アフターコロナのマーケティング戦略 最重要ポイント40

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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478111611

感想・レビュー・書評

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  • 1年ちょっと前に出版された本だったので、もっと早く読めばよかった。
    足立さん西口さんの著作を読んでる人には、前半は既知のことが多いですが、後半は「今」にフォーカスされているので、新しい発見もあるかも。

  •  分析するのであれば、1つのカスタマージャーニーを描いて「これだ」と決め打ちするのではなく、1人1人、個別のカスタマージャーニーを紐解かなくてはなりません。それを10人、20人と愚直に繰り返す中で、結果として、共通項、共通のインサイト、メディア習慣、生活習慣が見えてくるようになります。そのうえで、誰に(WHO)、どんな独自性や便益を(WHAT)、どのようなやり方で(HOW)提供すればよいのかを決めていけば、マーケティング施策(HOW)の精度と成功確率は格段に上がっていきます。

     人がものを買う理由は、楽しい、欲しい、おいしそう、自分にとって便利だ、など本能に基づく欲望がベースにあります。そして、これはコロナ禍が起ころうが起こるまいが、何千年も変わっていません。
     …
     人間は欲や感情で動く存在です。人の心に何かしらの影響を及ぼして、結果的に行動を変えるには、理屈を説くのではなく、人間の根源的な欲求、人間を突き動かす部分にアプローチすることが不可欠です。

     いざ競合と比較されはじめると、何によってその優位性が成り立っているか、独自性と便益が紐づいた形で認知されていないと、簡単にマーケットは奪われてしまいます。

     では、自分たちに何ができるのか、そこは、とことん考えてみるしかありません。こうしたときにヒントになるのが、みんなが無理だとあきらめているところ、ほかの人がやらないこと、ライバルが嫌がることは何かを考えてみることです。

    ■コロナがマーケティングにもたらした影響
    ①今回のコロナにより、何かが「変わった」ように見えるのは、実は今まで起こっていた傾向が加速しただけ、ということ。
    ②何を大事に思うか、何にお金を使いたいかという、プライオリティ(優先順位)が変わった人がいること
    ③マーケティングの意思決定でのスピードと柔軟性がさらに重要になったこと
    ④最適なメディアミックスが大きく変わったこと
    ⑤広告制作のクリエイティブのオプションが増えたこと

  • 論点と提言と、今の時代を切り取ったマーケティング戦略と言う形での今の時代への提言。対談形式部分もあり、読みやすさにも考慮されている。熟読と言うよりもこの生の感覚を血肉とするべく今、読むべきものかなと。当然、しばらくして見返しても時間の経過を感じられるってのもあるだろうけど。今、読んでよかったと。

  • 問題→説明というより。自論を答えるために問題提起って感じがする。根拠などもないのであまり参考にならない。

  • 日本人は外出禁止や移動はあまりし無くなっている。

    移動しない→ウーバー→太る→ジム、ライザップ、健康食品が売れていく。

    コロナ禍関係なく顧客の変化は常に起こり続けている、私たちはその変化に対応しなければいけない。

    常に変化していることが、なんらかのイベント発生で、一気に加速する。

    顧客の変化をいち早く読み取る。

    デジタル時代にマスマーケティングは不要。

    旧メディアはオワコンではなく、人工で見ると50代から60代は若手世代よりもマーケットが多かったりする。50代は10代20代では世代人口が1.5倍違う。

    バズる動画広告は、エンターテイメント価値が強くなり、商品の印象には残らない、【ベンチャーなどはまず会社を知ってもらうことが大切なので有効、保険会社など、】

    テレビとデジタルメディアは、顧客の視聴態度が異なる点も、考慮にいれとく。

    広告効果を失ったのは、雑誌,新聞、ラジオは多少
    テレビはそこまで低下しておらず、ネット同じぐらい

    割引きキャンペーンなどをすれば乗り換えるはず!と短絡的に考えず、マーケターがデジタルネイティブかどうかより、一人一人の顧客心理に寄り添う事が大切。

    デジタルに過剰反応するのではなく、ファクトベースで考える事が大切。

    カスタマージャーニーを描けば、いい打ち手が見つかる。

    欲ではなく頭で考えていることは長続きしない。
    人間は欲や感情で動く。

    イヴ・サンローランは日用品に手を出して、高級な値段に設定できなくなった。

    デリバリーで頼むのは、普段使ってる店、聞いた事がある店。トップオブマインドに入らないといけない。

    広告だから、新規のことをやらないといけないわけではない。ブランドを思い出してもらう機能もある。

    顧客が製品を買う理由を徹底的に洗い出す、考え抜く。

    事業を継続的に成長させたいのなら、論理的に考えた上で、自社や競合がやってなかった事を見つけて勝てる戦略を策定する。

    立てた戦略も瞬間的に陳腐化する。勝ちづけるには変化に対応できる柔軟性。

    Who→wat→how

    同業他社を見てもイノベーションは起こらない。
    マクドナルド総選挙。

    パチンコ屋はリニューアル後は玉の出がいいから
    来るが、新規顧客が増えるわけではない。

    文化を変えるとき、変えたほうが得だと思わせるような方針、待遇を考える必要がある。

    価格をフレキシブルに変えることで、顧客満足と自社の収益の両方を上げることができる。

    価格プロモーションの極意は一度試してもらえればという
    確信がある時にしか使ってはいけない。
    安さ=売りになってしまう。便益を先に考えさせる。

    演劇をリアルでやる場合も以前のようにはできない。
    多くの人を狙わず、ロイヤル顧客向けに価格を上げる。

    売れないと思えばすぐに転換する。

    目指すは独自化。

  • 別に「アフターコロナ」ということではないですが、マーケティング戦略のポイントが纏まっていて良かった。

  • よく言われるビッグデータの有効活用とか、マーケティングの一般的な考え方を理解するには良い書籍でした。

    ・刺さった文いくつかピックアップ
    データを取るなら人の行動が掴めるくらいの大量のデータがあってこそ。
    →OMOとかの考えが浸透していく今後はまさにこれならでは。

