「推し」で心はみたされる? 21世紀の心理的充足のトレンド

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  • 大和書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479394198

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  • あなたの「推し」は何ですか?

    精神科医による「推し」の心理学的分析。
    よく知られるマズローの承認欲求・所属欲求を踏まえつつ、ハインツ・コフートの学説から、現代の「推し」とは何なのかを考える。

    結論としては「推し」とは、ナルシシズムと所属欲求のあらわれだった(!)むむむ。

    第1章では、承認欲求と個人主義の時代から「推し」がクローズアップされるまでのトレンドを、社会とサブカルの変遷とともにみる。
    「萌え」から「推し」へ。

    第2章では、承認欲求や「推し」という心理的充足について分析。
    承認欲求、所属欲求、ナルシシズム。

    第3章では、それらの欲求とナルシシズム充足の現代的手段と問題について。
    アニメ、ゲームのキャラ、SNSインフルエンサー。

    第4章では、問題点を踏まえた、ナルシシズムとの付き合い方、「推し」との付き合い方を考える。
    自己愛パーソナリティ。

    個人的なポイントは、「推し」がいないパターンには、本人のナルシシズム充足の技術不足、人間関係構築の技術不足の側面があるという指摘だった(ちょっと身に覚えがある…)。

    「推せない」人も「過剰に推す」人も、ナルシシズムの「片翼飛行」で、バランスに欠けており、気をつける必要がある。

    「良く推し、良く推されて、良い人生を」送るためには、適切なナルシシズムとの付き合い方を知り、成熟したナルシストになることが大切。

    すべてに納得したわけではないし、やや印象論的に感じられた部分もあったが、自分の想定外の視点に気づきを得られた(コフート知らなかったし)。


    ※推しまではいってませんが、最近『ちいかわ』にハマってしまいました。

    • Tomoyukiさん
      3回も読んでくれるなんて嬉しいの極み(´ー`)
      ちいかわ、クソかわいい。。グッズ買おうかな。笑
      ゆーき本さんは推してる(た)ものありますか?
      3回も読んでくれるなんて嬉しいの極み(´ー`)
      ちいかわ、クソかわいい。。グッズ買おうかな。笑
      ゆーき本さんは推してる(た)ものありますか?
      2024/03/26
    • ゆーき本さん
      sumikaというバンドのボーカル 片岡健太推しです。激かわいい。メガネ(-⊡ᴗ⊡)♡♡
      ちいかわグッズ売り場でキュンキュンしているともゆき...
      sumikaというバンドのボーカル 片岡健太推しです。激かわいい。メガネ(-⊡ᴗ⊡)♡♡
      ちいかわグッズ売り場でキュンキュンしているともゆきさん。かわいい。
      2024/03/26
    • Tomoyukiさん
      塩顔(?)イケメンですね。歌声も包み込むような優しさ( ˘ω˘ )
      この本をきっかけに、これからは色んなものを推していきます
      塩顔(?)イケメンですね。歌声も包み込むような優しさ( ˘ω˘ )
      この本をきっかけに、これからは色んなものを推していきます
      2024/03/26
  • 軽くオタク気質なので、「推し」感覚はわからなくもないが、TVでみたりする強烈な「推し」行動には理解が及ばないものもある。「推し」について考えを深めてみたい

    #「推し」で心はみたされる?
    #熊代亨
    24/1/19出版

    #読書好きな人と繋がりたい
    #読書
    #本好き
    #読みたい本

    https://amzn.to/492XEam

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  • 承認→推し―心理的充足トレンド:SNS→推し活容に 押しと押しがぶつかり合う 推したい気持ちーナルシシズム:承認欲求↓・所属欲求↑ 過剰→ナルシスト 家庭環境→ナルシズム↑ 充たされ・病んで―自己愛パーソナリティと成熟困難:ナルシズム=病的→当たり前 商人欠如→押しへの熱狂 自己対象分類 すがって生きる功罪 推し―淡くて長い人間関係:推す・推される大切 何で心を充たすか 我慢vs切り捨て  推しで強く―充足と成長:ナルシズムの成長理論 よく見て取る・×誰彼構わず・自分が推せる 少子高齢化社会と押し

  • 今丁度知りたい事が書かれてた、大満足。

  • タイトルから、もっと推し活を応援してくれるものかと思いましたが、正直期待はずれでした。

    特に10代20代など情報や熱に振り回されやすい多感な世代には、推し活が本当にしたいことなのか、他にリアルに心を満たす方法はないのか、現実とのバランスなどを考えるきっかけにはいいかもしれません。
    年齢で差別をするわけではないのですが、自律心を持って推し活してる方々にはそもそも読む必要はないかと思われます。
    著者自身も10代〜30代前半向けと著書内で触れており、全5章あるうち、最後の5章は中年以降の方〜と述べています。

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著者プロフィール

1975 年生まれ。信州大学医学部卒業。精神科医。地域精神医療に従事する傍ら、ブ
ログ『シロクマの屑籠』にて現代人の社会適応やサブカルチャー領域について発信
している。
著書『ロスジェネ心理学』(花伝社)、『「いいね!」時代の繋がり』(エレファントブッ
クス新書)、『「若作りうつ」社会』(講談社現代新書)

「2014年 『融解するオタク・サブカル・ヤンキー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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