- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480016362
感想・レビュー・書評
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むちゃくちゃ面白かった。「格差がどんどん強まる現代だからこそ、「階級」を視座にもつマルクス主義経済学は重要だ」という指摘に、なるほどそういう見方もあるかと目から鱗である。
左翼が階級ではなく、マイノリティや弱者に感心を示し、労働者に関心を寄せなくなってきているという指摘は非常に鋭く、そして納得できる。
そしてこの指摘は、歴史研究においても当てはまると思う。マイノリティ研究の進展はここのところ著しいが、「階級」という問題の歴史研究・・・もっというと社会経済史の停滞は目を蔽わんばかりである。
しかし、本書の指摘によるならば、社会経済史的発想にこそ、歴史学のアクチュアリティがあると言えてしまいそうである。いやー実に面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
刺激的な本ではある。
純経済学モデルのマルクス経済学の使い方。
「階級」「唯物史観」「搾取」の概念の捉え方。 -
ちょっと個性派の内容だが、大事なことが書いてある。県立あり
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「階級」の概念から労働問題や貧困問題を見ていこうと思った。
労働価値説の説明のところが十分に理解できなかった。会計的な把握が頭を支配しているせいかもしれない。。。 -
著者:松尾匡 , 橋本貴彦
定価:本体1,500円+税
Cコード:0333
刊行日: 2016/03/14
判型:四六判
ページ数:240
ISBN:978-4-480-01636-2
“マルクスは資本主義経済をどのように捉えていたのか? マルクス経済学の重要概念を平易に解説し、21世紀の今、いかなる可能性があるのかを解き明かす!”
<http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480016331
【簡易目次】
第1章 階級と所有
第2章 疎外論と唯物史観
第3章 投下労働価値概念の意義
第4章 マルクス経済学で日本社会を数量分析する