会って、話すこと。 自分のことはしゃべらない。相手のことも聞き出さない。人生が変わるシンプルな会話術

著者 :
  • ダイヤモンド社
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感想 : 111
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478112625

感想・レビュー・書評

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  • 著者が面白い人だとわかる本。

  • <まずボケてみる>

    「上手いこと言うね」
     よく耳にする。特に、私の職場ではおじさん発信で。この一言は会話のお尻を有耶無耶にして終わらせる力があると、改めて気付いた。強制着陸させる。僕はおじさんとやりとりを続けたいと思うことはあんまり無いので、この一言に安堵し、ありがたいと思う時もある。
     一方相手がおじさんで無い場合、近い先輩なんかやったらどうやろうか。(あれ、思ってた流れじゃないな)ぼやけた不安感が浮かび上がってくる。食べかけの皿をバイトが聞きもしないで下げようとして「あ、まだ残ってるんやけど」と伝えられなかった時みたいな、ゆるい虚しさを感じる。この心の動きが分かった。こんなやりとりは寂しいのだ。キャッチボールの球を勝手に懐に仕舞われて「じゃ、帰るわ」と言われるようなもので、これは仲が良いと思っている相手であるほどキツイ。おじさんだから何とかなっていたわけだ。
     と、書いたものの親しい人と話していてそんな流れで切り上げられることはそんなに無い。かつ、自慢ではないけど日常人と話して苦心する事もあまり思い当たらないので、少し他人畑を眺めるような気持ちが最初はあった。しかし、どうやらこの姿勢は形を変えて僕の周りにも潜んでいた。それでは一度ここで筆を休めて、裸になって全力で踊りたいと思います。

     あなたは今「コイツ何言ってんねん、頭おかしいんか」と思われたやろう。それです。ツッコミです。田中さんの、会話におけるツッコミに対する考え方が衝撃的やった。ボケ方が雑過ぎる点には一先ず目を瞑っていただきたい。ツッコミキャラなんて言われて悦に浸りがちな方、注意しないといけないかもしれない…
     会話という、百人百様の考え方があろうものに対して、こんなに言い切ってしまう。山程世の中に溢れているモノとは全く違う視点で。すごい。

     一冊目を読んでいたので、迷わずポチッとしました。僕にとっては前回よりもさらに身近な、人と「会って、話す」ということ。自分の考えと比較しながら、色々と考えました。ツッこむということ…

  • 深い話なんだか、手抜きなんだかわからないビジネス本。言ってることはよくわかるし、作者は面白いおじさんだと思った。

  • 読めてよかったです。
    書いてある内容だけなら
    ネットで公開されている
    いろんなインタビューで知ることはできるんです。
    内容ではなく、このダイアローグそのものが
    この本の内容を表しているように
    読めば読むほど感じます。
    本当に面白い話しって話た内容がテーマが面白いのではなくて、
    その時一緒に過ごしていた時間が面白いんですよね。
    あの時何を喋っていたっけって思い出そうとすることができないくらいなのに
    何かよく楽しくわからない楽しさがあったなぁとか
    一緒に食べていたものとか
    一緒に見ていたものとかだけが残って
    ただ一緒に面白い時間を過ごしたって思い出があります。
    テキストで読むのではなく、
    音で、言葉で聴きたくなります。
    一緒に見ること、一緒に感じること
    それが会うってこと。

    今この時期に読めて良かったです。
    感染症がまだ落ち着かないために
    ただ会うことにリスクがある。
    感染症そのものって今この時期でなくても、
    ずっとずっとあったのに「未知の」となるだけで怖くなる。
    その怖さがある中でも、会って話すことをしたいと言う思い。
    電話でも、リモート会議でも
    超えられない思い、内容ではない話したいこと。

    多分この人がこんな人を話しましたって中身は
    記録にすることもできるし、文字にすることもできる
    でもその一緒に経験することは、会はないとできない。
    その人について話すのではなく、
    どんなことをしてきたのかを聞くのではなく
    同じものを見て、同じ遊びをして、同じものを食べて飲んで、時間を過ごす。

    前作があったから今作がありました。
    今作があったから前作があります。
    書かれた順番が逆だったらどんな作品になったのだろう?
    書かれた時期が違ったらどんな作品になったのだろう?
    会って話すだけでは終わらない
    そこで得て感じて今まで考えたことを
    こうして書籍として形になっていることに
    いつでも好きなタイミングで読める
    読んだからこそ
    また会って話すことが楽しくなります
    既存多くある会話の本の
    その先を見せてくれました。

