古代メソポタミア飯~ギルガメシュ叙事詩と最古のレシピ

著者 :
  • 大和書房
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本棚登録 : 255
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479393566

作品紹介・あらすじ

自宅でつくれる古代メシ!

神々に捧げた羊の香草焼き、古代の王が食べた豆のリゾット
太陽神が雨のように降らせた焼き菓子クック…

4千年前の粘土板に刻まれし「最古の料理」と「最古の文学」を読みとき
現代によみがえらせた再現レシピ28品&謎とき歴史エッセイ。

古代の粘土書板の翻字・翻訳協力:月本昭男氏
(立教大学名誉教授、『ギルガメシュ叙事詩』の翻訳)

監修:古代オリエント博物館

本書では、古代メソポタミアの粘土書板に楔形文字で記されたレシピや食の記述を翻訳し、当時食べられていた料理を推測して、現代の家庭用に再現&アレンジしました。
同時に、古代メソポタミアから伝わる最古の文学『ギルガメシュ叙事詩』を読みとき、主にその食の記述から、さらに当時の食、古代メソポタミアのリアルに迫っています。
叙事詩の登場人物である古代王ギルガメシュとエンキドゥは何を食べていたのかに想いを馳せつつ、物語と古代の世界にどっぶり浸れる歴史エッセイ&レシピ本です。
原文そのままの古代レシピと翻訳も同時収録!

感想・レビュー・書評

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  • なぜ古代文明が好きか自分でも謎なんだが、たぶん動物とヒトの境目に興味があるんだと思う。衝動買い!

    楔形文字を解読したレシピが現代の材料にアレンジされており、頑張れば私でも作れる…!

    実際に料理を作ってメソポタミアの雰囲気を楽しんで欲しいという思いに満ちていて、好感度が高い本。

    序盤にギルガメシュ叙事詩と地理考察が入っているのも、興味が刺激されて面白い。
    個人の解釈もあるようだが、読者を古代文明に誘うための工夫であり有難く感じる。

    世界地図の印象が、地理的にも勢力的にも全く違うこの時代。その香りを想像で少し味わえた。

  • 序盤では古代メソポタミアから伝わる『ギルガメシュ叙事詩』のストーリーや地理的情報を要約、後半はその食の記述や古代の粘土板にきざまれたレシピなどを紹介している。巻末に食材の説明や入手先も記載されているので、古代メソポタミアの料理を自分で作れるという親切設計。
    レシピは手間暇かけて作ってみたいほど惹かれるものはあまりなかったが、味の想像がつかないので食べてみたいとは思った。前半の『ギルガメシュ叙事詩』の話は知らなかったので面白かった。

  • 『ギルガメシュ叙事詩』の作中にある食の描写を元に、
    古代メソポタミアの料理のレシピを再現。
    ・はじめに
    ・古代メソポタミアと『ギルガメシュ叙事詩』関連地図
    ・『ギルガメシュ叙事詩』登場人物、登場神リスト
    第1章 『ギルガメシュ叙事詩』12の書板の物語
    第2章 物語の舞台 -都市と旅の軌跡-
    第3章 古代メソポタミア料理の世界
    付録1 古代メソポタミア食材リスト&入手法
    付録2 シュメール語アッカド語「食」関連辞書
    付録3 ニップル出土のシュメール語の語彙表
    参考文献(外国語文献、日本語文献)有り。
    『ギルガメシュ叙事詩』と古代メソポタミアのレシピ、
    双方が楽しめる、何ともお得な内容です。
    監修は、古代オリエント博物館。
    『ギルガメシュ叙事詩』は物語形式で、内容を紹介。
    実在した古代メソポタミアの各都市を、紹介。
    そしてメインは、古代メソポタミアの楔形文字で記述された
    粘土書板のレシピや食翻訳、当時の料理を推測し現代向けに再現。
    レシピには、実際の粘土書板の楔形文字と翻字(ラテン語)と
    翻訳(日本語)での読解は併記されています。再現レシピは28品。
    というか、レシピが残っていること自体が驚き!
    パンやスープ、肉料理に魚料理、お菓子、ドリンクと、
    多彩なレシピ登場します。食材も当時入手していたモノが主体。
    パンは大麦、ビールの利用、ニンニクやネギ類が多かったこと、
    甘味はハチミツ、香辛料や魚醤が使われていたなど、
    古代メソポタミアの人々の食生活が彷彿と浮かんできます。
    ギルガメシュたちがこんな食事をしていたかと、
    想像を膨らませるにも、楽しい内容の一冊です。

  • 写真が美しい。どこまでもまじめに書板を読み解いて再現された、執念のレシピの数々は本当においしそう。わたしたちと同じく、当時の人たちもさまざまな工夫することで、食べることを楽しんでいたのだと思った。世界史の授業を受けていたときに出会いたかった!

  • ギルガメッシュ叙事詩、イシュタルちゃんが人間らしくていい。関連書読もう。
    料理名も「ターバートゥ」とか「プハードゥム」とか口に出すと元気が出そうな感じでいい。
    「アッカド語で塩と酢は綴りが似ているので、アッカド語から翻字して翻訳する場合は注意が必要」とか覚えた。いつか転生したときに役に立つかな。

  • 自宅で作ろうと思えば作れるが、原材料がやや高価だったり(田舎では通販でないと入手できない)、調理時間が長かったりで、気軽には作りにくい。

  • 383-E
    閲覧

  • 調味料としての砂糖がない。

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著者プロフィール

1980年生まれ。歴史料理研究家。国際基督教大学教養学部人文科学科音楽専攻卒。2013年から世界各国の歴史料理を再現するプロジェクト「音食紀行」をスタートさせ、実食イベントやレストランとのコラボレーション、テレビ番組への料理提供などを行う。著書に『歴メシ! 』(柏書房)、『英雄たちの食卓』(宝島社)、『宮廷楽長サリエーリのお菓子な食卓』(春秋社)、『古代メソポタミア飯』(大和書房)、『食で読むヨーロッパ史2500年』(山川出版社)がある。また、漫画『Fate/Grand Order 英霊食聞録』(KADOKAWA)で食文化と料理を監修。明治の食育サイト「偉人の好物」にて監修を担当。

「2022年 『歴メシ!決定版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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