    人間は感情や欲で動く存在
    ものを買う理由ら楽しい、欲しい、美味しそう、
    自分にとって便利など本能に基づくもの。

  • マーケティングに行き詰まった方、
    業績を伸ばしたい方にぜひ読んでいただきたいです。

    アソビュー、コッタの事例は学ぶものがありました

  • ・ データドリブンに傾注しすぎると、未来の顧客戦略を念頭に置かずに、短期での投資効果を高める方向に進んでしまいます。単に大量のデータを集めるよりも、顧客の行動を左右している深層心理を理解した方がよほど役立ちます。現在の打ち手が誰に有効なのか、なぜ効果があるのかがわかれば、次の一手を考えやすくなります。また、現在の打ち手が有効ではない顧客など、問題点を理解できれば、トリノがしている潜在顧客層を把握し、どんな働きかけをすればいいかがわかってきます。
    ・ 顧客のいうことをただ愚直に聞いて対応するだけでは、新しいものは生み出せないということです。顧客自身が気づいていない、言語化できない潜在的な不満やニーズ、深層心理の声を探り、そこから具体的な製品やサービスにつながるアイデア、独自性のある便益を考えていった方がイノベーションにつながります。
    ・ 人間は自分の行為や起こってしまったことに「理由付け」をしたくなるのです。
    ・ 製品やサービスが売れるのは、買う人にとって具体的便益があるかどうか、そしてその便益に他の代替物や競合が提供できない独自性があるか、という2つの要素からでしかありません
    ・ 9セグマップはブランド選好の積極・消極性でも分けられる
    ・ ブランディング要素の強化は、常に便益と体験の組み合わせです。たとえばセブンイレブンのセブンプレミアムは、プライベートブランドですが、ナショナルブランドよりも高い価格で、おいしいというポジショニングを形成できています。高価格なので、原価も高く設定することができ、食材にこだわって、よりクオリティのよいものが提供できるという好循環に持ち込めています
    ・ 顧客を起点として、新規獲得とロイヤル顧客育成の2軸で考え、それらの結果としてのブランディング強化を実行しなければならない
    ・ 消費者の視点で、それで自分が買うのかと問いかけてみる
    ・ 人間は欲や感情で動く存在です。欲ではなく、頭で考えていること(理屈)は、なかなか長続きしません
    ・ 「このブランドは好きだけど買わない」「このブランドは好きではないが買う」の選択の中にKPI選択の課題がかくれている
    ・ 話題化を仕掛けたいなら、結びつけたいものを綿密に計算したうえで、その話題が製品やサービスの特徴につながり、行動を促してこそ効果が出るのです(話題化を分解する)
    ・ マーケティングは、つくり終わったものを反則することではない。どんな顧客に、どんな便益を訴求するか、商品を企画し作る段階から入り込んで「伝え方」を考えよう
    ・ みんなが無理だとあきらめているところ、他の人がやらないこと、ライバルがいやがることは何かを考えてみる(夜はハンバーガーを食べない、という当時の常識から夜の需要創出を考え、夜マックを打ち出した)
    ・ 同業他社ばかり観ていても、イノベーションは生まれない。新しい打ち手のヒントは、自社から遠い異業種の事例にこそある
    ・ TAM(Total Addressable Market)を随時知ることで、未認知の顧客はどれだけいるのか、その顧客にはなぜ認知されていないのか、認知されているが購買しない顧客は何人いて、なぜ購入しないのかと、マーケット全体を観ながら戦略をつくれば、もっとチャンスは広がります。
    ・ 自分たちによく見える狭い範囲だけを切り取り、そこで売上が伸びなくなるとあきらめて、新製品の開発に活路を見出すやり方には、大きな機会損失があります
    ・ カルチャーをかえるときには、望ましいカルチャーを実践している人たちがほめられる、社内で認められる、いい待遇が受けられるという状態に持っていくことも必要です
    ・ 阿蘇ビューのお家体験キット:ミッションである「ワクワクをすべての人に」をもとに、「お出かけができないこと気にどうすればワクワクを届けられるのか」を考え商品化した
    ・ 比較ではなく、絶対値としての便益、オンリーワンとしての独自性を押し出せるものを考えるところから、製品設計やマーケティングの提案は本来スタートしなければいけない(洗剤の漂白機能をいくら謳ったところで、他の洗剤が想起されてしまう)
    ・ 競合を観るとマネしたくなる、それではイノベーションは生まれない
    ・ お客さまが価値を感じるものを提供したときに、短期ではなく長期で利益が得られるしくみが作れるか

  • 「アフターコロナ」というよりも、通常マーケティングに関わる内容で、最後の方に一部、数社のコロナ禍のマーケティング事例があるのと、所々、アフターコロナに触れている感じ。アフターコロナのマーケティング手法はこうなるだろう!的な組み立てになっているわけではなくて、一般的なマーケティングに関する論点とそれに対する回答があり、マーケティング本としては、ふむふむと思うところがいくつかあって読みやすかった。

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著者プロフィール

ファミリーマートエグゼクティブ・ディレクター、CMO。P&Gジャパン、シュワルツコフヘンケル社長・会長、ワールド執行役員、日本マクドナルド上級執行役員、ナイアンティックシニアディレクタープロダクトマーケティング等を経て、2020年10月より現職

「2023年 『SaaS時代のDX 一流企業の働き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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