  • 読了:2021/12/2

    書店の平積みで衝動買いしたが買ってよかった。

    相手はあなたに興味がない。
    あなたも相手に興味はない。
    だから外に目を向けよう。
    ボケ続けよう。
    ツッコミは仮説殺し。
    ツッコミする必要があるのは芸人だけ。
    理想の会話はみんながボケ倒して「いま何の話してたんだっけ?」となること。
    好きになるのはズカズカと距離を詰めてきた人ではない。
    距離感のおかしい人の共通ワードは「そんなこと言っても一歩踏み込まないと人との距離は縮まらないだろう」
    自分のやるべきことをしっかりやっていたら、向こうから距離を詰めてくる。それに応えるかどうかは自分で決められる。
    会話とは、本質的に傷つくもの。だから自分と会話した後、相手が少しだけ話す前より幸せになっていてくれるように、機嫌をよく保つこと。

    2022/1/31
    わかり合うために会話をするのだと思っていた。だから、内面をどこかで見せる必要があるのだと。
    そうではなく、相手と自分は違うように生まれて違うように生きてきた、その深くて埋まらない溝を発見するために会話をするのだ。自分と相手の境界を発見するということは、相手の輪郭を発見することであり、また自分自身の輪郭を発見することでもある。
    「分かり合えない」と絶望してからが始まり。

  • 自分を磨くことが話すためには大事という当たり前なんだけど心をえぐるフレーズがあって考えたり安心したり忙しい本。

    相手への敬意を忘れない等、
    話す上でテクではなく根本的に大切なのは何か、
    なぜそう考えるのか具体的なエピソードを交えて教えてくれる。

  • タメになることも書いてあるが良く考えればわかる

  • 会話の本質をついてる気がした。
    試してみよう!

  • 思いがけずいい本だった。

    主旨はざっくりこういうことだ
    ①自分の話には誰も興味ない。相手の話も聞きたくない。
    ②わたしのことでもなく、あなたのことでもなく、「外部のこと」を話せ。
    ③おもしろい会話のベースは「知識」である。
    ④会話はどんどん脱線しろ。オチはいらない。結論もいらない。
    つまり会話とは、相手の話を聞いてやるとか仲良くなるためのツールではなく、共にどこか遠くへいくための手段ということなんだと思う。

    「会話というのは、本当は絶望してからはじまるんじゃないか」と著者は言う。
    会って、うまく言葉を交わせば、相手を思い通りに動かせる。仲良くなれる。いつかは心が通じ合う。わかり合える。でも実際はそうではなくて、やっぱり自分はひとりで、相手は違う人間で、いくら言葉を交わしてもわかり合えない。
    「他人と関わることに絶望して、それでも他人と関わりながらいきていくことを引き受けた後で見えてくるものが、わたしとあなたの間にある風景だと思うんです」

    自分の話なんか誰も興味ない。相手の話なんか聞きたくない。それでも人が会って話す理由は、違う人と同じ風景を見るためなのだ。笑う。気づく。感動する。会話とは、共に旅をすることなのだ。

    「『教養のある人物』をわたしなりに定義すると、向かい合った時に、『私は何も知らない。世界はこんなにも広くてわからないです。そして我々は最後は死んじゃいます。なので今、少し笑いましょう』と感じさせてくれる人ではないだろうか」

    教養のある人になりたいな。近況報告や自慢や愚痴の聞き合いではない、あさっての方向へ行くための会話をたくさんしたいな。

  • 人と自分は違う、当たり前だけどそれを自覚したら、気持ちが楽になった。自分の気持ちを理解して欲しいとか、相手のことを理解したいとかなり捉われていたけど、自分とは違うんだから全部は理解できないし、孤独であることに気づくことが大事なんだと思った。
    あと、機嫌の良い自分でいることも大切。相手に振り回されない。自分で機嫌を取る。
    読んでいてポジティブになれる本だった。
    定期的に読み返したい。

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著者プロフィール

1969年大阪生まれ。株式会社 電通でコピーライターとして24年間勤務ののち退職、2017年から「青年失業家」を名乗り、ライターとして活動を始める。著書に『読みたいことを、書けばいい。』『会って、話すこと』(ともにダイヤモンド社)。2020年、出版社ひろのぶと株式会社を設立し、代表取締役に。現在、ひろのぶと株式会社のティザーサイト公開中。https://hironobu.co

「2022年 『ココロギミック 異人と同人3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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