競争の戦略

  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (500ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478371527

感想・レビュー・書評

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  • 経営戦略を図る上でのバイブル的な一冊。

    1980年頃のアメリカの製造業・IT産業を題材にしているため、サービス業や不動産業等には必ずしも当てはまらない事項もありますが、総じて、星5つの戦略指南書だと思います。

    ボリュームがある上に、内容も平易ではないため、ご自身が属する業界における業界構造・仕事内容・特性について、それなりに把握してから読むことをおすすめします。

    常に自分の業界に置き換えて読み進めないと、ただただ字面を追いかけるだけの作業になってしまいます。
    逆に、置き換えて読み進めてみると、「あぁ、あの会社はこういうロジック・戦略をベースに抱えているんだな」というのがおぼろげに見えてきます。


    以下、私なりの解釈・ダイジェスト。

    (1)まずは以下の5つのステップを踏む。

    ①自社が属する業界を広くみて、『5つの競争要因分析』をする。(1章)

    ②13個の次元の中から、自社が属する業界の移動障壁を決定づける要因を選択し、『戦略グループマップ』を作る。(7章)
    ※複数パターン作ると尚良い。

    ③戦略グループ毎に、『5つの競争要因分析』をする。
    これにより、優位なグループがどれであるかを炙り出す。(1章)

    ④自社の長所・短所を明確にして下記を検討。(7章)
    ・自社はどの戦略グループに属するのか?
    ・今後どのグループに参入するのか?
    ・新しいグループを作るのか?

    ⑤選択したグループの中で、どういう戦略を立てるのか『3つの基本戦略』をベースに細分化して考える。


    (2)加えて自社の業界が、以下のいずれには当てはまるか考え、それぞれに適した戦略策定を図る。

    『多数乱戦業界』『先端業界』『成熟業界』『衰退業界』『グローバル業界』
    (9〜13章)

  • ・企業が競争力を高めるには、競合するライバルの動向に気を配る必要がある
     UTは複数代理店制に向かう。よって、勿論気を配る必要がある。

    ・企業の基本的な競争戦略には「コストリーダーシップ」「差別化」「集中」の3つがある
     UTにおいて、コストは難しい。うちの製品は基本そうかも。差別化がうちが取る基本戦略であることが多い。とすると、どこをどう差別化するかを考えなければいけない。

    ・業界構造の成熟度に応じて競争戦略を考えることで、ライバルに勝つ
     UTはこれからの製品。アーリーステージから今年、次のステップにいくくらい。

    ・ライバルの動向を見極めることで、競争を避ける戦略を取ることもできる
     入札したいのかどうか、という話

    ・新規参入の際には、先行するライバルの戦略を見極める
     他の企業はどのような戦略でくるのか、確かにそこを見極めていく必要があるな

  • まずはマイケル ポーターです。まじめに読もうとするとしんどいですが、一応知っていないといけない古典です。元は1980年に出ている本です。読みにくいです。ただ、この本には「ファイブフォーシズ」「3つの基本戦略(①コストリーダーシップ戦略、②差別化戦略、③集中戦略)」など、知っていないとマーケターとして恥ずかしい有名なことが書いてあります。なので、外せないのです。ただ、非常に読みにくいので、No.2、3の要約本が出ているくらいです。要約本でも2はそれなりの内容があります。

  • 2021年で読んでも、通じる内容が多々あり勉強になります。

  • 1982年に30代の若さでハーバード大学の正教授となった鬼才マイケル・E・ポーターが説く、競争戦略論。

    業界の競争状態を決める要因は、次の5つ。
    ①新規参入の脅威
    ②既存競争業者の間の敵対関係の強さ
    ③代替製品からの圧力
    ④買い手の交渉力
    ⑤売り手の交渉力

    5つの競争要因に対処し、他社に打ち勝つための基本戦略は、次の3つ。
    ①コストのリーダーシップ(コスト面で最優位に立つ)
    ②差別化(自社の製品やサービスを差別化する)
    ③集中(特定の買い手や製品、地域市場へ集中する)

    競争戦略の策定においては、豊富なデータに基づく「競争業者分析」が不可欠である。多くの企業は、競争業者についての情報を体系的なやり方で収集していないが、これでは完成度の高い競争業者分析は行えない。

    競争業者分析においては、次の4つの要素を把握する。
    ①競争業者の「将来の目標」
    ②競争業者が持つ自社の立場についての「仮説」
    ③競争業者の「現在の戦略」
    ④競争業者の「能力」

    競争業者分析によって、「今後、その業者が戦略を変えてくる可能性」「その業者は他社のどんな戦略上の動きに弱いか」等々がわかる。そして、それらから、「自社にとって最も有利な競争分野はどこか」ということが引き出せる。

  • 競争の戦略

    ■戦略の重要性
    ・正々堂々と高品質なものを作っていれば、道はおのずと開ける→通用しない

    ■5つの競争要因
    ①新規参入の脅威
    ・規模の経済
    ・製品差別化
    ・巨額の投資
    ・仕入れ先を変えるコスト
    ・流通チャンネル
    ・規模以外の要因によるコスト差
    ・政府の政策
    ②業界内の競争関係
    ③代替製品からの圧力
    ④買い手の交渉力
    ⑤売り手の交渉力
    企業の利益性は、競争循環の厳しさに影響を受ける

