気流の鳴る音: 交響するコミューン (ちくま文庫 ま 4-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480020703

作品紹介・あらすじ

人類学者カルロス・カスタネダのドン・ファンを主人公とする4冊の著書に描かれた、の感性と論理を手がかりに、人間ほんらいの生き方の発掘をめざし、人間解放の拠点を探る、コミューン構想のための比較社会学。

感想・レビュー・書評

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  • この本が導くものは、一つの「純粋な明晰さ」に安住しないタフさである。ある世界観を、世界と対峙するための「楯」として構築する一方、それがただの「楯」にしかすぎぬということを認識する力である。神秘主義的な内容ながら、そこに通底するものはきわめて理性的。理性と神秘はこのようにして折り合いをつけながら、単一ではない、複合的世界観を構築していくのだろう。

  • カスタネダの最高の概説書。

    「美がまえにある
    美がうしろにある
    美が上を舞う
    美が下を舞う
    私はそれにかこまれている
    私はそれにひたされている
    若い日の私はそれを知る
    そして老いた日に
    静かに私は歩くだろう
    このうつくしい道の行くまま」
    本文のナヴァホの讃歌より

    「からだは溶けて宇宙となる
    宇宙は溶けて音のない声となる
    声は溶けていちめんの輝きとなる
    そして輝きはかぎりない歓喜の胸に抱かれる」パラマハンサ ヨガナンタ 本文より

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著者プロフィール

見田宗介。1937年東京都生まれ。東京大学名誉教授。現代社会論、比較社会学専攻。著書に、見田宗介名で『現代社会の理論―情報化・消費化社会の現在と未来』(1996年)『社会学入門―人間と社会の未来』(2006年)『宮沢賢治―存在の祭りの中へ』(いずれも岩波書店、1986年)などがあり、真木悠介名で『気流の鳴る音―交響するコミューン』(筑摩書房、1977年)『時間の比較社会学』(1981年)『自我の起原―愛とエゴイズムの動物社会学』(ともに岩波書店、1993年)及び本書『現代社会の存立構造』(初版、筑摩書房、1977年)などがある。『定本見田宗介著作集』(全10巻、2011-12年、毎日出版文化賞)『定本真木悠介著作集』(全4巻、2012-13年、ともに岩波書店)には、半世紀に及ぶ業績が、著者自身による新編集を経て体系的に示されている。本書『現代社会の存立構造』は上記著作集に含まれない。

「2014年 『現代社会の存立構造/『現代社会の存立構造』を読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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