- Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480034731
感想・レビュー・書評
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精神科医による、人間に根源的なことをテーマに書かれた一種の思想書
古今の思想宗教や現代科学を統合して、独自の解釈を展開。
文体を章毎に変えたり、パロディを散りばめたりと余計な遊び心も豊富だが、
内容は鋭過ぎ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
絶版で中古本も高い本ですが、唯識の解説の名著、などと絶賛されているのを見て読んでみたくなり読みました。
著者は精神科医。昔産経新聞かなんかのお悩み相談室、で人気だったそうで、割と有名な方なのでしょうが、私は知りませんでした。
確かにすごい本でした。宗教から哲学まで、著者の教養の深さがほとばしっている本です。非常に論理明快に、エロス、心、死、神秘(悟り)といったテーマが描かれています。クリシュナムルティ、ウィルバー、ウパニシャッドなど出てくるので、このあたりに関心のある方にお勧めです。ああこんなすごい人がいたんだなあという感じです。既に50代で癌でお亡くなりになっているとのことで、残念です。 -
この方の本は本書で初めて読んでみたが、なかなか面白かった。
元々精神科医で臨床に携わってきた経験からか、精神と仏教(唯識教学)との関連性について、わかりやすく説明がなされていた。
人間的な部分を仏教的な視点で見ると、こういう風な観察になっているのかとおもった。
人間の精神は意識上の一所に寄り集まって出来ており、その中で常識の範疇を勝手に決定しているものなのだなあと、思うしだいであった。