自分は死なないと思っているヒトへ―知の毒 (だいわ文庫)

著者 :
  • 大和書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479300625

感想・レビュー・書評

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  • ゴキブリのくだりは面白かったが、それ以外は別にねぇ。

    居酒屋で聞いたら面白い話って感じ。

  • 『その子はどうなるかわからない。わかってたらおもしろくも、おかしくもない。教えているほうがおもしろくなければ、教わる学生だっておもしろくないに決まっています。』なるほどねー。「自然」と「都市化」、「無意識」と「意識」ということを説明しつつ、日本の心配をしていました。確かに色々な意味での「自然」を忘れている気がしますね。あー山に行きたいなー。

  • 備忘録:「知ることは、自分とはまったく無関係の出来事になってきている」

  • おもしろかった。
    「脳化社会」の話がおもしろかった。

  • おっしゃってることはごもっともですが、僕には合いません。
    学者さんが「死」という「自然」を語ると、こうも論理的になるものかと思います。
    複数の講演会をまとめた内容になっているので、持論が3回も4回も出てくることに、中途で飽きが出てきます。やっと読み終わった、と言う感じ。
    正直、最初の一編のみ読めば充分という感じです。

  • 人々は意識できるものと意識できないものを分けて、つまりコントロールできないものをないものにしている。

    しかし、いざコントロールできないものにぶつかったら私達はの意識はどの様にかわるのだろう。

    都市の事をこう言っています。
    「意識され、意図的に作られたもの、自然のものがでてきてはいけない世界」

    私自身納得したが妙に嫌な気分である。もう一度ありのままの自然との共存を図るべきでないかと警鐘を鳴らしたい。

    「何かのために何かをする」
    という社会の中で私達は生きている。たしかに必要な考え方である。
    しかしこのように考えてもよいのでは?
    「何かをしたから何かになる」
    つまり、好きだからやっていると。

    「私達の未来は現在である」
    未来とは本来不確定なものである。私達はそれを手帳で未来を拘束している。つまりそれは未来ではなく、その日の現在であると。

    私は不確定に恐怖を感じる。しかし不確定ほど楽しいことはない。

    よく建築ではバーチャルとかリアルとか使う。しかし建築で言うバーチャルとは、TVやゲーム、インターネットとかである。
    しかしバーチャルとは今いる空間そのものと養老氏は言っている。
    つまり人工=バーチャルだと。

    「病気になるのは人のせい」
    O-157とかの問題も責任は人間である。

    しかし人間は自然との対峙に慣れていない。今まで意識されたものを扱ってきたからである。

    私達は考え方を変えなくてはならない時なのか。

    「データ主義に生きる人々」
    データとは固定されたものである。

    私が考えるところ、今生きているものは情報で、私達は死んでいる世界に生きている。つまり私達が生きていると感じられるのは情報があるからではないか。

    というようにまとめて何個か紹介しました。

    本書は短編型で論じらているが、最後にはまとめてくる。

    読みやすいが参考までに考えておこう。

  • 2回目。おそらくここ20年くらいずっといわれ続けていること。無意識。身体。自然の摂理。ここを無視してどうなるのでしょうか。って話。一般的なものでたとえが上がっているのでわかりやすく中学生でも読めると思いますが、読んで「都会はNO?」って勘違いする子がいるかもしれないです。はっきり述べていませんが明らかに脳社会を批判しています。ここからどうしてったらいいのか、は作者が言いたいことにのっとって、読者自ら考えてくれ、それに意味がある、といったもの。解剖学から入ったひとなので説得力があったなあ。もう少し解剖学について触れてほしかったという個人的なわがまま。

  • 「自分は死なないと思っているヒトへ」4

    著者 養老孟司
    出版 大和書房

    p110より引用
    “親はやかましいものですが、
    それは子育てが手入れだからです。”

    解剖学者である著者による、
    脳や自然等について著者独自の視点から書かれた一冊。
    過去に他社から刊行された物を編集、
    改題し文庫化したもの。

    上記の引用は、
    手入れと言う事に関しての一文。
    常に手をかけ続けなければ事態が悪化してしまうところは、
    まさに自然そのものなんだなと思います。
    都市は脳内の考えが現実に出た物であると言う考え方は、
    大変面白いなと思います。
    ものの見方を変えてみたい方に。

    ーーーーー

  • 死ぬということを排除した世界で生きる怖さ。もし自分が癌と言われたら、世界が変わる。怖さのない生活の怖さを知るべき

  • 都市とは何かそこに必要とされたものは何か。
    切り口にすんなり納得。
    都市の宗教。すがるもの。
    自然を隠して隠して想像すら出来なくなった人たちしか残らなくなったらどうなるのかな。

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著者プロフィール

養老 孟司(ようろう・たけし):1937年神奈川県鎌倉市生まれ。東京大学名誉教授。医学博士(解剖学)。『からだの見方』でサントリー学芸賞受賞。『バカの壁』(新潮社)で毎日出版文化賞特別賞受賞。同書は450万部を超えるベストセラー。対談、共著、講演録を含め、著書は200冊近い。近著に『養老先生、病院へ行く』『養老先生、再び病院へ行く』(中川恵一共著、エクスナレッジ)『〈自分〉を知りたい君たちへ 読書の壁』(毎日新聞出版)、『ものがわかるということ』(祥伝社)など。

「2023年 『ヒトの幸福とはなにか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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