    ■3つの基本戦略
    ①コストのリーダーしプ
    ・コスト面で優位であれば競争が厳しくなっても自社の利益制覇相対的に守られる
    ・ただし、コストリーダーシップは技術変化、新規参入などの環境変化に弱い
    ②差別化
    ・特徴により同質的な競争を回避
    ・コストと同じく弱みあり
    ③集中
    ・特定の市場に経営資源を集中して優位を達成すれば、その分野への新規参入は限定され利益性が守られる

    ★現在は生産技術が確立されていて、同業大手は全て、ほぼ同水準のコスト効率を実現できていて大きな差にはなりにくい
    ・旧字体の技術で累積生産量を追うより、新世代の技術を採用した方が、コスト優位を実現できる。
    ・模倣されに口領域をコアとして差別化戦略を追求することが出来れば、長期的に優位をいじしやすくなる。
    ・日本企業に多い「良い物を安く」という思考パターンは差別化とコストリーダーシップの両方を追いかけることになるので、市場が成熟期に入ると成り立ちにくい

  • 競争戦略論は、この本から始まった。1980年に出版。

  • ・toppointで読む
    ・競争者分析が重要
    ・競合が反応しない分野を狙ったり、自己矛盾させたりすること

  • 500p弱あり、2回の流し読みでは完全に理解できていないが、競争戦略の原理ついて網羅的に書かれており、今後も読み直したい。企業事例・世界情勢が80年代の視点なため、現在の状況に置き換えて理解する必要があるが、逆に当時の将来予測を確かめるように読むことも面白い。

    Ⅰ. 競争戦略のための分析技法
    1 業界の構造分析法
    ・参入障壁としての規模の経済性の限界
     ・大規模&低コストメリットも、差別化・新テクノロジーとは矛盾する
     ・既存の生産設備が新テクノロジー適応の障害に
    ・同業者間の敵対関係も、業界の成熟化、新規参入に伴い変化する
    ・労働力も供給業者。労働組合の程度、供給増が可能かで労働力の強さがきまる
    2 競争の基本戦略
    ・5つの競争要因(供給業者、買い手、新規参入業者、代替品、競争業者)に対する3つの基本戦略(コストリーダーシップ、差別化、集中)
    ・3つの基本戦略どれを選んでも第一の目標として総力投入すべき
    3 競争業者分析のフレームワーク
    ・競争業者の4つの診断的要素(将来の目標、現在の戦略、仮説、能力)
    ・競争業者情報収集システムによるデータ収集が必要
    4 マーケット・シグナル
    ・ハッタリを目的とする予告もある
    ・反トラスト訴訟(独占禁止法)は競争相手の攻撃を遅らせたいというシグナル
    5 競争行動
    ・企業が競争優位に立つために行う3つの約束
     ・断固継続の約束
     ・競争相手の攻撃への反撃の約束
     ・静観の約束
    8 業界の進展・変化
    ・政府の政策変化 e.g.証券取引手数料

    Ⅱ. 業界環境のタイプ別競争戦略
    9 多数乱戦業界の競争戦略
    ・業界内の企業が近視眼的で現状に甘んじている
    ・圧倒的支配を目指す落とし穴;多数乱戦の経済的原因を無視してシェアを伸ばしても能率が下がる
    10 先端業界の競争戦略
    ・金融界の信用が確立されていない;例外は高度技術産業や時代の要請に応える企業
    ・業界を発展させるには競争相手とも持ちつ持たれつの関係になる。競争相手に参入を進めるのが望ましいことさえある。
    11 成熟期へ移行する業界の競争戦略
    ・成熟期にシェア拡大を狙う投資は全くのムダ金
    ・目先の利益を求めるあまり、シェアを安易に諦めすぎる(マーケティング、R&D、必要投資を見合わす)
    ・移行期で組織が最も必要とするものが変わると、トップ経営者に求められる手腕もまた変わる
    13 グローバル業界の競争戦略
    ・新しい大市場が徐々に現れる;アメリカの独占から、中国、ロシア、インドへ。

    Ⅲ. 戦略デシジョンのタイプ
    14 垂直統合の戦略的分析
    ・独立2者間で契約を結べばある程度の統合経済性が入手できる。
    ・垂直統合の落とし穴は、他社取引の利得を無視しわざわざ統合に乗り出して、そのコストやリスクに苦しめられること

  • 【書評】背景:今年の自分が学ぶテーマは経営論とのことで、勧められて読んだ本。
    無知識の状態で読むにはかなりヘビーだったため拾い読み。

    企業の競争要因は主に5つ。
    1.新規参入
    2.既存競争業者の間の敵対関係の強さ
    3.代替製品からの圧力
    4.買い手の交渉力
    5.売り手の交渉力
    そのために重要な要素はコスト/差別化。
    市場が傾き始めると価格競争に走ってしまうため、一定事前にブランディングによる業界内での地位の確立が必要。

    自分はもっと基礎を学ぶ必要があると感じました。

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