かな人は「SNS」を使い倒すべし

    PART4 静かな人の「潜在能力」

     CHAPTER21 「謙虚さ」ことが成功をもたらす
     CHAPTER22 タイプを混ぜれば「最強チーム」ができる
     CHAPTER23 あえて「正反対」の相手とタッグを組む
     CHAPTER24 上司を「管理」して、正当な評価を得る
     CHAPTER25 リーダに「カリスマ」はいらない
     CHAPTER26 「静かな羊」がライオンを導く

    おわりに

  • 1.職場であまり話さないタイプですので、何か助けになれば良いと思って読みました。

    2.内向的な人にはその人なりの武器があります。リスクヘッジの考えやSNSでのやり取り、入念な準備など、数えればキリがありません。外交的な人が得をすると思われがちですが、そんなことはありません。内向的であることを自覚し、それなりの武器を磨くことで、自分を高めてくれるのです。

    3.内向的であることは心配性であることが特徴的だと書いてあった時、ふと友人に言われたことを思い出しました。それは「優秀な人はみな心配性」ということです。あらゆるリスクヘッジをとり、成功する確率を上げていくと述べていました。
    私は内向的と外交的な部分の使い分けが出来たら嬉しいと思いました。話すことは苦痛ではないですが、自分から話しかけることはあまりありません。ですので、ここを外交的に、逆に思考の部分は内向的にすることで、理想の自分を描けるのではと思いながら読みました。

  • 謙虚な人がいいチームを生む
    脚光を浴びているものが、真の影響もたらすとは限らない。

    謙虚な人には3つの特徴がある
    自分の弱点や自分に欠けているものを知っている。
    個人の利益よりもチームの利益を優先する。
    常に勉強と練習を怠らない。

    カリスマ性はリーダーとしての有能さを保障するものではない、ピータードラッカー。

    経営管理や事業の持続性成長に関するコンサルタント講師であるジムコリンズは、飛躍を遂げた数多くの企業や事業を調査した。
    結果そうした企業において意欲的でカリスマ性のあるリーダーだと思われているCEOは1人もいなかった。彼らが成功したのは極めて謙虚でありながら、徹底的なプロ意識の持ち主だったからだったのである。
    彼らの特徴として、謙虚で穏やかで物静かなであり、自己抑制や自制心に優れ、控えめで内気といった点を挙げている。

    作者の好きな言葉
    深い川は静かに流れる。

  • 内向型の人が読めば勇気づけられる
    外向型の人が読めば内向型の理解につながる
    自分は内向型寄りの人間です
    内向型だからって外向型になろうとしたり悲しんだりせずに内向型なりのやり方で乗り越えていけることを教えてもらいました

  • この本は、「ブックオブ・ザ・イヤー特別賞」受賞作で、「内向型の人の世渡りの方法!」について書かれています。
    「内向型の人は、そのままでいい!」というアドレスではなく、「自分の強みを生かしながらも努力が必要ですよ!」という著者の論旨は、とても説得力があって、腹落ちできました!
    ぜひぜひ読んでみて下さい

  • 前から気づいていたけど、
    私は典型的な内向型と確信しました。

    しかも嬉しかったのは、著者ジル・チャンさん
    彼女も内向型で、だからこそこの本があるのですが

    〈私は誰からも好かれる、はつらつとした優秀な働き者になり切ろうとして必死だったのだ。(略)
    いつでも気の利いたことを言える、スピーチの達人になりたかった。
    一緒にいて楽しい人だと思われたかった。
    私はかっこつけるためにー鎧で身を守るためにーそれこそ多大な努力を払って、「活発」「ほがらか」「楽しい」「ポジティブ」「元気いっぱい」などなど、誰もが好感をもつ理想のイメージを片っ端から体現しようとした〉

    私も思春期頃からずっと、働くようになってもしばらく
    そんな感じだったので、これを読んで「同じです!」と、とても嬉しかったです。

    〈私はべつに、ほかの人たちより劣っているわけじゃない。
    ただ、ちがうだけなのだ、と〉

    私も今は内向型が短所とは思っていないし
    ジルさんに比べると非社交的な仕事なので
    さらに内向型を楽しんでいる毎日です。

    それでももし内向型であることに悩んでいる人がいたら
    ぜひ読んでほしい本です。

    〈内向型にとっては、仕事は自分の安全地帯から踏み出すための格好の理由だった、ってわけだ〉

    わかる。
    だから、学生時代より大人になってからのほうが楽しい。

    〈内向型の人は孤独に慣れており、
    内なる精神世界を漂っている時間が長い。
    内向型はよく内省し、観察や計画においても注意深く、
    想像力や創造力を発揮して、
    問題の解決策の提案に集中することができる。
    くわえて、入念な調査を行い、
    決定したことを完璧に遂行しようと努める。
    (略)謙虚で穏やかで物静かであり、
    自己抑制や自制心に優れ、控えめで内気〉

    ちがったかな、私…。

    〈深い川は静かに流れる〉
    真に実力のある人や、思慮深い人ほど、やたらに騒ぎ立てることはないということ。

    肝に銘じます。

  •  自分はこんな性格だからって諦めてた所があったけれど、諦めるのではなく、この個性をどう活かすかが、自分がなりたい自分になるために重要なのだと学んだ。
    全体的にアメリカンな考え方だなあと思う所が多々あったが、日本でも主に仕事の場で活躍しそうな知識・発見が多かった。

  • 私も典型的な内向型。これを読んで自信が持てました。自分らしく落ち着いて物事に取り組むのみです。

  • 静かな人、すなわち内向型な人が持つ聞く力、気配り、謙虚、冷静、観察眼、戦略的思考、質の追求、慎重、準備力など、数々の長所があり、それは使う場所、使い方によっては大きな武器になる。リーダーにも向いている。実は外交的な人との相性がいい。なるほどと思うことがいくつもあった。無理に前に出て活発になる必要はない、これでいいんだ。
    346冊目読了。

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著者プロフィール

ジル・チャン(Jill Chang)
国際非営利団体ギブ・トゥー・アジアのアジア太平洋地域ネットワーク・マネージャーとして20か国以上のチームを統括、過去2年間で行ったスピーチは200回以上に及ぶ。15年以上にわたり、メジャーリーグやアメリカ州政府、非営利団体など、さまざまな業界で活躍してきた。清華大学卒業後、ミネソタ大学スポーツ・マネジメント修士課程修了、ハーバード大学リーダーシップ・プログラム修了。ハーバード・シード・フォー・ソーシャル・イノベーション、フェロー。2018年、ガールズ・イン・テック台湾40アンダー40受賞。

「2022年 『「静かな人」の戦略書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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